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Calender_Girl  作者: 深町珠
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友達

良い事なのか、悪い事なのか?は、解らない。





MLメンバーのみんなは

次第に心の健やかさを取り戻していったように僕には見えた。

それが、何故なのかは解らない。


そして、僕の大切な友達のその子も、和やかな表情と

優しさが素敵だな、と思えるような女の子になっていった。



ずっとこのままで......




爽やかな風が吹いて、秋だなぁ、と思う頃.....

母が九州に行きたそうな感じだったので

僕は、仕事を休んで、出かけることにした。


母は、自分から何かを要求するタイプではないから

こちらで気遣ってあげないといけない、と云う

旧いタイプの日本女性である。


対応するのが僕だけなので

なかなか、感情鈍磨の僕としては(笑)

難しいものがあったが

それでも、いつも秋になると行きたがるので

まあ、これは予測が楽だった。



だから、仕事をoffにして

連休で出かけることにした。



金曜日のミーティングの時、リーダーの和くんが


「それじゃ、来週の予定...あ、お休みでしたね。旅行?」


なーんて、僕に言う。


皆は、なんとなく華やいだ雰囲気になった。

他のみんなも、旅行に行ったりするのだろう、と思った。


「佳くんは、奈良の彼女?」なーんて新婚の崇くんは言い

洋くんは、やっぱり広島の彼女に逢いに行くらしく、なんだか浮き足だっているようだった。

この洋くん、江戸時代の武将のように凛々しい男なので、あちこちでモテモテ、とか...

羨ましい限り(笑)。

寡黙で剽悍な岳くんは、黙して語らないが

かわいい彼女が名古屋あたりにいるらしい、と云う噂で(笑)こちらも羨ましい限り。



そういう風に其々、幸せだから。


優しい気持ちになれるのかな、なんて僕は思っていた。



その子が、何か、僕の方を見ていた。

視線を見て、リーダーの和くん(彼も,新婚だ)。は僕に


「あ、親戚で法事でしたよね....。」と、会社への表向きの理由を言う(笑)


なんだか、その子はまだ、不満そうな目で僕をみているので

僕は、なんか罪悪感を(なぜか)感じて(笑?)



「あ、お袋が行きたがるんでね。仕方なくてさ」と.....


皆に言ったつもりが、つい,その子の視線を見て言ってしまうので

これが皆の誤解をまた、呼ぶ(笑)。のだろう。




それはまあ,楽しい誤解と言うべきだろうか。

別に深刻な悩みでもなく......



ただ、彼女はつまらなそうに視線をそらすので

なんか、困ってしまうなぁ、と僕は思ってしまう。



でもまあ、お袋を一人で行かせるわけにも行かないし...。



グループのみんなが、楽しそうに連休の予定を話してるのに

遠く、故郷を離れて一人、こんな山奥で連休を過ごすのもなぁ、なんて僕は思って




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