アンディからの報告
翌朝はいつもより早く目覚めた。
アンディが来るよりもずっと早い時間だったので、もう一度眠ろうかと試みたが上手くいかなかったのであきらめて横になったままゆっくり過ごすことにした。
アンディはディオルとどんな話をしたのだろうか?
ディオルはティナーヴの事については悪いようにしないと断言できるが、あの兄の事である。ティナーヴ以外になら何をしても良いという考えがあるので少し心配だ。
今日は学院に行ったらマーガレットとリエラに昨日のことを話してこれからの事を相談しよう。お昼は食堂で買って東屋で食べるのもいい。
内容はあまりいい事ではないが、マーガレットとリエラとの昼休みの事を考えていたら、なんだか楽しくなってきていた。思わずふふっと声が出てしまったところにタイミング良くドアがノックされた。いつの間にか起床時間になっていた。
「おはようございます。ティナーヴ様。」
昨日は報告と相談に行ってもらったのでゆっくり休めなかったはずなのに全く疲れを見せずに完璧侍女モードである。
「おはようアンリ。昨日はご苦労様。お兄様はなんておっしゃっていたかしら?」
「その件は前回と同様、朝食時に報告いたします。まずは身支度をなさってくださいませ。」
アンディに促されティナーヴは従うことにした。アンディの口調から悪い内容を持っているようには無さそうと感じほっと胸を撫で下ろした。
身支度を終えて部屋を出ると、既に準備がしてあった。
着席し食べ始めて少しするとアンディが横に移動し話を始めた。
「手紙を読んで、ディオル様は色々と心配なさっておいででした。殿下の事を聞いてティナ様が心を痛めているのではないかと心配もしておいででした。」
「そう・・・。」
確かにスチュアートの暗い部分があるという話には驚いたがそれだけだった。意外と自分は冷たい人間なんだと自嘲気味な笑いが出てしまった。
それよりも思い詰めていたセシリーの方が心配だった。
ティナーヴとしてはスチュアートとセシリーが上手くいってくれればと思っている。考えに耽っていると「続けてよろしいでしょうか?」アンディが耳元で聞いてきた。
不意打ちはずるいっとティナーヴが軽く睨んだがディオルは涼しい表情で話しを続けた
「ディオル様は殿下の相談にのるのは問題ないが、必ず私を同行させるよう指示なさいました。誰と一緒であっても私の無しで殿下の相談に乗ることは決してしないよう、強くおっしゃられていました。それ以外の事は考えがあるので少し時間が欲しいとの事でした。」
以前は1人は駄目とだけ言われたが、今回は更にアンディと一緒でないといけないと?
確かにアンディが一緒だと心強いので反対はない。むしろ嬉しい。
「わかりました。アンリ、よろしくね」
丁度朝食も食べ終えたのでアンディに片付けてもらっている間に食後のお茶をいただいてから学院へ向かった。




