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新たなる始まりと囁く湖

忘れられた神殿の水晶の部屋の輝きが徐々に収まる中、体内に感じる力の波が私を驚かせる。私はもはや単なる釣り人ではなく、湖の守護者リョウとなったのだ。

フィンは私の膝の上で満足げに鳴き、アリスはまだ驚きが冷めやらぬ様子で、目は輝く柱を見つめたまま。


「それで…これからどうするの?私たちの使命は終わった?」

アリスが好奇心いっぱいに尋ねる。


目を閉じ、湖の精霊との深い繋がりを感じる。心に新しい知識が浮かぶ――遺言には記されていなかったが、湖自身が囁きかける秘密だ。

湖は浄化され、均衡が回復した。しかしこの均衡を守り、未来の脅威から護ることが私の新たな使命となる。


「終わりであり、始まりでもある。湖の心は完全に浄化された。だがこの均衡を守るのが私の新たな責任だ。ヴェリディアン・レルムと湖を未来の闇から守らなければ」


「それなら私も一緒に行くわ、リョウ。こんなに驚くべきことを目撃した後、普通の生活には戻れない。私の弓でいつでもあなたを支える」

アリスの顔に決意が浮かぶ。彼女のこの意志が私を喜ばせる。もう一人じゃない。


フィンは私の膝から嬉しそうに跳ね、アリスの肩に飛び移り、輝く目で周囲を見回す。まるで新たな冒険の予感を嗅ぎつけたかのようだ。


神殿を出る。外の空気は内部の濃密なエネルギーに比べ、ずっと清々しく感じられる。

夕日が沈む空はいつもより鮮やかで、色彩もより輝いている。囁きの森から吹く風は、もう安らぎの調べのように耳に心地よい。


街へ向かう道中、ヴェリディアン・レルムが変化したのを感じる。

木々はより緑濃く、花々はより鮮やか。湖の浄化がこの地全体に命を吹き込んだかのようだ。人々の顔には笑みが増え、希望が新たにされたように見える。


街の広場に着くと、守護者アラリックが待っていた。

「湖の囁きを聞いたよ、リョウ。お前は成し遂げた。私の期待をはるかに超える働きだ」

彼の顔には深い感謝の表情が浮かんでいる。


「これからは、お前が湖の守護者の新たな顔だ。この称号は大きな責任をもたらす。だが同時に、これまで誰も知り得なかった秘密もお前に明かされるだろう」

アラリックは近づき、私の肩に手を置く。


「仲間がいなければ成功できなかった。アリスとフィンがなければ、ここまで来られなかった」

私は二人を示す。


アリスはほほ笑む。

「あなたの勇気と忠誠に感謝する、若き弓使いよ。ヴェリディアン・レルムはあなたに感謝している」

アラリックは感謝の眼差しをアリスに向ける。


今、私たちの前には不確かな未来が広がる。湖の守護者としての使命は、湖の均衡を守るだけにとどまらない。

新たな力と忠実な仲間たちと共に、ヴェリディアン・レルムの他の謎も解き明かさねばならない。

おそらく湖の囁きは、私を新たな土地へ、新たな冒険へと導くだろう。この旅は、実は今始まったばかりなのだ。

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