お詫びの印
学校について園田と一緒に教室に入ると、佐藤と一瞬目が合うがすぐに逸らされる。
「佐藤さんおはよー。」
「おはようございます、園田さん。」
佐藤と園田が挨拶を交わした。
「おはよう。」
「ええ。」
佐藤は私の挨拶にはやけに素っ気ない返事をした。
「ねえ、そのストラップ。」
佐藤は園田と私のカバンについたストラップを見て言った。
「これ?昨日園田に貰った。」
「そう。」
「佐藤さん!」
園田は少し大きな声で割って入り、呼吸を整えた。
「これ。」
そう言いながらカバンの中から小さな袋を取り出して佐藤に渡した。
「これ、開けても?」
少しの間受け取った袋を見つめた佐藤が顔を上げて確認すると園田は無言で頷く。
佐藤が袋を開けると、中からストラップが出てきた。
園田と私と物と同じ動物のストラップ。
「佐藤さん、先週は嫌な態度取ってごめんなさい。それはお詫びの印。」
「そんな、別に気にしてませんよ。」
佐藤はそう答えたが嘘だろう。
あれから1週間二人の間には微妙な空気が流れていたし、今も会話に妙な間がある。
「3人でお揃い。何が好きか分からなかったから、犬のストラップにしたけど。」
「いえ、嬉しいです。ありがとうございます。」
「ならこれでお互い貸し借りはナシでいい?」
「はい。わかりました。」
「じゃあ握手しよっか。」
そう言って手を突き出した園田に佐藤は応えて握手をした。




