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スチュアートとの話し合い

ティナーヴは面食らった。先の事はパーティでのパートナーを受けて上手くいったら言われると思っていたのでありえないと思っていた。あまりに先走りすぎている。

それでも答えは1つなのでスチュアートを見据えて

「無礼だと思いますがはっきりと申し上げます。大変恐縮ですがお断りさせていただきます。

きっぱりと言い切った。曖昧に言えばまたきっとしつこく言ってこられるのでそれを避けるためだ。続けて

「わたくし、今回生まれて初めてのパーティなのです。リエラも初めてですし、仲良しの皆と共に楽しみたいのです。」

これで引き下がってもらえたら、と思ったが

「そのようなこと、私と一緒に行って会場で落ち合えば良いではないか。リエラ嬢にはマーガレット嬢もいるだろうし」

やっぱりとは思っていたが食い下がってきた。

「ではもう一つ。わたくしのエスコートの相手はもう決まっているのです。兄のディオルです。」

今度はスチュアートが面食らう番だった。まさかディオルの名が出てくるとは思わなかったらしい。

「なぜ、ディオルが出てくる。そなたの兄ではないか。生徒でもないのになぜ出しゃばってくる!!」

語気を強めて言い返してきた。よほど聞きたくなかった名前だったようで、余裕もなく、よく見ると小刻みに震えている。

お兄様!一体何したの??

「兄は学院の臨時講師を務めており、参加は可能です。わたくしの事をとても心配してくれていて今回、エスコートを名乗り出てくれたのです。学院の講師陣からも認めてもらっております。」

これはディオルから後日聞いた話だった。「根回しは完璧!」とアンリ経由で伝えられた。

スチュアートは立ち上がり「失礼する」とだけ言い、足早に去って行った。

急な出来事で5人は固まってしまっていたが、いち早く復活したアンリが

「もしかして、乗り切れたのでしょうか?」

とぼんやりつぶやくと

「そうですわ!」

「そうですね!」

「ティナ様やりましたね!」

とマーガレットとマリーとリエラが口々に言った。

急に席を立って去って行ったスチュアートには驚いたけど、あとはディオルに任せて問題ないだろう。

ティナーヴには激甘だが、仕事上の彼はとても有能なのだ。

「・・・ありがとう。お兄様」

そっとつぶやいて、皆と食堂を後にし、寮へと帰って行った。


その後スチュアートからは不気味なほど何も言ってこないし、されてこなくなった。

少し不安になりながらも日々平穏に過ぎて行った。



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