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魔法都市と迷宮  作者: KISARA
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No.1プロローグ

初めて投稿致します。

慣れないため、改稿しながらの投稿になるかもしれませんが、ゆっくりですが、投稿頑張りますm(__)m

サァァァ…

小雨が降るなか、フードを深く被った人影が歩いている。


「…参ったなぁ。途中の街の依頼、受けなきゃ良かった」

ブツブツ呟きながら、一人の男が歩く。

暫く歩いていると道の側に大きな大木を見つけた。


「ここで雨宿りだな~…」


フードを外した人影━━━短髪の青年だ。

「雨避けのアイテム系切れてんだよな…誰か…いるわけないか。ここで野宿は危険…だな」


雨のせいか、人影が無い。

雨足が徐々に強くなっていく。


「仕方ない…木の上で少し休むか。その間に誰か通るだろうし」


青年は小さな羊皮紙に何やら書き込むと、大木に貼り付けた。

貼り付けたと同時に頭上の木の枝を見つめると地面を蹴る。風が起き、青年の体が宙に舞う。

ストン…と太い木の幹に立つ。

木の葉が生い茂って雨は入り込んでこない。

「どのくらいで人通るかなぁ~…」

下を見下ろすが、相変わらず人の気配は無い。

大木の幹の上で横になり、青年は下を気にしながら睡魔に襲われウトウトと居眠りを始めた。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



「雨ですね」

「…うん。雨だね」


二人組の人影が呟きながら歩いている。

銀色の短髪に薄紫の瞳の青年だ。背が高いせいか、隣を歩く者に少し身を屈めて話しかける。

「雨避けの魔法、お願いします」

ふわりと柔かな笑顔で見つめる。

「うん」

背が低い方…フード付きのマントで全体を隠しており、他の通行人が通ってもパッと見ただけでは男女の判断がつきにくいようにしている。

フード付きのマントがほんのり青白く光る。

すると、二人のまわりだけ雨が当たらなくなった。



「少し急ぎましょう。明後日の入学式に間に合わなくなってしまいます」

青年がそう言うと、フードを深く被り直し足早に歩き始める。

30分くらい歩いただろうか。大木が見えてきた。

「??」

フードの子が大木を見上げる。

「どうしました?」

青年が同じく見上げると、幹の上で寝ている青年が居るのが見えた。

「…成る程。雨避けの魔法が無いようです。ここに貼り紙が」

大木に小さな貼り紙があるのを青年が見つけた。

「リア、どうしますか?」

フードをいつの間にか外している人物…ストレートの長い黒髪を赤い組紐で束ねている。

銀の瞳の女性…少女だ。

「…かけていく。ライはメモに返事お願いね」

少し笑って手のひらを青年の方に向ける。

青白く光ると、幹の上で寝ている青年の体が光る。

ライと呼ばれた青年はメモに返事を書くと、リアと呼んだ少女と共に足早にその場を後にした。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



「…ふぁあ」

伸びをして起きる青年。

体に魔力を感じる。

「を?誰か掛けてくれたんだな」

有り難いと呟きながら大木から飛び降りる。

貼り紙を見て、誰が掛けたか確認する。

名前は書かれていなかった。

「あらら…お礼言えないじゃん」

困り顔で貼り紙を剥がし、ポケットにしまう。

移動の準備を整え、

「うっし!ちょっと休んだからスキル回復してるな。ちょっと急げば明後日の入学式に間に合う。魔法都市メルヴェーナに出発だ!」

青年は腰を低く落とす。

青年の体が赤く光る。

「ダッシュ!」

青年が叫ぶと、猛スピードで走り出した。




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