(203)アイルと二人きり。
「ザザーーー」
今日は、雨です。
ちょっと肌寒い朝です。
チャムとアドルが作った土の橋が心配です。
ですが、裏のアニが居る土かまくらは、ぜんぜんびくともしていない感じです、凄いです。
今日は、チャムとアドルの作業は、雨天中止にした。
ヤン樹から食べ頃の実をいくつか取って皆で食べた。
アイルは、そんな贅沢な!っと言っていた。
湖でどうやってか知らないがチャムとアドルが大漁の魚を持ってきた。
家の中心部の葉っぱを退けて、囲炉裏を作り、焚き火をして、魚を焼き皆で一緒に食べた。
そのあと、雨の中ルスターとアニとリブゴンは、何処かへ居なくなった。
「パチ、パチ」
焚き火の音だけがする。
ん~~、き、気まずい・・・・
そう、今まさにアイルと僕だけが家にいる状態です。
チャムとかは?ってチャム達は、チャム達で表で何かしらやっている。
雨が降っているのに元気なもんだ。
もじもじ
「ん!」
もじもじ
「どうしたアイル!」
「ちょっと表行ってくる」アイル
「雨降ってるよ?」
「いいの、行ってくる」アイル
なにか焦った様子で、アイルは、出ていく。
気にはなったけどほっとく。
「パチパチ」
あ~、たまには、焚き火を見ているだけもいいなぁ~
「・・・・・・・・」
僕だけ何もしなくていいだんだろうか・・・・
でも、雨降ってるしなぁ~・・・・
「うぅ~、寒い、寒い」アイル
「パチパチ」
「そ、そうだね」
ずぶ濡れで帰って来たアイル、やっぱり外に出たくない。
「アリアは、これからどうしたいの?」アイル
と、突然どうした!。
「え、あ、う~ん、普通の生活がしたい・・・・」
「ふぅ~~ん」アイル
「あ、アイルは?・・・・」
「ルスター様を御守りする」アイル
いや、むしろルスターの方がアイルを守っている気が・・・・
とは、言えず。
「そ、そうだよね」
「うん」アイル
なんだか少し嬉しそうだ。
アイルは、僕の事をいつの間にか差別してこなくなっていた、ルスターに言われたからか、ヤン樹の実がアイルを助けていたからか知らないけど、僕は、少し救われた気持ちになっていた。
アベルとは、全然違うなぁ、っと僕は、心のどこかでそう思っている。
「それにしても、アリアもエルフ族なはずなのに私より胸大きいね、どうやったの?」アイル
「え、あ」
「ガシッ」
「あ!」
「もみもみ」
「や、あ、だめ」
「ん!!え!?」アイル
「あん、だめアイル」
「もみもみ」
「あ、アリア、も、もしかして、ゴブリンが言っていたミルクって・・・・」アイル
「そ、そうだよ、恥ずかしいから、ルスターとアイルには、隠しておきたかったんだ」
「そ、そうよね、ゴメンアリア」アイル
「いいけどルスターには、ナイショにしてください」
「分かった・・・・クンクン・・・ペロッ」アイル
アイルは、手に付いた僕のミルクを匂いを嗅いでから舐めた。
「あ!そんな、止めて下さいよ」
「ん!、な、なんだか力が湧いてくる・・・・アリアもう少しだけお願い」アイル
「す、少しだけですよ」
僕は、小瓶にいつものようにミルクを入れた。
アイルにジーーーーっと見られかなり恥ずかしかった。