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ep.16 総力戦1

神聖ザユルティ法皇国 宮殿


「ゴンドラはどこに撃墜されたのだ!?」


「事故ではないのか!?」


皇帝以下軍務尚書、国務尚書などなどかなりの政府高官が消え去り、法皇国は混乱に陥っていた。

絶対君主制の弱点であろう。


「生存していた牽引ワイバーン騎士より報告! 大日本帝国による攻撃でゴンドラは撃墜されたということです!」


「な、なんだと...」


「不可侵条約を提案してきたのは向こうではなかったのか!」


「運河警備隊より報告! 大日本帝国の大使が来ております!」


「なんだとぉ!?」


彼らは宣戦布告文書を手渡しに来たのだと思った。


10分後


「この度の行き違いによる事故、どうにか平和的に解決したいと思い参上しました」


「行き違いですと!? 皇帝陛下座乗ゴンドラを撃墜しておいて!」


「え?」


「え?」


「物資輸送ゴンドラか何かだと思っておりましたが...」


「あんな豪華な装飾なゴンドラが物資輸送な分けないだろう! それに物資輸送ゴンドラだから撃墜してよいというわけでもない!」


「...防空識別圏を侵犯していたので、複数回の警告の後撃墜しました」


「友軍なのにか?」


「事前に通達されていた軍服とは違うものでしたから。撃墜後にゴンドラ内の法皇国旗を見て初めて判明しました」


「ぐぬぬぬぬぬ」


「もちろん、強制着陸等の手段を用いなかった我々にも非はありますから、賠償などはしっかりとさせていただきます。一応、仮の賠償として本来まだ使う予定ではなかった駆逐艦の設計図です」


「はぁ...いやしかし...」


法皇国側が言いかけたところで、法皇国の兵士がいきなり入ってきた。


「会議中だぞ! ノックもせずに無礼な!」


「大変です! 日本のフェリーが燃えています!」


「え?????」


「え?????」


ーーーーーー

法皇国 港


「陛下の仇だ!燃やせ!」


フェリーは、まだ一般に公表されていないはずの陛下暗殺という情報に怒り狂った法皇国人による襲撃を受けていた。しかも、法皇国を刺激しないよう非武装のフェリーで来ていたのだが、それが仇となり...


「船長! とてもピストル型クロスボウでは耐えれません!」


「本国に救援要請を! 航空部隊を派遣してもらう!」


そのころ、法皇国某所...


「ここまで簡単に扇動されるとは、馬鹿な者たちだ」


今回の事件は法皇国に入り込んだ元生徒会長の松尾がすべて仕組んだのであった。


「ゴンドラ撃墜によって今まで計画してきた数々の陰謀が無駄になってしまいましたがねぇ」


「まぁいいだろう。いずれ期を見て戦争させようと思っていたが、勝手に種を撒くとは馬鹿な奴らだ」


ーーーーーー

大日本帝国 司令部


「全機、速やかに任務を中止し帰投せよ! 現在情勢が不安定である!」


盗賊を攻撃するべく向かっていた機はすべて撤収命令が出され、駐機していた二式複座襲撃機二機がフェリーを救うため爆装して出撃した。


その頃大日本帝国の会議室...


「どうするんだ? 法皇国のパイロットを抜いたら戦力が3分の1になるぞ」


「あることを言って法皇国パイロットに法皇国を爆撃させればいいんじゃないですかね?」


「あることとは?」


「法皇国でクーデターが起こり、皇帝が殺された」


「!?」


「クーデター部隊を殲滅するためワイバーン滑走路を破壊せよ、と」


「それでどこまで突き通すのだ?帰投した瞬間粛清するわけにも行くまい」


「向こうの政府関係施設も破壊してしまえばいい。そうすれば有耶無耶です」


「うーむ…」


「皇帝のゴンドラもクーデターに加担したものが乗った二式複座戦闘機が攻撃した、でよいでしょう」


「...それしかないだろう。すぐに実施するぞ! 盗賊殲滅部隊が帰投しだい、すぐクーデターを信じ込ませれるよう準備せよ!」


「は!」


ーーーーーー

神聖ザユルティ法皇国 空軍基地


「皇帝陛下が日本の飛行機械に攻撃され、崩御されたという噂が流れているが、どうなのだろう。」


「さぁ? まぁあのゴンドラは結構無理のある設計であったし、勝手に落っこちたっていうこともありそうだが」


「おい、不敬だぞ」


「すまんすまん」


「敵襲! 敵襲! ワイバーン部隊は全機出撃!」


「敵襲? 例の飛行機械か?」


「ともかく出撃だ! 急げ!」


パイロットたちがワイバーンにまたがり、整然と滑走路へ向かう。

困惑している者は多いが、恐怖している者はいない。

彼らはワイバーンを飛ばしてこれる範囲の国相手の演習で不敗であったからだ。


「敵騎直上! 急降下!」


慌てて上を見ると、信じられない角度で突入してきた敵騎が何かを捨て、去っていった。


「なんだったんだ?」


「ワイバーンの糞か何かk..」


ドドドドドドーーーーーーン


連続した複数の爆発音によって彼らの会話は遮られた。

同時に人生も強制終了することになってしまった。自分たちを殺したのがワイバーンではなく二式複座襲撃機であることも知らずに...


ーーーーーー

法皇国港 フェリー


「右舷船首甲板に火災発生!」


「クロスボウの矢が尽きました!」


一時は友軍機による空爆で何とかなっていたが、もう限界なようだ。

投降しても怒り狂った民衆に拷問されるだけだろう。


「緊急排水用の魔力充填瓶は何本ある?」


「かなりあるはずです。少なくとも二十本は...」


「それを爆破させ、船ごと自沈する」


「自沈ですか...」


「暴徒に拷問されるよりはマシですかねぇ... 」


ドンドンドン


「ん? 魔導砲の発砲音?」


ドドドーン


「うわぁ、耳が痛い!」


さっきまでフェリーに攻撃していた暴徒が一瞬で消し飛んだ。


「友軍だ! 水軍が救援に来ました!」


「え、満州からここまでは4時間はかかるはず...」


「あ、めちゃくちゃ黒い煙吐いてますね。蒸気機関を全開にして来てくれたようです」


「命拾いしたな。よし、救命ボート展開! 急いで軍艦に移るぞ! 船の爆破も忘れずにな!」


ーーーーーー

法皇国軍地下司令部


「ワイバーン滑走路すべて破壊されました!」


「出撃したワイバーン全機撃墜されました!」


「運河警備隊壊滅! 敵艦船による攻撃と思われます!」


「防空部隊より報告! 供与されたボフォース対空砲で攻撃したものの命中弾なし!」


法皇国は周辺国屈指の軍事国家ではあったが、先進的な航空機による攻撃で慌てふためいていた。


そしてその航空機を駆るペーター少尉はというと...


「まさかワイバーン部隊が反乱を起こすとはなぁ...」


「でも戦時旗は掲げられていませんでしたよ?」


「うーむ...あ、滑走路が見えてきたぞ。着陸準備だ」


彼は何も知らずに祖国の基地を攻撃してしまったのだ...

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