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9 Can You Keep Her Secret?

人が分かり合えるなんて、それこそ無理なものだ。

人が何を考えているかなんてわかるわけがないし、言葉にしたとしても感情が邪魔するし、建前と遠慮と打算が本音を隠す。

ならば本音だけで、感情だけで生きればよいのかというとそうではない。無遠慮な本音は軋轢を生み、感情で動けば衝突は避けられない。

その解決策として、素敵なツールを神様は与えてくれた。

話すこと。

本末転倒な気がするが、結局話し合わなければ、伝えなければ分かり合うことなんて不可能なわけで。そのための時間を、生きる時間として神様は与えてくれたんだと思えば、なんだか神秘的な感じがしないか?

でも……



「でも、そもそもなに話せばいいんだ……?」


姉川舞音を探す。

早くも本日二回目になったこのイベント。

そろそろ別の企画考えてくれよ俺の運命。できればベリーイージーモードで。

ぶつくさ言いながら、ふらふら歩く。体中ボロボロだ。

だがあと少し。あと少しのはず。

右手を見れば森と思わしき緑。その中に、人口建造物がちらほら。左手を見れば静かな水たまり。なぜかスワンボートが数隻、桟橋につながっているのが見える。前を見れば、分かれ道につぐ分かれ道。

ココは本当に東京ですか? と思いたくなる。

さっそく諦めの虫が出てきた。


ブーブー


携帯に着信。非通知設定。一瞬迷って出てみた。


「もしもし?」

『ハロハロー、元気ーかい、シノタクくんや?』


電源オフボタンを押した。

ふぅ、最近は悪質ないたずらが流行ってるみたいだな。


ブーブー。


こんなことしている場合じゃない。早く姉川を探さなければ。


ブーブー。


時間がない。


ブーブー。


俺が行って何が出来るのか。だけど――


ブーブー


「うっさいんすよ! せっかく人がシリアスに決めてる時に!」

『シリアスに決めたって誰も見てないんだから、シノタクくんに絶対似合わないことやめて、お姉さんとお話ししない?』


さりげなくどころか普通に人格否定。

もうへこむことすら損に感じる。


「なんですか。今忙しいんで手短にお願いします」

『ぶー、いけずだねー。決勝リーグの準備で忙しいってのに、わざわざ電話してあげたんだから。か、感謝しなさいよ!!』


なんでちょっとツンデレ仕様だし。


『いや、やっぱここらで自分のキャラ付けをしとかなきゃと思って。シノタクくんにフラグ建てなきゃいけないし』


今さらキャラ立てようとしてるよこの人! 出会った時から、既に確立してるのに。

変態という立ち位置に。


『で、舞ちゃん捜索班としてはどうなのよ? せっかくだし、アマゾン奥地で銀河の歌姫を見た! って特集組まない?』

「組みません。話ってそれだけですか? 切りますよ」


てか何で俺の行動を把握してるの、この人。怖い。


『いやいや、キミと話さなきゃいけないことはてんこ盛りよ。今後の政治情勢とか環境問題とか好きな芸能人とかあたしの身体の秘密とかボートとカヌーの違いとか憎いあんちくしょうの話とかもし世界が31.5人の村だったらとか。あと今後の野望? 株式投資で世の株価を一緒にフィーバーさせようぜー』

「無いなら切りますね」


身体の秘密って言葉には惹かれたが、時間および携帯料金の無駄っぽい。

俺は通話口を耳から話そうとして、


『あと姉川舞音の秘密とか?』


一瞬、体が固まった。


「何を、知ってるんですか?」

『お、食らいついたね? もぅ、それくらい正直ならお姉さんも出し惜しみしないのにー。でも駄目だよー。女の子の秘密を本人の許可なく知ろうだなんて、シノタク少年も変態だね。将来のストーカー予備軍かにゃ?』

「いいから。何を話してくれるんですか?」


ブチ切れそうになる血管を、深呼吸することでこみ上げる殺意と共に抑える。


『冗談、冗談。教えるってぇ、今日はいろいろ協力してくれたしね。これくらいはサービスサービス! あ、でもあまり期待しないでね。あたしも深いこととか全部知ってるわけじゃないし。噂とか調べたことくらいね。ほら偉い人が言ってたじゃん、所詮人は己の知ることしか知らないって』

