英雄の帰還と、隠された真実
地球へ帰還! そして新たな波乱の予感。 美女4人との「濃厚な」一夜を過ごし、地球へ戻ったジェイズ。 しかし待っていたのはパパラッチと、因縁のライバル(巨乳社長)。 祖父の家でのロリコン疑惑や、ドラカリスの「人間投げ」など、コメディ要素満載でお届けします! そして明かされるジェイズの「真のランク」とは!?
【宇宙船内:地球への帰路】
静寂な宇宙を、英雄たちを乗せた船が進む。 ヴァレンティナは通信機で業務報告を受けていた。
『地球支部の増援はまだ到着していません』 「了解。次の月齢サイクルまでには手配して」
不意に、通路の向こうから奇妙な音が漏れてきた。 チュッ……んっ……あ……。 ヴァレンティナの表情が凍る。ジェイズの個室だ。 そっとドアの隙間から覗くと――そこは地獄(天国)だった。 ドラカリス、ラファエラ、シャルロット、そしてリアまでもがジェイズに覆いかかり、濃厚な接吻の雨を降らせている。
(嘘でしょ……リアまで!? 四人がかり!?)
ヴァレンティナは口を押さえて後ずさった。
(明日の空調システムが壊れても驚かないわ……)
***
数時間後。 ジェイズは美女たちに囲まれて天井を見つめていた。 ふと、二週間前のヤミールの必死な姿を思い出す。ドラカリスの血を求めて土下座し、踏まれて悦んでいたあの変態王子を。
(あいつとの約束……母親を助ける件、部隊を結成したらすぐに行かないとな)
彼はラファエラの柔らかい胸に触れながら考えた。
(宇宙船をくれるって約束だしな。アレリスに頼むと借りを作るし……極力関わりたくない)
コンコン。 ドアが控えめにノックされた。
「ん?」
開けると、白いワンピースを着た幼女リンが立っていた。
「お兄ちゃん……」
彼女は目をこすった。
「一緒に寝ていい?」
ジェイズは背後の惨状(爆睡する四人の美女)を見て苦笑した。
「いいけど……俺の部屋はちょっと汚れてるから、リンの部屋に行こうか」
リンは彼を見つめ、不穏なことを呟いた。
「汚れてるなら、リンがお掃除してあげる……この世の塵ひとつ残さず消滅させてあげるわ……恩人様?」 「ハハハ、変な冗談言うなよ」
ジェイズは彼女の額を小突いた。
「さあ、寝ようぜ」 「うん、お兄ちゃん!」
無邪気な笑顔に戻ったリンの手を引き、ジェイズは廊下を歩いた。 静かに彼らを見守る宇宙。しかし、この旅が新たな混沌の始まりであることに、まだ誰も気づいていなかった。
***
【地球:宇宙港】
青い光と共に船が着陸する。 外は熱狂の渦だった。 カメラのフラッシュ、歓声、旗。都市を救い、皇女を救出した英雄の帰還を一目見ようと、大勢の人々が押し寄せていた。
「やれやれ……」
ヴァレンティナが窓の外を見て溜息をつく。
「有名になったのはいいけど、これじゃ降りられないわね」 「任せろ!」
ドラカリスが自信満々に前に出た。 彼女はハッチを蹴り開けると、ジェイズの腰を掴んで高々と持ち上げた。
「これが貴様らの望むものじゃあぁぁぁ!!」 「えっ、ちょ、やめろッ!」 「行けぇぇぇッ!!」
ブンッ! ドラカリスはジェイズを群衆の中へ放り投げた。
「ドラカリィィィスッ! 覚えてろよぉぉぉ!!」
彼は美しい放物線を描いて飛んでいった。
「恩人様ぁぁぁ!」
リンが涙目でその後を追ってダイブした。
「……何やってんのあのトカゲ」
シャルロットが呆れた。 ドラカリスは満足げに腕を組んだ。
「これで道が開いたぞ。行くか」
***
四十分後。 ジェイズはボロボロになってギルドに辿り着いた。キスマークだらけの顔、乱れた服、そして死んだ魚のような目。 隣には心配そうに彼の手を握るリンがいる。
「主よ、お帰り!」
ドラカリスが両手を広げる。
「寄るな! よくも囮にしやがったな!」 「あの場合、あれが最善手じゃった」
ジェイズは溜息をつき、リンを撫でた。
「優しくしてくれたのはこの子だけだよ。ありがとう、リン」 「ずっと一緒だよ、お兄ちゃん!」
天使のような笑顔。 ドラカリスが不満げに舌打ちした。シャルロットがニヤニヤする。
「あーあ、自分以外と寝たから嫉妬して投げたんでしょ?」 「ち、違うわ!」
そこへヴァレンティナが現れた。
