その男爵令嬢、男につき　～女に再び生まれ直した俺は何としても我を貫く～

　塩花茜は男である。しかし、前世も今世も身体は女。心と体が乖離した彼女、いや彼は人生のやり直しを宣告される。
　過去と決別するため、自分を認めるため、彼は新天地に身を投げる。男爵令嬢ロザリアナ＝リ＝ガルデントとして生まれ直した彼は、持ち合わせた知識で父の治める領地で不正を暴く。その裏には、ある伯爵の影が隠れていた。
　異世界で生まれ直した彼はひたすらに上を目指す。剝き出しの刃のような野望が服を着て踊る貴族社会の中で、彼もまた己を研ぎ澄ます。
　「俺は俺、心からそう言えるように、俺は生きる。もう自分を曲げない」
　幾度となく手折られようとも、彼は咲き誇る。

※本作は、長編連載化を視野に入れたパイロット版（先行公開版）です。
　プロローグから第五話までを一つの区切りとして公開し、読者の皆様からのご意見・ご感想をいただきながら、今後の本格連載に向けて推敲を重ねていきたいと考えております。
　そのため、本格連載版では、キャラクターや設定に一部変更が加わる可能性がございます。