古代釣法と新たな希望
司書の声が心に響きながら、新しく得たスキル「古代釣法」に意識を集中する。これは単なる名称以上のものだ。
心の中で、湖の流れや魚たちの囁きが鮮明になる。まるで水の精霊と繋がったような感覚だ。
修道院を後にする。扉が静かに閉まる。外の空気は軽く清々しく感じる。
坂道を下りながら、足取りが軽い。背負っていた重荷が軽くなったようだ。
道中、新スキルの意味を考える。古代釣法とは何か?
単に上手く魚を釣る技術ではないのかもしれない。湖の秘密をより深く理解するためのものだ。
街へ向かう途中、夕日が空をオレンジと紫に染め始める。
エルリックの店の前を通り過ぎる。司書のことを話したいが、この秘密は今は胸にしまっておく。
慣れ親しんだ湖畔に戻る。竿を投げ入れると、これまでとは違う手応えがある。
道糸が水とより調和した動きをする。浮きも水面で安定している。
目を閉じ、湖の音に耳を澄ます。さざ波の音、風の囁き。
「自然と一体となること」
司書の言葉が心に浮かぶ。これが新スキルの真髄だ。
しばらくすると、浮きが突然沈む。素早く竿を上げると、今までにない強い引きを感じる。
水面から現れたのは、金色に輝く鱗を持つ魚だった。目は星のようにきらめいている。
これはフィニアンが言っていた「最も珍しい魚」に違いない。思わず笑みがこぼれる。
「古代黄金魚:伝説的希少種」
慎重にインベントリに収める。これは単なるクエストアイテムではない。私の忍耐と新たな知恵の証だ。
司書の提案は、期待をはるかに超える結果をもたらした。月光の粉は十分な価値があった。
湖面を見つめる。月明かりが水面で踊っている。
これは、私のヴェリディアン・リアルムズでの緩やかな冒険が、いかに深みを増したかを示している。
そしてこの冒険には、まだ発見すべきことがたくさん残されているのだ。




