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妹が音読の宿題をやろうとしている


 僕は超ごきげんだった。明日は幼馴染とデート。行き先は遊園地。神イベントですか? はいそうです。


 自分のテンションがおかしい。


 だから周りが見えてなくて、妹の様子がおかしいことに気づかなかった。


「ねえ、お兄ちゃん。パソコン借りるよ」


「おっけーいいよ」


「この小説家になろうって、無料でなんでも読めるの?」


「おっけーいいよ」


「これ、ランキングが上のが面白いの?」


「おっけーいいよ」


「R15って書いてないやつは見ていいの?」


「おっけーいいよ」


「……ふーん。これ印刷したい」


「おっけーいいよ」


「どうやってやるか聞いてるんだけど!」


「あ、ごめん。えーと」


 僕は妹のところに行く。


 さっさと印刷のやり方教えて僕は明日行く遊園地マップでも熟読しよう。


 ここをクリックして縦書きPDFを作成して……はい、印刷。そう。パソコン使い慣れてるな僕の妹は。


 び、び、びー。


 紙がいっぱい出てきた。


「お兄ちゃんありがとう。とても助かった」


「おう」


「でさお兄ちゃん」


「おう」


「学校で、好きな話を音読するっていう宿題が出たんだけどね」


「おう」


「私は今印刷したこれを音読しようと思うよ」


「おう」


 最近の小学生はすごいネットと親密なんだな。ネット小説が好きな話か。


「私の音読を聴いてサインしてくれない?」


 出た。小学生の宿題。音読を誰かに聴いてもらうもの。聴く側は、音読を◎、○、△の三段階評価で項目ごとに評価。そしてサイン。


 小説家になろうの小説の評価より、十倍くらいめんどくさい。


「えー、めんどくさいな……」


「じゃあいいよ。杏菜あんな)さんにやってもらうもん」


 妹は僕の幼馴染の名前を挙げた。


 そうして、部屋を出て行った。


 どうやら隣に住む杏菜のところに行くらしい。


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