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プロローグ

初心者作です。

誤字、脱字等があったら感想にて報告お願いします

更新はマイペースです。書き溜めもストックもありません。


誰しも一度は必ず

強くなりたい

イケメンになって女の子達からワーキャー言われたい

ファンタジーの世界にGOしてチートでハーレムで俺TUEEE

な旅をしてみたい

なんて事を夢見て生きて来ただろう。


でもほら、意外にファンタジーの世界って甘くないんだと思うんだ。


例えば、


―――今実際目に映っている、この地獄絵図みたいに―――



十五分前


********


東京 渋谷駅にて


『ごめん氷!やっぱり今日行けそうにない!本当ごめんな!』


「はぁ…。」


今日遊ぶ約束をしていた親友にドタキャンされ軽く溜息を吐く俺、真柴 氷(ましば ひょう)は極々普通の高校二年生だ。


学校での立ち位置はそんなに悪くはない。…と思う。

勉強はそこそこ。身長も平均サイズ。特別特徴的なものもない。人の良し悪しなんて関係ない1番安全圏な好かれてもないし嫌われてもない系の無垢な少年である。


『はいはい。お前の事だろうからまた女の尻追っかけるのに夢中になってるんだろ?』


俺はメッセージアプリCLOWENを使って返信すると、そろそろ腹の虫がなるところだと思い、「はぁ…。昼飯買って帰ろ。」と言ってコンビニまで歩いて行った。実に2回目の溜息である。


********  



「あ!氷!氷だよね!ちょっと待って!」


「ん?」


ドアが色付きの手動なコンビニのレジで会計を終わらせて店を出ようとすると急に後ろから声をかけられたので振り返ってみると


「なんだ、梨奈か…」


「ちょっと酷くない!?なんだって何よ!?」


幼馴染が居た。


「ごめんごめん。所で梨奈は今何してるの?」


「いや散歩がてらにここにや寄り道しただけよ。」


「いやここって梨奈の家から結構距離あるだろ?やっぱり学年1の美少女はやることが違うねー」

 

「うるさいわね!別に好きでそう言われてるんじゃないんだから仕方ないでしょ!」


そう。梨奈はモテるのだ、高校入学が終わって1年間で全学年含めて軽く50は告られたらしい。


山崎 梨奈(やまざき りな)16歳

氷と同じ学校の二年生で氷とは違いその持ち前の卓越したコミュ力、その端正な容姿にかなり上位に位置する運動神経と頭脳、包容力(俺以外限定)を兼ね備えた顔よし頭よし性格よしの超ハイスペックガールなのである。