「お喋りはそこまで。今日は早じまいよ。明日は再評価試験があるから休みなさい。それとラファエラ、貴女を正式に新チームのリーダーに任命するわ。メンバーはリタとシャルロットよ」 「了解です、マスター!」
リタが涙ぐんでお辞儀をした。
「本当に……ありがとうございます」
ギルドが温かい空気に包まれた。一瞬だけ、本当の家族のように。
***
【祖父の家:修羅場】
「じいちゃん、紹介するよ……」
ジェイズは冷や汗をかきながら言った。
「孫の嫁の一人、ドラカリス・タルガリエンです」
ドラカリスが優雅に礼をした。
「お初にお目にかかります、お義父様」 「そしてもう一人の嫁、リンだよ! 孤児なの、よろしくねパパ!」
リンが無邪気に挨拶した。
「パ、パパァ!?」
祖父の額に青筋が浮かんだ。
「何じゃとォォォォ!! ワシはこんなロリコン・プレイボーイに育てた覚えはないわァァァ!!」 「誤解だってばァァァ!!」
家中に怒号と悲鳴が響き渡った。
翌朝。 意外にもドラカリスとリンは祖父と打ち解けていた。 ジェイズはバイクで、ドラカリスは空を飛んでギルドへ向かった。 だが、ギルドの前にはまたもや人だかりができていた。
「なんだ? また騒ぎか?」
リアが血相を変えて走ってきた。
「ジェイズ! 大変よ! 首都の大手ギルドのマスターが来て、貴方を引き抜きに来たの!」 「は? 俺を?」
執務室に入ると、そこでは女同士の戦いが勃発していた。
「渡さないわよ!」
ヴァレンティナが机を叩く。 対するは、派手なピンク髪に巨大な胸を持つ美女。大富豪ジョリーン・スティーブだ。
「オホホホ! 往生際が悪いわよヴァレンティナ。昔から貴女の男は私が奪ってきたじゃない? この子も私のものよ!」 「死んでも渡さないわ」
マリアがオロオロする中、ジェイズが入室した。
「あのー……」 「キャアアア! 本物だわ!」
ジョリーンが突進し、その巨乳でジェイズの顔面をプレスした。
「んむぐぅッ!?」 「初めまして可愛い子猫ちゃん! 私がセクシー大富豪のジョリーンよ!」 「く、苦しい……離してくださいオバサン!」 「オバサンですってぇ!?」
ジョリーンが青筋を立てた。 彼女はギルド移籍を迫ったが、ジェイズはきっぱりと断った。
「お断りします。俺はこのギルドと仲間が好きなんです」
群衆がどよめいた。 プライドを傷つけられたジョリーンは、せめてもの悪足掻きに評価試験を見届けることにした。
「いいわ。その実力とやら、見せてもらうじゃないの」
ジェイズは測定機に入った。 青い光が彼をスキャンする。 (今度こそ……俺の本当の力が分かる!)
『測定終了』
マリアが画面を見て固まった。
「えっと……ジェイズ、貴方のランクは……Eです」
静寂。 ジェイズは膝から崩れ落ちた。
「ギャハハハハハ!」
ジョリーンが大爆笑した。
「何よそれ! ただの見掛け倒しじゃない! 詐欺よ詐欺! あーあ、興味失せたわ。じゃあね、負け犬くん!」
彼女は高笑いと共に去っていった。記者たちも失望して散っていく。 残されたのは、絶望するジェイズと、静まり返ったギルド。
しかし、扉が閉まった瞬間。 ヴァレンティナが不敵に笑った。
「よし、害虫駆除完了。……マルコス、リミッター解除」 「え?」
ジェイズが顔を上げた。
「あんな女に貴方の本当の価値を教えるわけないでしょ? わざと低く表示させたのよ」
画面の数値が跳ね上がり、安定した。
「おめでとう、ジェイズ。貴方の本当のランクは――Cランクよ」 「C……!」
ジェイズの目が輝いた。 SでもAでもない。だが、もう底辺ではない。
「そして今日から貴方を、正式に『エックス・コーション』部隊の隊長に任命する!」
世界が止まった気がした。 胸が熱くなる。 数々の修羅場を越えて、ついに手に入れた称号。 彼は満面の笑みを浮かべた。
「謹んで……お受けします、マスター!」
(続く)
Cランク隊長、誕生! ヴァレンティナさんの機転、さすがですね。 ジョリーンを追い払い、ジェイズの実力を隠しつつ、ちゃんと評価してあげる。理想の上司です。 EからCへの昇格。一見地味ですが、確実な一歩。 ここから「エックス・コーション」の伝説が始まります!
【お願い】 「ヴァレンティナさん策士!」「Cランクおめでとう!」と思ったら、 下の ☆☆☆☆☆ で評価をお願いします! ジェイズの隊長就任祝いに!




