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Calender_Girl  作者: 深町珠
30/82

ゆりちゃん、かなちゃん





.....そういえば。

なんとなく、思い当たるな、と思った。

前に話した、コンビニエント・ストアでバイト仲間だった子たちのうち

ゆりちゃん(当時17)も、そんな感じだったな、と

僕はなつかしく思い出していた。


ゆりちゃんも、最初はぎこちなく余所余所しい感じの子だったけれど

僕の方から話しかけるようにして。

しばらくすると、仲間のようになって。

可愛らしい表情を見せるようになったんだっけ。





僕は男だから、いつもそんなに防御的になる事も無い。

ふつうに、思った事を話すだけだ。


だけど.....




昔とちがって、大人が年若い子を守ろうとしない昨今は

やっぱり、みんな防御的にならざるを得ないんだろな。なんて....



僕は、会話の途中で物思いに耽ってしまって。


気づくと、眼鏡越しの彼女が不思議な顔をして僕を見ていた。




「あ、そうそう,僕は熊本にはね,結局行かなかったんだ。

僕がね、いづみチャンの彼にね、ひとこと言ったの。電話で。

そしたらね、あっさりと....。」





「そう、よかった。」と、艶のある黒い髪、でも,素っ気無い感じの断髪を

撫でながら、彼女はにっこりと、真っ直ぐ僕を見た。




....最近、こういう風に真っ直ぐ見る子も少ないなぁ.....。



なんて、僕もにこにこしながら彼女を見た。




ふたりきりのミーティング・ルーム。

金曜日に、5分だけの楽しいひととき。



...MLメンバーのみんなが優しくなれたのも

この子が、愛らしくなったからかな....?



なんて、僕は思っていた。




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