因みに氷とは幼稚園からの幼馴染である。


そんなカリスマ溢れるスーパー◯ンみたいな梨奈は、俺の前ではかなり崩れる。


「あーホントしんどいんだけど。この前山田がさぁ……」


なんて事を言っている。確かに俺の知る梨奈はいつも自堕落で優柔不断で普段の学校生活からは考えられないくらい怠けている

幼馴染だからだろうか、俺にいつもの姿を見せてくれているのは。しかしありのままの自分を見せてくれるってことは信頼されているって事だよな……たぶん。


梨奈がいきなり変わったのは中学からだ。俺と梨奈は小学校からかなり離れた中学校に通っていて顔見知りはいなかった。

思春期だからだろうか、中学が始まって一緒に帰ろうかと声をかけようとして肩をトントンと軽く叩くと


「触らないでっ!」


と言われた嫌な思い出がある。

ただし学校が終わると普段通りに戻っていたが…


俺に唯一勝てるとこがあるとしたら、気持ちと運動神経くらいだよな…

俺は昔から勉学等の才能がなく、よくテストでは下位の方であったがその大きな窪みを努力で埋めたため現在平均点並という結果が残っている。

でも俺にもたった一つだけ才能があった。それは身体能力だ。簡単に言えば《早熟》だ。覚えが早い。筋肉が良くつく。など運動に関してはどんどん上達していった。


1番初めはテレビで「こんな動きをしてみたい!」と思って始めた体操。

2番目はブラジリアン柔術。基本的にフィジカル関係なく相手をギブアップまで追い込む。


二つともちょうど俺が7歳の頃にし始めて以後9年、一週間に2回(計4回)は通っている。


「流石に目立つだろ!」と思っていると思うがそうではない。

確かに試合に出ろと言われた時があるが、自分の実力に自信が持てなかったから遠慮させてもらったし、雑誌の取材は自由でも、俺の事を言ったら退会させて貰います。と事前に報告をしていたから大丈夫だと思う……たぶん。


「ねぇ!ちょっと聞いてる!?」


いきなり声を掛けられてビビってしまった為

俺が「うぉっ!?なんだよいきなり!」と言うと「いきなり何も私が喋ってたのに全然聞いてくれないから…」と落ち込んだ梨奈に対し俺が謝って万事解決だ。


「そーだいいこと思いついた!ねぇ氷!一緒にここら辺歩かない?」


すっかり気をよくした梨奈がどーせ暇でしょと誘って来たのでさっきのお詫びと兼ねてたまにはぶっちゃけトークも散々聞いてやろうと思いながら


「いいよ。けどさぁ、さっきからずっと思ってたんだけど何か外騒がしくない?」


と言いながらコンビニから外に出ようとした時――――――



「ドォォォォォォォォオゥン!!!!!」と轟音と地面の揺れ、目が眩むほどの眩い光が俺たちを襲った。


いきなりのことだったがすぐに目を瞑り腕で影を作ったがその光は約3秒くらい続き、光が止んで直ぐにコンビニのドアを開けると―――そこにあったのは信じられない光景だった―――――



まず体を襲ったのは激しい寒気と叫び声。

崩壊した建物

沢山の血しぶきの上に既に屍になったと思われる人の数々

そして荒れ狂う巨大な水色よりも薄めのドラゴン


驚きの余り声も出なかった。え? え? え? え?

とただただただただ目の前の映像が疑問だった。

ふと梨奈の方を振り向くが案の定恐怖と驚きで顔を引きつらせていた。


一番最初に動いたのは――ドラゴンだった。

こちらを見るや否や巨大な翼を広げたが、


「梨奈!逃げるぞ!ここにいたらまずい!」


と俺が梨奈の手を無理矢理取り、それを引いて走った

後はただひたすら走った。無我夢中で、梨奈が疲れたと言えばおぶって走った。しかし決して休みはしなかった。


走って走って走って走りまくったのに……

なんで、なんでっなんでっ!なんでコイツ(ドラゴン)は今俺の()にいるんだよっ!

とにかく梨奈をっ!梨奈を守らないと!


走っている途中に少しづつ冷静さを取り戻していった氷は今は自分の命より()()()()を優先していた。


皆、いざとなれば他人より自分の命の方が可愛いだろう。誰だってそうだ。自分が生きてればそれでいい。何故かって?怖いから。人間は、致死的可能性があるリスクは余り犯さないのだ。

しかしこの男は違う。何故ならその恐怖すら越す覚悟があったから。梨奈の手を絶対離さないと決めたから。


――――――立ち向かう―――――――


しかし残酷な事にドラゴンは待ってくれない。鋭い眼光で此方を見て、「グゥオオオオ!!!」と咆哮を上げて飛んで来る。


少年は決めた。今自分が何をするべきかを―――

その瞬間、氷は梨奈の体を横に突き飛ばした。

ドラゴンから逃げれるように。

それとその一秒にも満たない後…氷はが最後に見たのは梨奈の驚いた表情だった


そして、梨奈が見たのは氷の

  ―――ニッコリと優しく笑った笑顔だった――――




シリアスだったようなではなかったような…

主人公運動神経良かったんですね。

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