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君がくれた無垢な愛を僕は今日も抱きしめる  作者: あさの紅茶


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4.君という独占欲_02


「長峰が言いたいのはさ、車椅子って制約がいろいろあるじゃない。例えば家をバリアフリーにしなきゃいけないとか、行けない場所があったりとかね。そういう面で苦労するんじゃないかなーって言いたかったのよ。でしょ、長峰!」


「あ、うん。……そうっすね」


遥人が思っていたことはもっと辛辣なことだったけれど、結子は上手くオブラートに包んで伝えてくれた。


陽茉莉は納得した様子でうんうんと頷く。


「気にしてくれてありがとう。でも私にはそんなこと苦労のうちに入らないんだ。だから大丈夫だよ。それより今日お昼に亮平さんがケーキ買いに来てくれるって。長峰くんにも紹介するね」


ニッコリと満面の笑みで微笑まれて、遥人はそれ以上何も言えなくなった。


ああ、そうだった、矢田陽茉莉とはそういう人物なのだと改めて実感する。遥人が入社したときから何も変わらない、純粋無垢で慈愛に満ち溢れている女神のような彼女。陽茉莉に惹かれるというよりは、一緒に働くことで幸せをわけてもらえるような存在。


「長峰、大丈夫? 今夜はヤケ酒?」


結子が遥人に聞こえるだけの声音で囁く。


「……まるで失恋したみたいな言い方やめてくださいよ。そんなんじゃないですし」


「そう? ならいいけど」


「どっちかっていうと、祝い酒っすね。矢田さんが幸せそうでよかったなって……」


「強がっちゃって」


結子がふふっと笑えば、遥人は不服そうな顔をした。それがおかしくて、結子はまた肩を揺らした。


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