「わかりましたから。サービスするならしてください」


これ以上彼女のペースに付き合うと、本当に怒鳴りたくなる。

俺は話を強引に進めた。


『ノリ悪いねー。そこは護りたい世界がって……あー、おけ。じゃあ、軽めのものからいっとこうか。君の今後に関わるからね』


色々アウトなことを言いつつ、ユーコ先輩は話を切り出した。


『えっと、“最初ファースト闘芸家サウンド”の“カズネ”って知ってる?』

「さすがにそれくらいは。総合格闘技に挑んで優勝したアイドルですよね。バトル=ライブの開祖って」

『あれ、舞ちゃんのお母さん』

「へぇ、彼女が舞ちゃんのお母さんねぇ。姉川のお母――はぁ!?」

『あと“SSサイレンサウンド”のメインボーカル“ネオン”っているじゃん』


Silen Sound、略してSS。

7,8年か前にデビューするなりランキング上位入りを果たし、セカンドシングルでCD売上200万枚ダブルミリオン達成。その後も出せばヒット作となる曲を次々と生み出し、今や日本を代表するポップシンガーだ。


『あれお姉さん』

「え……」

『あと、デビューシングル“Liver”が100万枚突破した超大物新人“OTOE”ちゃん。あれもお姉さん』

「はぁ……」

『あとあと、今この学校でデビュー間近の、みんなのアイドル“初音”ちゃん。これもお姉さん』

「へぇ……」

『それと極めつけに』

「まだあるんすか」

『父親がただのサラリーマン』

「…………………」


あまりの衝撃に頭がついていかない。

整理すると、バトル=ライブ生みの親であるスーパーアイドルと普通のサラリーマンを親に持ち、3人いる姉はトップアイドルの階段を驀進中だという。


「じゃあ、あのキザ男が言ってた出来損ないの妹って……」

『げ、もしかしてウサ耳くん? 男子ングの。くっそぉ、あいつ口の軽い。あとで粛清してやる! あぁこれあれね。一応、超重要機密だから。勝手に人に喋ったら、コロスヨ?』


ひやりとした。カタコトだからこそか、殺意が電話越しに伝わってくる。電話先の相手をびびらせるなよ。


「……言っても誰も信じないでしょうね。でもその超重要機密を、なんで先輩が知ってるんですか」

『そりゃ調べたからねー』


調べただけで分かれば、超重要機密にならないじゃないか。この人の価値基準はどこかでぶっとんでるな。


『じゃあ続いて重い秘密行ってみようか』

「今のが軽めって……ちょっと待ってください。心を落ち着けます」

『そんな家庭に生まれた姉川舞音が、どうしてアイドルを嫌いになったか知りたくない? 聞くところによると、あたしのイベントおじゃんにしようとしてるって話じゃん?』

「聞けよ……って、先輩、それ誰から聞いたんですか!?」

『ふっふっふ、ユーコの情報網を舐めてもらっては困るね。舞ちゃんの身体には盗聴器を付けといたからね。今までの会話は全て録音されているのさ!』

「犯罪じゃねぇか!」

『むふふー、それにしてもシノタクくん。あんな恥ずかしい台詞を言っちゃうなんて。聞いてるこっちも恥ずかしかったよ、きゃー!』

「ちょ、ちょっと待った。俺、何を言いました!?」

『え、知りたい? うーん、じゃあ教えちゃおうかなー。あー、やっぱ言わない方が面白いかも。うん、教えなーい』


分かった。この人は他人を怒らせる天才だ。

最低な悪魔のような存在だ。


『それでね。舞ちゃんのアイドル嫌いの理由なんだけど』


さも自然そうに話題を切り出すユーコ先輩。全然自然じゃないけどな!


『実はね、分かんなかったのよ』


「……………は?」

『ユーコの探索能力を疑われるのは不本意だけどさ、そういうことなの。あれだけの家系と歌力だから、業界の人はほっとかんと思ったのよ。それでテレビ局とかレコード会社の昔の伝手をたどってみたんだけどねー。知っている人がいなかったって方が正しいのかな』


昔ってあんたは何歳だ。


「俺には関係ないですよ。姉川の過去なんて」

『え、なに? 俺に必要なのは今のお前だ、ってプロポーズ的な!? キャー!』

「んなわけないでしょう」

『夢のないこと言うねー。ここは夢を育てる場所だっていうのに』

「夢なんかじゃ腹は膨れないですよ。第一、俺一般科だし。一般科なんてアレですよ。就職に有利とか、芸能人とお付き合いできるとか、そんな甘すぎる夢に踊らされてる、何も考えない凡人たちです」

『ふーーーん……キミもその一員ってことだけど、そこは認めてるの?』

「そりゃあもう。勝てない勝負はしないってのが俺の信条ですよ」

『矛盾してるね、キミって』


あぁ、そうだよ。俺は矛盾している。

アイドルが嫌いだと言いつつ、アイドル養成の学校に進学し、夢なんて馬鹿げていると言いつつ、就職という夢を追いかける。

くだらないイベントと思いつつ、いつの間にか渦中にいて、気にならないと思いつつ、姉川のことを知ろうとしている。

何より、大野大輔という超人に姉川を勝たせようなんて夢を見ている。


『けど、そういうキミも、関係ないとか言えないんじゃないかな。過去について言えば』

「は?」

『例えばキミの生まれのこととか、両親のこととか、お兄さんのこととかお姉さんのこととかキミのこととかお兄さんのこととかキミのこととかお姉さんのこととかキミのこととかキミのこととかキミの――』


ざわっと、総毛だった。なぜ、そのことを。


「……俺のことは、関係ないはずです」

『そうだねー、関係ないね。まったく関係ない。キミの人生が、アイドル好きの両親に押し付けられた人生だなんて関係ない』


この人は……本当に、なんなんだ? 何がしたいんだ?

