分離の刻印と隠された通路
新たな書物のページが心に響き、「分離」の刻印が私の注意を独占する。その記述は二つの世界の統合と大きな犠牲について語っており、『ヴェリディアン・レルムズ』での緩やかな冒険に新たな目標を与える。任務の重大さが、私の内に独特の決意を形作っていく。
湖岸を離れ、慣れ親しんだ安らぎを後にする。エルリックから受け取った地図の断片に記された印は、私を森林地帯へと導く。今回はこれまでのルートとは異なる道を進む。小道は次第に鬱蒼とした植生に覆われていく。
森の奥深くへ分け入る。木々は密生し、陽光さえもほとんど届かない。道は狭く、見失いそうになる。湿り気を含んだ冷たい空気と、周囲から聞こえる不気味な音が私の警戒心を刺激する。この森は、これまで探索したどの地域よりも困難で神秘的な雰囲気を放っている。
進みながら、地図の刻印を注意深く確認する。それぞれの印が正しい道であることを示し、まるで導き手のように方向を教えてくれる。ゆっくりと歩を進め、急ぐことはない。一歩一歩が、この未知なる領域への慎重な前進だ。
しばらくすると、空気中に奇妙なエネルギーを感じ始める。大気が重くなり、見えない力が周囲を包み込む。薄明かりの中、木々の輪郭が歪んで見えるような錯覚に襲われる。これは明らかに自然現象ではない。この感覚が、私の胸に小さな不安を生む。
前方に、木々がまばらになった小さな開けた空間が見えてくる。その中心に、苔むした巨大な岩が鎮座している。岩の表面には「分離」の刻印がくっきりと刻まれている。ここが地図の示す謎めいた場所に違いない。
岩に近づく。刻印が微かに輝き、私の到来を待っていたかのように命を吹き返す。手のひらを刻印に当てると、冷たく硬い表面がその下に秘められた謎を守っている。この接触が、何かを期待させる。
その瞬間、岩の周囲の地面が激しく震え始める。大地に大きな亀裂が走り、ゆっくりと広がっていく。裂ける音が森の静寂を破る。
亀裂は漆黒の闇に満たされた深い通路へと変貌する。内部からは冷たい古代の風が吹き上げ、まるで別世界から流れ込んでいるようだ。この光景は恐怖と魅惑が入り混じった独特の雰囲気を醸し出す。
通路を見下ろす。底は暗闇に包まれ、どれほど深いのか見当もつかない。未知へ飛び込むのは重大な決断だが、引き返す気など毛頭ない。好奇心が恐怖を凌駕している。
ポケットの中の古の湖のクリスタルに触れる。その放つエネルギーが私の胸に勇気の波を起こす。このクリスタルは単なるアイテムではない。この暗黒の旅路で羅針盤のように私を導く存在だ。その存在自体が私に力を与えてくれる。
ゆっくりと通路に足を踏み入れる。足が宙に浮き、一瞬バランスを失いそうになる。そして突然、制御不能なまま、私は急速に落下し始める。この予期せぬ落下が、新たな冒険の幕開けとなる。




