闇との戦いと最後の封印
遺言の「闇の封印」の章が心に浮かぶ:湖の心の純粋なエネルギーを使ってこの存在を封じ込めなければならない。
これは単なる釣りの冒険ではなく、ヴェリディアン・レルムの均衡を救う戦いだ。
「体を攻撃しても無駄だ!封印しなければ!遺言の最後の儀式は湖の純粋なエネルギーを使うと書いてある!」
私はアリスに向かって叫ぶ。
「純粋なエネルギーだと?湖の心がお前たちと共にあるうちに?無駄な努力だ、人間め!」
影の存在が軋むような笑いを上げる。
長い影の腕が私たちに向かって伸び、部屋の黒い結晶からさらにエネルギーを吸い取っていく。
「フィン!全力を出して!あいつの闇を打ち破れ!」
私の言葉にフィンは肩の上で震えを止める。瞳は決意に満ちて輝き、小さな体から巨大な紫のエネルギーの波が放たれる。
このエネルギーは影の存在の周囲の闇を急速に押し戻す。黒い結晶からのエネルギー流が弱まり始める。
「アリス、気を散らせ!私の集中ポイントを見つけなければ!」
私は手で合図する。
アリスは躊躇わず矢を連射し始める。矢は影の存在の体を貫くが、その注意を引きつけることに成功し、軋むような声を上げさせる。
フィンが払った闇の領域の中に、影の存在の胸に微かに光る点を見つける。これがその心臓、存在の核心に違いない。
遺言の封印儀式を思い出す:純粋なエネルギーを存在の核心に集中させること。
ポケットから古代の湖の結晶を取り出す。結晶はフィンが放つエネルギーでさらに強く輝く。
目を閉じ、心と魂の全てのエネルギーを結晶に注ぎ込む。浄化された湖の心から来る純粋なエネルギーが結晶から流れ出す。
「リョウ、何してるの?影が戻ってくるわ!」
アリスの声は不安に満ちている。
影の存在はフィンが払った闇を再び集め始める。私のエネルギーは尽きかけているが、止められない。これが最後のチャンスだ。
フィンは全力で輝き続ける。その紫の光が一瞬影の存在を止め、私に最後の機会を与える。
フィンはエネルギーを私の結晶に向け、私たちの力が合わさる。
最後の力を振り絞り、結晶から放たれる純粋なエネルギーの光線を影の存在の胸の微かな点に向けて放つ。光線は影の存在の体に突き刺さる。
絶叫!影の存在が信じられないほどの叫び声を上げる。
体には急速に広がる亀裂が走り、黒い結晶が砕け始める。
影の存在の巨大な体は徐々に縮み、エネルギー粒子に分解されていく。赤い目が消えていく。
ついに影の存在は完全に消え去り、残されたのは静寂と部屋の中央に輝く純粋なエネルギーだけだ。黒い結晶も砕け散っている。
部屋の空気はこれまでにないほど清らかで活力に満ちている。
力尽きたように床に崩れ落ちる。結晶は手から滑り落ちるが、輝き続けている。
「リョウ、大丈夫?」
アリスが慌てて駆け寄り、声は震えている。
「平気だ…ただ…とても疲れた」
息が荒い。
フィンはゆっくりと肩から降り、疲れたように私の胸に丸まる。その輝きも弱まっている。
だが私たちは成功した。影の存在を封印したのだ。
部屋の奥に、これまで見えなかった新しい扉が現れる。この扉は神殿の最後の部屋へと通じているに違いない。
湖の真の心へと。




