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雪空学園数奇譚  作者: そーらんとゆきゆき
6/7

Episode.5 面白い恋……?

 梅岡奈緒が朝クラスに入ると、魅懸音幸太が友人と話していた。どうやら幸太には友人がいるようだった。その辺りには全く興味が無かった奈緒である。ちなみにその友人はクラスでも幸太と同じような位置にいる児島博之(こじまひろゆき)だ。博之には何もなさそうだと思ってほとんど関心を示さなかった奈緒。だが、興味対象である幸太といることによって多少の興味は出てきた。

 まあ、今はどうでもいいことだが。そんなわけで幸太と博之の話が終わるまで待つことにした。その時ふと幸太の机の上に置いてある本が目に入った。


 ――何の本を読んでいるのかしら?


 奈緒はふと興味がわいた。別に勝手に読んでも何も言わないだろう。そう思って奈緒はブックカバーのかかった本を手に取って見た。


『男の子と女の子の距離 あおの蒼穹』


 ぺらっとめくると、そこにはタイトルと著者名が書かれていた。そして〝衝撃の問題作ここに登場!〟とも。


 ――それにしてもつまらなそうな本


 つまらなそうではあったが、奈緒はまあ暇つぶしにでもなるかなあと思って読んでみることにした。恋愛関連の本のようだった。


 ――あなたは今恋をしていますか?ドキドキしていますか?


 のっけからそんな言葉が目に飛び込んでくる。これはあれだ。恋する女の子とかが読む感じだ。


 ――恋ねぇ……


 奈緒はその言葉を心の中で呟きながらページをめくる。


 ――恋という感情は人をどうかしてしまうんですよ。女の子は可愛く男の子はかっこよく、恋人に見せようとする。それだけでなんだか楽しくなってくる。そうすると、自然とほかの人にも優しくできるし、笑顔を浮かべられる。


 なるほど幸太が好きそうな話だ。最初は恋について作者の考えを述べながら、恋する人についてだんだんと詳しく書かれている。その上で恋することは素晴らしいと言う結末につなげる。奈緒からみてこの作者はハッピーエンド重視ののんびりした人物であろうことが予想できた。


「あ、梅岡さん。おはよう。その本読んでたんだね」


 いつの間にか幸太が隣にいた。私は本から顔を上げて、本を幸太に返した。


「僕この本大好きでね……この作者の作品はどれもすごく温かくて時折悲しくて、すごくいい話なんだ!」


 幸太はなんだか楽しそうだった。先ほどの本曰く、『恋』でもしているのだろうか。

 奈緒はそこで今朝見た話を幸太に伝えてみた。


「へぇ~……遊園地かぁ。……いいね!」

「遊園地って……子どもっぽいわ」


 幸太はその単語を聞いた瞬間はしゃいだ。奈緒はデートで遊園地なんて行きたくない。まあ、人のデートはいいのだが。だって、面白そうだし。


「ねえ幸太君」

「うん?」


 だから奈緒はこう言う。


「私達も遊園地に行かない?」


 ――と。

 あの体育会系と高飛車お嬢様がどんな遊具に乗ってどんなことをするのか今から楽しみでしょうがない。

 奈緒の顔に笑みが浮かんだ。それを見て幸太が、


「梅岡さん、なんだか楽しそう」

「うん。楽しくて仕方ないわ」


 奈緒は意味深に言葉を返す。

 今日は一日すごくいい気持ちで過ごせそうだった。

今回はそーらんことあおの蒼穹さんが執筆していますが、リアルが忙しい為にあとがきはこの僕、ゆきゆきこと宛 幸が代筆致します。

さて、間が大分空いてしまって投稿時期を見誤ってしまった感はありますが、そこは読者様の器量で許してくださいまし。

内容はと言うと、前回に引き続いて遊園地デートへと持ち込むものですが、いよいよ次回から遊園地デート編へとなります。

僕が執筆しますが、そーらんと共に何卒、宜しくお願い致します。

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