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チョコチップメロンパン
しばらくして、ようやく園田の周囲から人が居なくなった。
私は彼女の肩を叩き声をかける。
「園田、パン買っあるから。」
「わー!りき、いつもありがとう!」
パンを受け取った園田はぴょんぴょんと飛び跳ねた。
「チョコチップメロンパンそんなに好き?」
「うん。大好きだよ。ありがとう、りき。」
園田は予鈴までギリギリまで勉強を教えていたが、特に慌てる様子もなくチョコチップメロンパンを眺めて笑みを浮かべている。
「チョコチップメロンパンが好きなのはわかるけど、早く食べないと昼休み終わっちゃうぞ。」
「あ!そうだった。ごめんりき。いただきます!」
そう言って彼女は急いでパンを食べ始めた。




