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大地の浄化と国の再生

手を差し伸べると、掌から湖の純粋なエネルギーが広間に満ちていく。フィンが膝から飛び立ち、指先で紫の輝きを放ちながら力を増幅させる。

土の番人が放った岩柱は空中で速度を落とし、いくつかは砕け散って地面に崩れ落ちた。


私は精神を集中させ、番人の痛みを感じ取る。風の番人同様、穢れに蝕まれた存在なのだ。

この闇のエネルギーに支配された彼を、滅ぼすのでなく――浄化しなければならない。


力を大地のエネルギーへと導く。腐敗した層の下に潜む、本来の純粋な本質を探り当てようとする。

ヴェリディアン・レルムの湖を清めた時のように、土の番人も浄化のエネルギーで洗い流す。


番人の巨体が激しく震え始める。岩肌が砂のように崩れ、再構成を繰り返す。

緑の瞳が揺らぎ、怒りに歪んだ表情が苦痛に変わる。広間の岩柱は制御を失い、自壊していく。カイルとアリスが驚きの眼差しで見守る。


「リョウ、何が起きてるの!?」

アリスの声が風に消される。


「浄化だ! 集中を保たせてくれ!」


カイルはさらに接近し、剣を盾のように構えて番人の注意を引きつける。アリスは岩の間をかわしながら、視線を番人から離さない。

彼らの援護が、私の集中を支えてくれる。


エネルギーが番人の全身に行き渡る。穢れた土の元素を洗い流し、本来の姿へと戻していく。

番人は最後のうめき声と共に膝をついた。岩肌は柔らかな土へと変わり、瞳の輝きは穢れのない緑を取り戻す。感謝の眼差しでこちらを見つめてくる。


土の番人は完全に浄化された。残されたのは、大地の精髄から生まれた滑らかな翠玉の結晶――大地の心臓だ。

フィンが膝に飛び乗り、紫の光で結晶を包み込む。風の心臓と並べて置かれた二つの結晶が、広間の中心で共鳴し始める。


結晶が触れ合った瞬間、神殿全体を衝撃波が駆け抜けた。暗闇が消え、温かな生命の光に満たされる。

崩れた壁面が修復され、亀裂が塞がっていく。大気は清浄さを取り戻し、土は再び生命の香りを放つ。


影の守り手として、この国に訪れた調和を感じ取る。風と大地が再び織りなすハーモニー。

ヴェリディアン・レルムの湖を癒した時よりも、はるかに大きな達成感が胸を満たす。


広間の奥に、これまで見たことのない青緑色に輝く扉が現れた。これは神殿の外へ――再生した要素の国へと続く道に違いない。


「我が国が……甦っている! どうやってこれを成したのだ、影の守り手よ!?」

カイルの目には驚嘆と感謝の色が浮かぶ。


「ただ調和を取り戻しただけだ、カイル。君の国は再び息吹を取り戻す」

私は微笑みながら答える。


四人は新たな光に包まれながら、扉へと歩みだす。要素の国での使命は果たされた――だがこれは始まりに過ぎない。

まだまだ、私たちを待つ世界があるのだから。



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