ぷくー(○><○)ぷすー(×。×)
「落ち着いた?」
「・・・うん」
顔を離すと朱に染まった頬が目に映る。目を伏せていて恥ずかしがっているだろう。
「リュー、もういいか」
そう後ろで部屋の空気と同化していたキョウが話しかけてきた。
小太郎が背後に来て服を引っ張ってくる。ふと振り向いても首を振るだけだった。
「あー、うん。多分・・・」
何故か本能的に両手を挙げる。顔が引き攣っているのが分かる。
「向こうの知り合いか?」
「うん・・・親友」
何故だろう、背後からのプレッシャーを感じる。
「あの・・・小太郎さん?」
「なに・・・」
そのぷくーっと膨れた頬が大変可愛らしいのですが。
「とや」
片頬を突付くとぷすーと空気が抜けていく。
完全に抜けたのを確認すると手を離す。するとまた頬が膨らんでいく。
今度は頬を両手で挟んでみる。同じように空気が抜けていき、完全に空気が抜けたことを確認して手を離す。
「むー」
またも可愛らしく頬を膨らませる。
ぷくーぷすーぷくーぷすーぷくーぷすー
「俺のこと完全に忘れてるよな」
ハッ、つい夢中に!
「いや、忘れてないよ?」
そうさ、忘れてないともさ。
ジト目を向けられても意見は変えん!
「キョウ君と仲良いんだね、私のことなんか忘れてたんでしょ」
「いや、それはない」
即答する。小太郎は花の様な笑顔を浮かべると嬉しそうに体を揺らし始めた。
やばい、犬の尻尾が・・・犬の尻尾が見える!ブンブンという音さえ聞こえてくる!
収拾が付かなくなった僕達を王様と女王、そして王女様がたずねてくるまで続いたのだった。