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糞餓鬼ショータイム

作者: 豚猫まん

 アパートに一人暮らしをしている安男。彼は朝から部屋全体を片付けていた。今日一日だけ、友人の子供を預かる事になったのだ。普段では子供と接する事など全くない。よくわからないが、危ないものから遠ざけて、目の届く範囲で見張っていればそれで大丈夫だろう。散らかっているゴミを袋にまとめ、掃除機をかける安男。


 ピンポーン!!ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン!!!!!

 けたたましくドアのチャイムが鳴った。誰だこんなバカな鳴らし方をする奴は。まさか友人か?。ドアを開ける安男。その瞬間、すごい勢いで何かが部屋の中に入ってきた。そちらの方を見ると5歳くらいの餓鬼が、靴も脱がずに部屋の中を走り回っている。視線をドアの外に戻すと、安男の友人が立っていた。


 「夕方には戻ってくるからさ。じゃあ、あとはよろしく」


 そういうと友人はさっさと行ってしまった。残された安男と餓鬼。部屋の中は、餓鬼の靴の足跡が大量についている。とりあえずこいつの靴を脱がさなくては。


 「部屋の中では靴を脱ごうねー」


 出来るだけ優しく話しかける安男。しかし餓鬼は反抗的な態度でこう言った。


 「うるせー!!ビチグソヤロー!!!!!オメーなんか死んじまえ!!!!!!」


 そういって床に唾を吐き捨てる糞餓鬼。この時点で安男のイライラは最高潮に達し、今にも包丁で刺し殺してしまいそうな程、はらわたが煮えくり返っていた。だが、こいつは友人の大切なお子様。傷つけてはいけない。

 もう一度注意をしようとした所、糞餓鬼はいつの間にか冷蔵庫の前に移動していた。勝手にドアを開け、中から1リットルのオレンジジュースのパックを取り出す糞餓鬼。そして蓋を汚く切り開くと、一気にパックを垂直にし、ジュースを自分の口に流し込んだのだ。こんな小さな餓鬼の口には100ミリリットルも入らないというのにドバドバとオレンジジュースを流し込む糞餓鬼。その9割を床にこぼし、オレンジ色の水たまりを床に作る始末。


 あまりの出来事に意識を失いかけた安男。何だこの餓鬼は。一体どういうしつけをしたらこんなゴミクズが出来上がるんだ。友人は何をやって、こんなモンスターを作り上げたんだ。ふと我に返ると、目の前には糞餓鬼が立っていた。


 「ねえ、ウンコしたい。ウンコとおしっこしたい。」


 糞生意気な声でそう発する糞餓鬼。顔面を殴打したい気持ちを抑え、比較的冷静になることを心掛けた。優しく返事をする。


 「トイレはね、あっちのドアを開けるとあるからね」


 言い終わらないうちに、糞餓鬼はズボンとパンツを放り投げた。その生意気な面はニタニタと笑っている。この餓鬼、何をするつもりなんだ。中腰になり、尻を突き出す糞餓鬼。そして・・・。

 ブリイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!ブリブリブリブリブリブリイイイイ!!!!!ビチャビチャビチャビチャビチャアア!!!!!

 その場で大量の小便と大便をした糞餓鬼。大笑いしながら、実に楽しそうに排便をしている。視界が遠くなっていく安男。一体何が起こったんだ。気が付くと床は糞餓鬼のウンコが山盛りになっており、小便がデカイ水たまりを作っていた。


 いつの間にか安男は包丁を手にしていた。フラフラと糞餓鬼に近づく安男。ゆっくりと包丁を振り上げた瞬間、我に返った。何をやろうとしていたんだ俺は。こんな小さい子を殺そうとしたなんて。自分が怖い。

 

 雑巾を手にし、糞餓鬼の汚物を処理する安男。彼の脳内と心は怒りに支配されていたが、理性がそれを必死に抑えようとしている。呼吸は荒くなっている。落ち着け。落ち着け俺。相手はまだ5歳そこらの子供ではないか。あんなチビにマジになってどうするんだ。叫び声を上げながら、部屋を暴れまわっている糞餓鬼。友人の子供でなかったら何度も殺していたであろう。


 すると、急に静かになる糞餓鬼。なんだ?今度は一体なんなんだ。気になって糞餓鬼の様子を見に行く。糞餓鬼はあるものを見つめていた。それは安男愛用の10万のノートパソコン。あいつ、何で俺のパソコンなんか見てやがるんだ。早く違う所に行け。もしあのパソコンになにかあったら・・・。その先はノイズが邪魔してうまく表現できない。

 ニヤニヤ笑いながらノートパソコンに近づく糞餓鬼。その正面に立ち、ゆっくりとズボンとパンツを脱いでいく。そしてビームの標準をノートパソコンに定める糞餓鬼。まさか。やめろお!!!やめるんだあああああああーー!!!!

 ジョボオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!ビチャビチャビチャビチャビチャアアアアア!!!!!!!!!!!!

 小便に侵されていくノートパソコン。動作を確認するまでもない。汚水に侵され、全機能を停止したノートパソコン。


 安男は先程捨てた包丁を拾っていた。そして、下半身を丸出しにしている糞餓鬼の胸をめがけ、一気に突き刺す!!!!グサァアア!!!!


 「ギャエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!!」


 胸を突き刺され、悲鳴を上げながら苦しむ糞餓鬼。涙・鼻水・よだれ・小便・大便を噴射し、生意気な面を苦痛に歪ませる!!そこにもう一発包丁攻撃!!ブスウウウウ!!!!

 噴水のような血を吹き出し続ける糞餓鬼。安男はそれを見て心底いい気分になった。この短い時間で急激に溜まったストレスが一気に解消されていく。安男は右足を大きく振りかぶり、糞餓鬼のみぞおち目掛けてサッカーボールシュート!!!ボゴォオオオ!!!!!!

 吹っ飛んでいく糞餓鬼。ドチャっと汚い音を立てて地面に落下した。白目を向いており、心臓は停止している。


 勝った。この糞餓鬼に勝った。最初は苦しめられたものの、見事な逆転勝利を収めた。友人の子供だと思って遠慮すると思ったか。大人の強さを思い知ったか、糞餓鬼め。安男はコーヒーを注ぎ、優雅なティータイムを過ごす。


 しつけのなっていない餓鬼は猿以下である。そういう餓鬼に大人の怖さを思い知らせてやるのは、大人としての務めではないだろうか。



  完




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