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Calender_Girl  作者: 深町珠
9/82

ML




そのMLは、楽しかった。

その子とだけじゃなく、グループの青年たちが

皆、真っ直ぐで好ましい人たちだ、と言う事とか....


(後で、とっても思いやりのある連中だ、と云う事も解るのだけれど)。



そして、毎週金曜日のミーティングも、また楽しいものだった。



どうして楽しいかと言うと....

僕はいつも、ミーティング・ルームに早く来ていたから

大体、その子と会う事が多かった。


狭い小部屋だから、二人きりで居ると黙っているのも変なので

いろいろと話をする事になる。



「暑くなってきたねぇ、あ、でも、寒いの?ひざかけ。」


その子は、冷え症なのか、ひざかけを手放せずにいた。

もう6月なのに。


でも、オフィースはどちらかというと冷えすぎているので

寒い、と言う女の子も多かったみたいだった。



だから、この小部屋に居る時くらいは、と

僕はいつも、冷房を止めてあげることにしていた。



彼女は、いろいろなことを僕と話した。

冷え性、と言うよりは病弱な事や

田舎から出てきてひとりで居る事、とか。


そうそう、料理がまるでダメだ、なんて事も(笑)



話しだすと、楽しそうににこにこ話すのだけれども

僕が話しかけないと、黙って俯いてしまっている子だった。


でもまあ、彼女にしてみれば、親戚の叔父さんくらいの年の僕だから

それは当然かもしれなかった。



僕だって、親戚の叔父さんに軽々しく話しかけたりはしないだろう.....



なんて,考えてると

すぐに他の連中が来て、その、彼女の楽しげな雰囲気は霧散してしまい

普段、オフィスで見る硬い表情に戻ってしまうのだった。




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