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調和の舞踏と影喰らい

アリスは弓を引き絞るが、この複雑な存在に矢が通用するか不安そうだ。フィンは私の肩で全力で輝き、紫の光で両方のエネルギーに対抗しようとする。


「こいつら今までの魂喰らいと違うわ!矢がすり抜けていくみたい!」

アリスの声には緊張が走る。


実際、アリスの放つ矢は光喰らいと影喰らいの体に刺さらず、一瞬体内に消えた後、反対側から現れて空中で散らばってしまう。

これらの存在は物理攻撃を無効化するようだ。


影の守り手として、この国の不均衡を痛感する。光と影は本来、互いを補完する対極の力であるはずだ。

だがここでは、互いを貪り合っている。これらの存在は、その歪んだ関係の具現化なのだ。


目を閉じ、湖の精霊との絆を感じる。私の中の調和の力こそが、この対立を統べる唯一の力だ。

『遺訓』の「元素の流れを導け」「調和をもたらせ」の教えが頭をよぎる。火と水、風と土を調和させたように、今度は光と影を同時に制御しなければならない。


手を伸ばすと、掌から放たれる紫の光が白と黒に分かれる。フィンが手のひらに飛び移り、その輝きで分離がさらに鮮明になる。

一方には純粋な光のエネルギー、他方には深淵な影のエネルギーが凝縮していく。


光喰らいと影喰らいが襲いかかる。アリスが放つ矢は、的へ届く前に蒸発してしまう。

力を集中させ、光と影のエネルギーを同時に、しかし調和させながら放つ。漁師が釣り糸を操るように、力と技術を融合させるのだ。


エネルギーが命中すると、敵の体が透明化し、色を失い、不規則に動き出す。一瞬静止した後、一部は純粋な光へ、他は深い影へと変化し、消滅していく。


「効いてる!変換してるわ!」

アリスの驚き混じりの声が響く。


次々と調和のエネルギーを放つ。命中するたびに光や影の爆発が起こり、敵が消えていく。

室内の重苦しいエネルギーが薄れ、穏やかな流れに変わっていく。


最後の敵が消えた時、光と影の神殿の大扉を見上げる。敵たちはこの扉を守るように集まっていた。

扉は純白に輝きながらも深い影に縁取られ、表面で光と影が絶えず入れ替わっている。ここに光と影の心臓への道があるに違いない。今こそ扉を開き、この国の真の調和を取り戻さねばならない。

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