(253)母性本能?
「ドン!!」
大きな音を立てて覇円のいる部屋に入る。
「ひ、ひぇ~り、李劉姉様」覇円
今の音で、飛び起きた覇円は、起きたばかりなのに血の気が引いた顔をしながら、ベッドの上で正座をしている。
「ドサッ!!」
「キャ」
僕は、ベッドの上に投げられ僕も覇円の横で正座する。
とっさの事で女みたいな声を出す!、いや、今は女か。
「覇円お前、なぜ、昨晩は、そのまま寝た。」李劉
「あ、や、えっと、よよ、酔ってしまって・・・・・」覇円
「はぁ?酔ってしまってなんだ?あー!?」李劉
「い、いやその、え、えっと、えっと、寝てしまって・・・・・」覇円
「バカか!お前は、じゃあ何かアリアが拒否したわけではないのか!」李劉
「え、あ、えっと、えっと、はい・・・・・いやいやいや、アリアさんが寝ていて・・・・・」覇円
「はぁ?貴様が寝ていたからだろ!起きていたのなら、犯せばよかろう違うか(イライラ)しかも、アリアは、お前が手を出さなかったせいでそれを恥じてか、その事について何も言えないでいたぞ!」李劉
「ひぃ」
「ごめんなさい、ごめんなさい」覇円
「てめえ、私は、パパからお前達の子供、孫の顔を見せる為にわざわざム・ジェーノンの前線から戻って来たのにこのありざまか!」李劉
「え、あ、前線って?」
「アリアちゃんごめんね、この根性なしのせいで、どうせ、私達姉妹に昔からいじめられた事のせいで、女性に対して少し恐怖の耐性がついているのよ」李劉
え!どんな、いじめだよ!!
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」覇円
「あ~うん、今ム・ジェーノンって国に攻められてる処なんだよ、私達が占領した土地に攻め込んできてね、退治中だよ!」李劉
さっきまで僕に殺気を向けていた感情が覇円に向けられ、僕には優しさまで感じる顔に戻った、こ、この人怒らせたらヤバイ人だと僕の心に深く刻まれた。
「へ、へぇ~」
「覇円もう大丈夫だよね!アリアちゃんは、貴様を受け入れてくれるんだから優しくするんだぞ!」李劉
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」覇円
いや、いや、いや、僕は、受け入れてないし、受け入れたくないしなんて言うことは、もちろんできなかった。
「そうだ!私も忘れていた事があった、少し待ってろ!」李劉
李劉は、そう言って出ていく。
僕は、ベッドの上で、正座その横で覇円は、ごめんなさいっと言いながら土下座状態だ!
僕は、その場で李劉が戻ってくるのを待つ。
「よしよし」
僕は、土下座状態の覇円の頭を撫でた。
「ひぃ」覇円
覇円は、僕が触ると驚いたが直ぐに落ち着いた。
「どうしよう、どうしよう、どうしよう」覇円
僕の方をうる目で見てくる。
意外と可愛いもんだな。
「よしよし」
僕は、覇円の頭を太股に乗せ撫でてあげた。
すると覇円は、僕の腰に手を回しぐすぐすと泣いてる。
これから僕を犯そうとする相手をなだめるなんて、僕は、バカだと思いながら覇円の頭を優しく撫でる。