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Calender_Girl  作者: 深町珠
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僕@ML>旅は楽しかったです。

静かなやまあいを歩くと、音がなにもしなくて。

小さな駅前には、山頭火の石碑。


砂踏む音しか 聞こえない....


空は青くて。雲、たよりないカルボン酸.....








言葉にならないような感じを、なんとか形にしようと

ディテールだけを並べてみても、なんだか違うような気がしていた。

旅の想い出を、MLに投げてみた。




すると、しばらくして。




その子@ML>土日はタンスの中を掃除していました。

あと、排水溝も。



なーんて。


掃除が好きなのね(笑)なんてその時は思っていたけれど

今、思い出すと家に居た、って静かに告知しているような気もしてくるので

.....ま、仕方ないものね。なにしろ、その時の僕はまったく配慮不足だったから。


今振り返ると、なんと言えばいいか....。






それでも、オフィースのどこかで偶然出会い、僕が手を振ると

にこにこしてくれる彼女だったから

それほど機嫌を損ねている訳でもなさそうだった。



笑顔で居てくれると、僕も笑顔になれて。

それでいいのかな、なんて感じていた。



そう、それでいいのね。なーんて思っていた。




だから


佳@ML>遊園地に行って来ました。

絶叫マシーンは楽しかったです。



なーんて、投稿があると


僕@ML>そういえば、ゆりちゃんが「どどんぱ乗りたいよ~」なんて言ってたけど

何の事だかわからなかった(笑)。あれ、ジェットコースターなのね。

なんでそんなものに乗りたいか解らず(笑)年ですかね。


でも「温泉は?」なんて言うと、「うん,イクイク!」なんて(結局どこでもいいらしい。)

17で温泉って、なんかババ臭いなぁ、なんて思いつつ(笑)。



こんなことを書いていたりした。

今、思い返すと、これを彼女が読んでどう思うかなんて

考えもしなかった(謝)。


まあ、ずっと前の話だからいい、と思っていたのかもしれないけれど。



だから、ミーティングの時に、リーダーの和くんが

「MLの内容には気をつけてください」なんて言うから


僕は訳分からず「何の事?」なんて言った。


和くんは言いにくそうに「ゆりちゃんとか、ユカちゃんとか....どうなってるんですか?」



「いや、別に....どうもしないけれど...?何で、そんなこと聞くの?」と僕。




...この時は全く気づかなかったが、和くんは彼女と同じルームなので

たぶん、この頃から気を遣っていたのだろう。


ごめんね、和くん。


この和くんは、中世ヨーロッパの騎士のようなスラリとした美青年で

女の子にも人気があった。(だから、気配り上手なのね)。



それなのに、僕ときたら.....。(笑困)。



でも,相変わらず落語のような話をして、皆を笑わせる僕だった。

その子も笑顔になってくれたので、罪亡ぼしのような感じで。





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