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けっかはっぴょー

うさちゃんを打ち上げ花火し始めてからはや十数分、制限時間になってしまった。

その間私が上がったのは3レベル。

大体三十秒に1羽のペースで狩ってったから六〇羽? それでたったの3ってことは結構レベル上がりにくいシステムなんだね。

でも代わりにスキルが豊富で上がりやすいって感じかな?

なんかいっぱい打ち上げてたらバッターなるスキルも手に入ったし。

さてと、それじゃあ集合場所に戻って愛しのフウと結果発表会しましょうかね。

え、なに? 結局戦闘しまくってるじゃんって?

……たしかに。

ダメじゃん私!? もっとしっかり自制心働かせなきゃ!!

……まぁ楽しかったからいいや。次から気を付けようそうしよう。


集合場所に着くと、丁度フウが反対側から向かってくると所だった。

「お、ピッタリだったな」

「だね」

それから数分は、このゲームの戦闘システムについていろいろ話していた。

「バランスは優しめかな?」

「あぁ、ソロでも楽に倒せたしな」

「お、結構自信ある感じ?」

「そりゃあ罰ゲームがアレだからな。覚悟はいいな?」

「え、なに、もしかしてヘンなこと命令すんの? エ〇同人みたいに! 〇ロ同人みt……」

「アホか」

「あうっ」

おでこにびしっとチョップが飛んでくる。

私にチョップくらわすとは……やりおる。

「そんなことするわけねえだろ。大体……」

「?」

「そういうことは、せめて十八になってから言えな?」

今度は逆になでなでされる。わりときもちいい。

「む~、フウだって同い年じゃん」

「男はいいんだよ男は」

そう言ってニヤッと笑うフウは、大分ひどいこと言ってるはずなのにどこかカッコよく見えてなんかズルい。

これが「※ただしイケメンにかぎる」ってやつか……私の場合彼氏フィルターもかかってるからなおさらだしね。

今のを普通のクラスメイトとかがやったらドン引き&距離を置くまである。

「それとここは他の人もいるから、な? 俺がハズいし怖い」

「へ?」

そう言われて初めて周囲を見渡すと女性からは生暖かい、男性からは血涙を流してそうな視線が送られてることに気付く。

「あっ、うぅ……」

「だろ?」

たしかに、これは恥ずかしい……。


そ、それじゃあ心機1転改めて結果発表と行こうではないか。

ちなみに、肉体とかのあれはダルいから省くけど私の今のステータスはこうだ。

ーーーーーーー

ゆら 人間 female 町娘 Lv4

ーーーーーーー

【スキル】

・投擲 7 ・バッター 10 ・挑発 6

ーーーーーーー

【装備】

・町娘の服

ーーーーーーー


……これあれないなら書かなくて良かった気がしてきた。

ま、まぁ折角書いたんだし残しとこ。

「じゃ、いっせーのせでステータス画面交換しよう」

「お、いいねそれ」

そういえばまだフウになんの職業にしたか聞いてなかったね。

聞く手間省けたし丁度良かったかも。

「それじゃ、いっせーのーでっ!」

ババン! と見せ合うと、フウのステータスはこんな感じになっていた。

ーーーーーーー

フウ 侍 Lv3 male

ーーーーーーー

【ステータス】

『肉体』

HP  50

体力  50

筋力  14

耐久  10

敏捷  52

………………....

『精神』

MP  52

魔攻  10

魔防  10

………………....

『機能』

器用  11

視力  16

聴力  10

嗅覚  10

ーーーーーーー

【スキル】

・刀 8 ・抜刀術 3 ・疾走 6

ーーーーーーー

【装備】

・旅立ちの鎧

ーーーーーーー


へー、侍……カッコいいじゃん!

しかも見た感じ全カテゴリにつき1個のステータスに極振り! 

こういうロマン振り大好き。

え、なに? ステータス書いてんじゃんって? そりゃそうだよ。

大体フウのステータスは初出しだし。むしろ書かなきゃダメでしょ。

そんなことより見てくださいよ皆さん! レベル3だって!

見事大勝利です!! いやったー!!!!

「ふっふっふ、まだまだだね」

「だー、くっそ、まだ勝てねえか……」

精1杯ドヤっていると、悔しそうな声が返ってきた。

こちとらやってる対戦ゲームは大抵ランカーなってんだぞ、まだまだ負けるわけにはいかんぜよ。

てか大分やりこんだ後ならまだしもまだ差がそこまでない序盤で負けたらむしろヤバイ。

いくらフウってか凪が私とゲームする内にかなり強くなってきたとはいえ所詮学校じゃ敵なしレベル。私にゃまだまだ届かんよ。

「じゃ、命令どうしよっかなー」

「……お手柔らかにな」

ん~、折角だしなんか辱めたい。

いつも私がうにゃーってなってばっかだからたまには逆襲しなきゃあかんわけですよ。

「それじゃあ……」

「じゃあ?」

よし、決めた。精々恥ずかしさに身悶えるがいい!

「私の好きな所五つ言って」

「は? そんなことでいいのか?」

「え?」

「ん?」

な、なんとなくイヤな予感……

「まず話してて面白いとこだろ? それから表情がコロコロ変わるから見てて楽しいしかわいいとこ」

あ、待って、これ自爆だわ。恥ずかしいの私だわこれ。

「次に趣味が合うことと時々超カッコいいとこ」

あ、やっぱそれ入るんすね。嬉しいけど、嬉しいけどね!?

「そして何より……」

もうやめて!? 私のライフはもうゼロよ!?

「1緒にゲームしてて最高に楽しいことだな!」

そう言ってニカッと笑うフウ。

「……バカ」

「ちょ、なんでだよ!? 命令守っただけじゃん!?」

たぶんこの時ゆでだこみたいにまっ赤っ赤になってたと思う。

このゲーム、ゲームのくせにそういうとこ無駄に細かいから。

あぁもう私の彼氏ホント最強すぎかよ!! 大好き!!!!!

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