【探偵#2】ウワサの三人組?依頼と出会いと始まりの鐘(2)
異界と人間が交わる世界へ。
そして、そんな世界にある、探偵事務所へ。
探偵事務所の名前は──
《金花探偵事務所》。
ここに集うのは、ちょっと普通じゃない高校生たちだ。
三人の主人公と異界と人間の世界が交差する時代、
彼らの物語が、今、走り出す──!
耳を突き破るような爆音が、空間ごと世界を揺らした。
ドゥガァァァァン!!
黒い影が、音よりも早く飛び出していく。
世界が一瞬で変わる。
「やめて……! 私のリコを、返してよ!!」
叫んだその瞬間。
私の世界は、文字どおりひっくり返っていた。
_________
「普通の部屋ね、」
ネットのフリー素材に使えそうな普通の部屋だと言う風香さんをみて低評価のレビューを本格的に考え始めたその瞬間、
「なにかがいるね。ここに、“いる”」
メリーさんの目が、部屋の片隅を見たまま動かない。
メリーさんは、いつになく真面目な顔で、指先に覚一族の能力、氣を集める。
「うん、見えてる……小さくて、枕くらいの背丈。半透明な生き物。枕の近くに――」
「……え? 何が見えてるの?」
思わず声が裏返る。
「ちょっと待って。風香さん、メリーさん……リコは、いないんだよね?」
二人は、目を見合わせた。
「風香ちゃんそろそろ可哀想だからネタばらししようよ。」
「あなたのペットの文鳥は今あなたの持ってるゲージの中ににいるよ」
「……え、もしかして、リコが“いる”の……?」
私は混乱した。
一階から手に持っているゲージの中は空っぽ。いない。いないのに――
風香が、ゆっくりと歩き出した。
そして、枕元へと手を伸ばす。
「麻衣。あなたの世界だけが幻想を見みてるの。
この部屋に棲みついた異界の妖怪、“枕返し”。
かつての日本の空想のお話では夜の寝姿勢を狂わせる小妖怪だけど、異界にいる方はどちらかと言うと――
“惑わせる”存在よ。」
風香の手が、私の枕に触れた。
そして――枕をひっくり返す。
カタン。
小さな音とともに、何かがほどけるような気配が部屋に広がった。
その瞬間
「ギャー!」
その言葉と共に耳を突き破るような爆音が、空間ごと世界を揺らした。
ドゥガァァァァン!!
黒い影が、音よりも早く飛び出していく。
世界が一瞬で変わる。
「私のリコを、返してよ!!」
叫んだ、まさにその瞬間。
ゲージの中に――
リコがいた。
⸻
「……うそ」
私は、息が詰まる音を立てた。
「いた……本当に、いた……ずっと……」
リコは、何事もなかったかのように止まり木にとまって、私を見ている。
「さっきから、見えてたよ?」
メリーがそっと言う。
「でも、“それ”が何かに隠されてるとしたら、麻衣ちゃんが気づかない限り、解けないと思って……」
「日本の本来の“枕返し”は、夜に人の枕元で感覚をずらしてくるの。でも異界にいるのは似てるだけで全く違う。
物の位置、音、匂い、そして――
“視界”そのものを惑わす。」
風香が言う。
「君は毎晩リコを見てた。でも、“いないこと”にされてた。
その違和感を脳が“記憶”として上書きした。
つまり、“いない”と思い続けたあなたの心が、枕返しの力を強化してしまったの」
⸻
私は、リコの名前を呼んだ。
「リコ……ごめん。私、ずっとすぐそばにいたのに、気づけなかった、ごめん」
両親にリコは見えていた、だから私がおかしかっただけなのだ。両親に申し訳ない気持ちが生まれる。
リコは、一声鳴いて、私の指にぴょこんと飛び乗った。
あたたかくて、柔らかくて、いつも通りの重みだった。
その瞬間だった。
枕返しが窓を開けて飛び出した。
「そうは問屋が… 卸さねぇーよ!」
青いスライムが紐のように枕返しを拘束する。。
部屋の日差しを遮りながら、龍の翼を生やし空に浮かぶ煉城くん。
「異界警察に連れて行こう。元いた場所に戻れるだろ。」
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「これにて、枕返しの事件、解決ですねー!」
メリーが笑う。
「ねぇ、風香ちゃん。私の部屋にいたらどうする?」
「メリーの部屋? いるとしたら……枕返しとメリーをまとめて異界に“打ち返し”にするね。」
「ひどくなーい!?」
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私はリコを抱えて、静かに息を吐いた。
そして、探偵事務所のインターホンという運命の鐘を鳴らしたあの日、この三人と学園の巨悪との戦いは始まっていたのだ…
適当に書いてるのであれば感想ください。