49/98
着替え
りきと別れて家に入る。
「ただいまー。」
返事は返ってこない。
パパもママもこの時間は仕事をしてる。
部屋に戻ってクローゼットを開ける。
「何着ればいいかわかんないよ。昨日考えておけばよかったな……」
しかし、そこまで悩んでる時間はない。
急いで見繕った服をベッドに投げ置いて、慌ただしく服を脱ぐ。
ふと、部屋の姿見の中の下着姿の自分が目に映る。
ピンクのボーダー柄の下着は可愛いとは思うけど、子供っぽすぎる気がする。
「一応、下着も着替えとこうかな……」
引き出しからまだ一度も着ていないパステルピンクのフリルとレースがついていて所々透けている下着を手に取って眺める。
「別に深い意味はないんだけど……」
もたもたしてたら、りきを待たせちゃうかもしれない。
「別に深い意味はないんだけど!」
僕は急いで着替えて家を出た。




