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19話 にゃんこの失敗




 静久と一緒にリビングに入ると、席についていた彼女達が一斉に視線が向いてくる。里奈は顔を真っ赤にして両手で顔を隠している。怜奈となずなちゃんは顔を赤らめつつもこちらをしっかりとみてニヤニヤしている。


「「?」」


 俺と静久の二人が不思議がっていると、結衣は俺に抱きついてきて上目遣いで言ってくる。


「……発情期の雌猫と、昨日はにゃあにゃあ、お楽しみだった」

「なななんのことですかっ⁉」

「……なんのことって、これ……」


 結衣がテレビをつけると、そこには昨日の猫の真似をして俺に無茶苦茶されて喜んでいる静久と、獣になっている俺の姿が音声有りで映し出されていた。


「ふにゃぁあああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!?」


 静久が絶叫をあげながら両手で顔を隠してへたり込む。その姿を勝ち誇ったように見下ろす結衣。


「可愛かったよ、お姉ちゃん」

「は、はい……あんな姿、はじめてみました……」

「解答。飼いたいのも理解できます」


 おおむね好評のようだ。普段、三人や四人でする時はお姉ちゃんとして二人が不安がらないようにリードし、いついかなる時でもしっかりとするようにしている静久の別の部分が妹達に公開されたので、かなり恥ずかしいのだろう。


「なんでこんなことをしたんだ?」

「? 勉強のため」

「それだけか?」

「……初夜、邪魔された仕返し……もある……」

「静久?」


 話を聞いていると、静久が何時の間にかナイフを持っていてそれを結衣の自分の首に刺そうとしていた。


「待て」

「離してくださいっ! こいつを殺して私も死にますっ!」


 慌てて抱き上げて止めるが、抵抗するので敏感な部分を攻めて力を抜けさせる。


「ひゃうっ!? せっ、せんぱいぃ~」

「静久は俺の妻だろ?」

「……はぃ……」

「だったら、こういうのは駄目だ。悲しませないでくれ」


 口付けをしてトロトロにしてやると、ぼーとしながら身体を擦りつけて甘えてくる。まだ昨日のプレイの影響が抜けていたいんだろう。


「わっ、わかりました……」

「ふふ、起こられた」

「覚えておいてください」

「忘れる」

「そうですか。わかりました。でしたら、お望み通りたっぷりとお勉強させてさしあげます」

「?」


 静久が工房に走っていって、すぐに戻ってきた。その手には何かの手錠があった。


「え? ちょっ、待ってっ!」

「レナ、なずな、手伝ってください」

「は~い」

「解答。了解」

「うっ、裏切られたっ!?」

「お姉ちゃんに怒ったら怖いから……」


 怜奈となずなちゃんに結衣を押さえつけさせ、静久が問答無用で手錠をつけて寝室に運んで行った。あそこは昨日の匂いとかがまだ残っているはずだ。

 俺は触らぬ神に祟りなしということで、里奈に近付いて朝の挨拶をしてから里奈と一緒に食事の準備を始める。

 戻ってきた三人と朝食を食べてから寝室を覗いてみると、素っ裸に剥かれて拘束された結衣がアイマスクにギャグホールをつけられて大人の玩具で翻弄されていた。


「先輩」

「っ!?」


 後ろからの声にビクッとして振り返ると、ハイライトの消えたように感じる瞳をしていた。


「今晩までここには入っちゃ駄目ですよ?」

「わっ、わかった。だから、落ち着け……」

「落ち着いてますよ?」

「そうか。なら、今日はデートでもしようか」

「それは嬉しい提案ですが、先輩……」

「なんだ?」

「今日はダンジョンに入らないといけませんよ」

「っと、そうだったか。なら久しぶり二人だけで潜るか」

「セラとヴォルフは連れていかないと駄目ですよ」

「まあ、流石にダンジョンで二人はきついか」

「はい。他の人が許してくれません」

「そうだな」


 一応、ダンジョンに入るのは三人以上でないと認められない。これは法律で決められている。ゲームのようにソロで活動するのは危険すぎるのだ。

 俺達の場合はヴォルフとセラがいるのでなんとか認められている。この子達は自衛隊の人と戦って実力が証明されているからだ。つまり、ヴォルフとセラも探索者として数えられている。

 二匹のことが公になったら、訓練された警察犬ならもっといけるんじゃないかということで実験的にやったら、ビーストテイマーという祝福を手に入れられることがあるらしい。このビーストテイマーは犬の声も聞こえるらしいので、動物好きには大喜びされている。

 ただし、信頼関係がなかったり、失われると命令をきかなかったり勝手に帰っていったりもする。最悪の場合は襲い掛かってくることが報告されている。ただ、こちらも小さい頃から警察犬としてパートナーの人と過ごしてきた子に関しては特に問題ないとのことだ。


「じゃあ、セラとヴォルフも連れて久しぶりにいくか」

「二階層ですか?」

「一階層はあらかた探索しているしな……でも、危険だよな」

「危険ですね」


 二階層ということは少なくとも一階層のボスである太陽花を攻略できる実力がいるということだと予測できる。俺達は燃やし尽すことでどうにか攻略をしたにすぎないのだ。


「二階層も燃やせればいいのですが……」

「燃やして一階に逃げたりな」

「はい。ここのダンジョンは正直言ってきついですよね……」


 でてくるのも一階層のくせにかなり強いので、負ける可能性が高い。それでも二階層の調査はしないといけない。


「まだ余裕があるので手を考えましょう。それに二階層に行く時こそ、結衣を連れていかなくてはいけません」


 そっぽを向きながら自らの非を認めているのか、ばつが悪そうにしている。


「マップは強いからな。まあ、別のダンジョンにいけばいいだろう」

「そうですね。色々と実験したい薬もありますし、欲しい素材もあります」

「欲しい素材?」

「はい。お母さんを治すために必要なんです」

「わかった」


 やはり、静久が錬金術で作るポーションでは傷の治療はできても、再生や病気などの治療はできない。里奈の目とアリスさんの治療のためにはまだまだ研究と技術のレベルアップが必要なのだ。


「その素材はどこにあるんだ?」

「京都です」

「ではそこにしよう。行くのは明日だな」

「ですうね」


 装備と物資をしっかりと揃え、装甲車のアルに乗って京都に向かう準備だけにする。京都は普通なら車で40分もかからないが、現在は道がモンスターによって壊されたりもしているので、渋滞にかかる可能性もある。


「よし、準備は終わったな。それで何時間経った?」

「3時間くらいですね」

「なら、流石にもういいだろう」

「仕方ありませんね。今から可愛がってあげてください。特別に一人で相手していいですから」

「静久がそれでいいならわかった」

「私は妹達と買い物にでてきます」

「ああ、よろしく頼む」


 俺は静久と別れて寝室に移動すると、そこは凄いことになっている。とりあえず、結衣の拘束を解いてポーションを飲ませて水分補給させてやる。


「……おっ、お兄ちゃん……」

「悪いことをしたお仕置きだ。やるならちゃんと許可をとらないとな」

「……ごめん、なさい……」

「後で静久に謝っておけよ」

「……うん……それで……」

「わかってるよ」


 おねだりをしてきた結衣の望み通り、二人でたっぷりと可愛がって愛し合う。静久のお仕置きのおかげで痛みもなかったようで、とても気持ち良さそうだった。

 その後、夕食をとったら静久が妹二人を連れて一緒に甘えてきた。どうやら、昨日の静久の映像で発情してしまったようで、五人を満足させるために頑張った。途中から一人、増えてしまったが、静久の許可はもらっているらしいのでよしとした。




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