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魔王は友を思いみる  作者: こまど
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他人

この作品はとある物のその後という設定です

この物語がある程度進んだら番外編として出していこうかなと思っています

気がついたら僕はそこにいた、気がついたらと言うのは意識がなくなっていたからとか、多分そんなところなのだろうけど。

一切記憶が無い、いや、それはちょっと間違いかな。正確に言えば記憶はある、でもこれは僕のものじゃなかった。なんで分かるのかはわからない、その記憶は部分的なものではなく、生まれてからおそらく今より少し前まで、あますことなく全てを僕は憶えている。


でもそれは僕のものでは無い、感覚的なものではあるけど確かな確信があった


この喋り方はその記憶にあった人物の口調を真似ている、いまいちしっくりこない、けどこの記憶が僕にとってかけがえのない物だって、またなんとなくだけど感じたから。


自分のことに目を向けていて気が付かなかったがどうやらここはどこかの森らしい、そしてさらにいうならここには僕以外にもう一人、安らかな寝息を立てている少女がいた。


紫の髪は物凄く長く、もし少女が立っていればおそらく彼女の身長程、150ぐらいあるだろう。

黒のゴスロリみたいな服のせいかまるで人形のようだ


ふにふに


ほっぺたの柔らかさからも人間なのは確かなようだ……別に他意はない

でもこの見た目は記憶にある、勿論僕のものではない、この記憶の持ち主の名前は「直人」というらしい。その直人の記憶の中にこの少女は何回か登場していた。名前は確か……あれ、わからない。直人はこの少女の名前を知らないようだ


まあ名前がわかったからといってなにかどうなるわけでも無いんだけど、仕方ない、ここにこの子を置いていくわけにもいかないし。森ならば熊とかが出てきてもおかしくないだろう、僕がいた所でって感じではあるけど

少し座りながら少女が起きるのを待っているとふと大事なことに気がついた


ぐぅぅ


お腹が減ってきた。これは由々しき事態である、この少女は未だに目を覚まさない、この子を置いて木の実などを探しに行くわけにも行かない。少しの思案の末僕はある方法を思いついた、横になっている少女の両腕を後ろから肩にかけさせる、そして後ろ手に少女を持ち上げる。そう、おんぶだ。

待ってくれ、お姫様抱っこにしないのには理由があるんだ、僕はこれから木の実を取りにいこうとしている、でもお姫様抱っこでは両腕がふさがってしまう、でもこれなら頑張れば片腕は自由に使うことはできる、いたって健全でいたいけな少女のほのかなふくらmゲフンゲフン

さあ行こうか、とりあえずは木の実をできるだけ集めて、後で食べられるかどうかを判断しよう。知識は一切ないけどまあそれぐらいは僕にでも出来るはずだ、サバイバルなめんなと言いたい気持ちもわかるけど今はこうするしか無いので許して欲しい


空を見上げれば今は真っ昼間、太陽の位置から見ておそらく12時前後くらいか、こういうとき動くのなら夜のほうがいいのかなとも思うけど……そうだね、どのみち危険なのには変わりないし、だったら体力のある今のうちに探すほうが得策だね


僕は少女を持ち上げ位置を直すと森のなかへと足を踏み入れていった

読んでいただきありがとうございました



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