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土曜日 1/2

2学期4日目の9/4は土曜日だ。

うちの学校は土曜日も午前中だけ授業がある。

公立の高校生なら今日は休みだ。

そう考えると夏休み明けすぐということも相まって、学校に行く気が起きない。

いつもより更にギリギリに登校して教室に入ると、園田が走って抱きついてくる。

「りきおっそーい!今日も来ないかと思ったじゃんか!」

「まだ夏休み気分なの。全然やる気が起きない。」

園田に抱きつかれたまま自分の席へ行きカバンを置く。

「おはようございます鈴木さん。二人とも早く着席されないとホームルームの時間になりますよ。」

「はいはい。」

何故かわざとらしい敬語で不機嫌そうに言った佐藤に適当に返事をして、私にくっついた園田を引き剥がし席に座る。

園田はべーと佐藤に舌を出した。

佐藤は苦笑いを返すだけだった。


授業が全て終わり放課後となる。

「りき、今日は一緒に帰るよね?」

「あぁ、うん。」

佐藤に目を向けるが、彼女は黙ったままだ。

「車が来るまで待つから佐藤さんも一緒だよ?」

「え、いいんですか?」

私の目線に気がついたのか、園田は佐藤に声をかけた。

園田は頭の良さもあってか、意外と視野が広く気が回るタイプだ。

「もちろん!今日クラスの子から聞いたんだぁ、一昨日りきと二人で車を待っててすごく目立ってたって。」

「そういうことですか。」

「一昨日2人になにがあったか知らないけど、あんまりりきに迷惑かけないでよね。」

園田の佐藤への朝の態度は一昨日の一部始終を知っていたからだったようだ。

「私は別に迷惑だと思ってから。園田も心配してくれてありがとう。」

「僕はりきがいいならいいんだけど!」

そう言って園田は黙ったままの佐藤からふんっと顔を逸らした。


3人で車を待つと一昨日よりも更に目立ってしまう。

しかし、佐藤と園田の間に会話はない。

私が学校をサボったせいで2人に険悪な空気が流れてしまっている。

2/2は明日の正午にアップされるように予約投稿します。

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