(133) 変な奴に遭遇
「はぁ、はぁ、やっと、追いついた。」
僕は、くたくたになりながら、村に着いた。
死体ばかりの道のりに臭いとグロさにもう、うんざりだ。
正直もう歩きたくない。
「蟻ブラックどこだーーー」
村は、至る所ボロボロだ。
死体もチラホラ。
「あれは!!」
村に入って直ぐに気づいたものが、っと言うより僕が欲してるものがあった。
井戸だ、こんな所に井戸がある。
木のバケツにロープが括り付けられた物がある、何とも準備が良いことだろう。
しかもロープが全部落ちないよう頑丈そうな石の柱に括ってある。
これなら、僕がドジっ子属性を持っていてもお水がのめそうだ。
「よし!!」
まずは、小石を井戸に落とす。
「・・・・・・チャンポン」
やはり水がある。
次に、木のバケツを入れる。
「・・・・・・ジャポン」
後は、引くだけ。
「うんしょ、うんしょ」
おもいなぁ~、滑車とか作ればいいのに。
まあ、いいか。
「うんしょ、うんしょ」
腕がああぁぁぁ。
バケツの頭が見えてきた。
「はぁ、はぁ、はぁ、な、なんとか汲めた。」
この体じゃなければ、こんなの余裕だったろうに。
まあ、いいや。
「お!キレイだ。」
予想外に水は、透明で綺麗だった。
「ゴクゴク、美味しーーーい」
ちょっと生き返った。
よし、蟻ブラック探すかぁ~
「おーーーい、どこだー、隠れてないで出ておいでーーー」
もー何処に行ったんだよ。
一人じゃ、ミイムやチャムの所に戻れないしなぁ
蟻ブラック本当に何処にいるんだーーー
また、少し歩き蟻ブラックを探していると。
「ボコ」
なんだ!地面に穴が開き中からゴブリンの顔が!!
「は!」頭巾を被ったゴブリン
なんだ!このゴブリン泥棒か?昔のネズミ小僧か?
「わ!!」
僕は、驚いた。
ゴブリンと目があってしまった。
ただ、すぐにゴブリンは、穴に戻って行った。
良かったー助かったっと思ったら、何やらまた、頭が出てきた。
「オイラは、ドワーフだよ、僕に付いてきてよ」頭巾のゴブリン
見事にドワーフの頭だけ出して、僕に喋りかけてくる。
ドワーフの目は、白目を、向いている。
むしろ、首には、手?
って言うか生首しか無いじゃん
「そ、そうだねぇ~」
適当に返事した、行かないけどね。
あれほど罠だとわかりやすいものは、ない。
「早く、早く、皆待ってるよ」頭巾のゴブリン
凄いな、このゴブリン、バカぽいけど、言葉が解るし喋れる。
頭巾のゴブリンは、僕が追って来るものだと勘違いしながら、穴へ戻って行った。
早く、蟻ブラックに会わないとまずそうだ。
まだ、ここらに、ゴブリンが居そうだ。