混乱する思考。俺という存在が、揺らぐ。


『宝名の芸能科に入れなかった兄たちが、失意のうちに失踪したことも関係ない。そのお兄さんたちの代わりに、幼少から徹底的に教育されたこともミクロンほども関係ない。いくつもの大会で優勝を総なめし、神童扱いされた時期ももはや過去』

「……やめろ」

『おっきなオーディションで八百長を疑われ、芸能界を永遠に追放されたなんて過去も無意味。そんなキミがここに入学したことも関係ないし、それから――』

「やめろ!」


叫んでいた。

これ以上は聞けない。俺が、壊される。

なのに、電話を切りたい俺の体が動かない。親指で電源を押す、それすらも体が受け付けない。それは俺自身が認めているから。俺が、俺自身の過去から逃げていることを。悔いていることを。


「先輩は――いや、“あんた”は俺に何をさせたい?」


荒くなる呼吸。めまいがする。だがまだ理性を保っていられた。ここまでは。


『前も言ったけど、あたしは面白いことが好きなの。面白いことが好きだから、面白くなる素材が好き。面白くなる素材が好きだから、面白い人は好き。面白い人が好きだから、面白くない人は嫌い。うん、この際だから正直に言うよ』


一瞬の静寂の後、ユーコ先輩は、


『あたしはキミが嫌い』


「え――」

『だって面白くないんだもん。煮え切らないっつーかー、役立たずというか。せっかく面白そうな過去を持つ素材だから、朝ちょっとカマかけてみたのに。つまんなーい、ユーコつまんなーい』


2回言われた。つまらない、と。


『大体なに? 勝てない勝負はしない? あははっ、何天才軍師気取ってるの? それが格好いいとか思ってる? 勝負ってのはドラマなの。人生を彩る1ピース。それを拒否して、分かり切ったグレーの方向にだけ進む、キミの人生は灰色まっしぐらだよ』

「…………」

『灰色の世界を面白いとはユーコは思わないな。いや、別に白黒を否定してるわけじゃないよ? 白黒映画とか好きだし、水墨画とかだって牧谿もっけいとか等伯とか、まじしびれるよねー。でも君のはただ単にグレースケールでコントロール+デリートキー押した感じなんだよね。要は単調? 平凡な人でももう少しは面白い人生歩んでるよ?』


…………そうだ。その通りだよ。

夢も希望も、力も財力も、これといった特技も、目立った容姿も、突き抜けた能力も、聖人君子な性格も何もない俺だ。負けるのだって嫌だ。あんな辛い思いは二度としたくない。

でも、それが普通だろ。

そりゃ昔は、ちょっとうまく行っていたかもしれない。

けれど十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人と言うように、成長すれば誰もが凡人だということに気づく。

井の中の蛙ということを気づかされる。俺は凡人だ。それ以下はあってもより上はない。

なのにそれを、会って半日の人に、なぜここまで責められなきゃならない?

なんでそれを、ただの部外者にかき乱されなきゃならない?


「あんたに――」

『ん?』

「あんたに何がわかる!?」


爆発した。

今日1日、我慢に我慢を重ね。罵詈雑言に耐え、自分の力のなさを知り、天に愛された人たちを見せつけられた。

その不満が忍耐を超えて今、感情となり爆発した。


「何も知らないくせに! いい気になって言ってるんじゃない! 何が面白いだ! 何がアイドルだ! 何が夢だ、才能だ! 誰もが選ばれるわけないのに、やれ希望だ期待だ甘いこと言いやがって! 大半は夢見た直後に絶望の毎日が待ってるんだ。この世の大多数は持つ者にさげすまれ、笑われ、見下される運命なんだ。それで夢や愛や希望を歌うだと? 他人を見下したまま上っ面な歌うたいやがって。何様のつもりだ! 自意識過剰もいい加減にしろ! 調子に乗んな! 誰もがあんたらみたいな図太い神経してると思うな! アイドルって集金システムに拍車をかけてるだけじゃないか! そうやって人を破滅に導いて、悲しむ人を増やして、何が楽しい! 人の人生を何だと思ってる!? そうやって人を狂わせて美味しい蜜を吸う。あんたは……最低の人種だ!」


一息に言って、荒い息をつく。

言った。

言い切った。

どこか達成感というか、解放感が身を包む。


『…………それで終わり? 気は済んだかな?』


が、言われてはっとした。

何を言ってるんだ俺は。彼女に言ったところで何も変わらない。不満のはけ口をもたず、醜態をさらした、ただの格好悪いダメ男じゃないか。


『うん、あたしに言うのはお門違いってのは置いておいて、君の言いたいことは分かるよ。それが真理だとも。でもそれを分かった上で、あたしたちは夢を目指す、そうじゃないかな?」


頭では分かっていたことだ。

……でも、それを言ったら救えないじゃないか。先輩や、姉川、この学校の生徒全てが。


『それに、あたしは何も知らない。君のこと調べたって言っても、それは経歴だけで、その人となりじゃない。会ったばかりでその人の全てを知るなんて無理だよ。本音で語り合ったわけでも、体と体の付き合いをしてないんだから』


過去を調べて分かるほど人間は単純じゃない。自分を分かるのは、結局のところ自分しかいない。

それ以外は、分かった気になっているだけだ。

いや、本当のところ自分のことすらも、分かった気になっているだけなのかも。


『分からないから好き勝手言うの。他人事だから何でも言えるの。そりゃ無責任だと思ってるよ? 責められてもしょうがないと思う。でも結局のそれは、その人自身が決めたこと。自分で選んだ道は自分で責任取らなきゃ。それが面白くなる要素をはらんでるならあたしは言う。面白くなるよう求めるし、面白くするようプロデュースする。迷惑だったり余計なお世話って思われても、それがあたしだもん。あたしという存在の求めるものだもん』


言われ、愕然とした。

そして気づく。

この人は……裏表がない。気持ちや言動も、感情にまっすぐだ。

おちゃらけてるのも、ふざけて見えるのも、突拍子のないことを言うのも、それは全て“面白い”という感情が“夢”に帰結している。そしてそれを悔やんでいない。

夢に正直だ。

だが、それでいいんじゃなかったのか、篠崎拓哉? 感情の発露こそが、人生を彩るってついさっき誰かに教わらなかったか?


「面白くない人間でしたか、俺は」

「うん、そうだねー。死んだグッピーを食べたマグロみたいな目してたからね」


分かりにくいたとえだった。

でも、そうはっきり言われて、感情を吐露して、少しすっきりした。ようやく、少しだが。


「俺は……先輩のことを少し誤解してたかもしれないです」

『うん、あたしも今、君のことが少し分かったよ。今までのグレーじゃなくて、怒りっていう感情カラーが見えたからね。あたし風に言えば、ちょっとは面白くなったって感じ』


それは殊勝なことだ。人が分かりあうことなんて、人類の革新にも難しいことなのに。


『さて、じゃあ本題。姉川舞音はどうなのかな?』


どうかな、というのは何がどうなのか?

はっ、それくらい流れで読めよ。


「そうですね。あいつとはまだ、何も始まってない」


彼女とは会話はしたけど、対話はしていなかった。

彼女が暴力的で意地っ張りで、変にラーメン通で、絶望的に強くて、歌が好きで、でも歌うことに抵抗を覚え、死ぬほど負けず嫌い。すごい母親と姉を持ちながらもそれを秘密にして、この宝名に籍を置いている。

それだけだ。

俺は何も知らない。

姉川舞音のことを。何も。

何も知らないで、姉川に頼ろうとだけしていた。

隣にいたつもりで、向き合おうとしなかった。

助けたつもりが、助けになっていなかった。

それでうまくいくはずがない。あんな罵声を浴びせられても仕方ない。

だからこそ、イベント好きで、破天荒で、おせっかい焼きで、優しさを隠して、面白いことが大好きなユーコ先輩が、より面白くするためにこうして電話してくれたんだろう。


「ユーコ先輩」

『ん?』

「ありがとうございます」


何の抵抗なくお礼の言葉が出た。


『んんー、お礼なんていらないよ。あたしはただ単に――』

「面白くなればいい、ですね」


向こう側で少し息を呑んだような音が聞こえた。


『むふふー、男を上げたね。これは少年ボーイじゃなく、中年ボーイくらいにはなったかな』

「中年はやめてください」


なんかイメージダウンだ。


『そりゃ残念。今なら君に抱かれてもいいよー、なんつって』

「それはまた今度、俺の方から迎えに行きますよ、先輩」

『ほっ!? にゃにゃなにを言って――』


素っ頓狂な声をあげ狼狽するユーコ先輩を置いて、俺は通話を切った。

8分24秒。通話代は請求しないでおこう。良い勉強代だ。

さて、姉川を探しに行くか。今度は本気で。

なんだろう、今までにないほど、すごくすがすがしい気分だ。


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