19. 究極の魔法薬(自称)
スイマセン自動更新ミスってました(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
「遅い……」
後藤のバカは何を手こずってんだ?
「なあ、様子を見に行った方が良いんじゃないか?」
後藤を気にする佐藤……こいつ、ちょっと予定通りにならないとすぐに弱気になりやがる。
なぜ盗撮の為に隠していたスマホが見つかってしまったのは分からないが……どう考えても後藤が久宝に負けるはずがない。
「お前は余計な心配してないでその女をしっかり見張ってろ」
佐藤のヤツの向こうには、後ろで手を縛られて猿ぐつわを噛まされた宮野茜が転がっている。
「 ん~っ! ん~っ!! 」
この女、間抜けにも後藤が久宝のフリをして書いたメモを見てノコノコ旧校舎まで来たのだ。
「うるせぇぞ? また絞め落とされたいか?」
俺はガタガタと煩い宮野を睨みつけた。宮野はウンウン唸るのはやめたが………その代わりこっちを殺しそうな目で睨み返してきやがった。
「おい、態度に気をつけろよ? お前の出番は後藤が久宝のウスノロをボコってからだ。それまでは大人しくしていろ」
「フッ……フォフッフフフフアファッ」
(???何だこいつ)
突然、猿ぐつわをしたまま宮野が笑い出した。それはまるで滑稽な物を見て笑いが堪えられない……と言ってる様だ。
「おい斉藤??」
いきなり狂った様に笑い出した宮野を見て……また佐藤が俺に不安そうな顔を向ける。
俺は宮野の急な嘲笑に意味も分からず苛つき……思わず猿ぐつわを引きちぎってもう一度怒鳴りつけた。
「何がおかしい? 本当は不安なクセに虚勢をはるな!!」
「不安?? それはあんたらの方やないの?」
「な……どういう意味だ?」
「………ふう」
宮野は俺の目をじっと見たあと……大きなため息を一つ付いた。
「あんなぁ……こんな事は言いたかないけどな? あんたらちょっとアホなんちゃう?」
「なんだと?!」
「だってそうやろ? よう考えてみいや? あんたらがこのあとどないするつもりなんか知らんけど……ウチの事殺して埋める覚悟でもあるんか? 言うとくけど……ウチはこんな目に遭わされて大人ししとるようなタマとちゃうで? 」
「何を言うかと思えば……お前こそ想像力が足りてねえよ。良いか? お前の事をヒドい目に遭わせるのはこれからなんだよ? それもやるのは俺達じゃねぇ。ソレをやるのは……久宝のヤツなんだよ」
「はっ? 久宝くんがそんなアホな事するはずないやん!」
バカが……お前は良く知りもしない久宝の何を信じられるってんだよ?
「アホはお前の方だよ。確かに今朝の久宝は反抗的だったが……お前はあいつがどれだけ情けないヤツか知ってるのか? これまでだって俺達に歯向かうつもりなら出来たのに、あいつは何を言われてもヘラヘラ笑って誤魔化すばっかりだ。 断言してもいい、奴は自分が追い詰められたらあっさり俺達の言う事を聞いてお前をやっちまうだろうよ」
「……アホなんはあんたらの方や。これはホンマは言ったらアカン事やけどな……久宝くんはウチの親に相談に来たことあんねん。ウチの親は普通に訴えたら良いと教えたんや。でもな……あの子ウチの親に言うてんで? “僕の親がやった事で彼らが怒るのは無理も無い。だけどこんな事してたら彼らだって将来後悔するに決まってます”って! それでもウチの親はあんたらの事考えるんやったらキチンと公にしたほうがいいって説得したんや。結局、学校やら警察やらはまともに取り合わんかったけど……」
………
「……バカじゃねえのか?」
何であいつに俺等の将来とか心配されなきゃいけないんだよ!
「はぁ……分からんのやったら好きにしたらええ。でもな、あの子はあんたらが考えてるよりずっと強いで。仮に……あんたらがなんぼ痛めつけたとしても、あの子ウチに手ぇ出したりはせえへん。それだけは間違いな……」
― フッ ―
何だ??
なの前触れもなく……宮野が喋るのを止めた?
足元に転がってる宮野の顔を見ると……何故かは分からないが眠ってる?
「おい! 急にどうし……」
― ズシャッ ―
はっ? 何だってんだ??
今度は、慌てて宮野の様子を見ようとした佐藤までその場に昏倒しちまった?!
「いったいどうなってんだ??」
――――――――――
「良かった……宮野さん」
カーテンの隙間から見た教室の中に……縛られてはいるが元気そうな宮野の姿があった事で、俺は安堵の息をもらした。
本当に良かった。もし彼女が本当に乱暴されたりしてたら……俺は奴らを生かして帰す自信がなかった。
(宮野さんは無事みたいだ、このまま踏み込んで助け……)
『焦るなよ。このまま踏み込んでぶちのめしたりしたら宮野って奴にお前の事を見られまうぞ? それに……そこの二人にきっちり後悔させるチャンスも無くなっちまうだろ?』
確かに……後藤の洩らした奴らの計画は、とても普通にぶちのめした位じゃ気がすまないほど酷いものだった。
(……確かにな。だがどうするんだ? グズグズしてたら奴らだって宮野さんに何をするか分からないぞ?)
『心配するな。お前はどっかの部屋から蛍光灯を一本拝借して奴らに聞こえない様に壊せ』
(……意味が分かんねぇよ)
『いいから急げ』
根菜類が俺に何をさせたいのかさっぱり分からないが……俺は少し離れた避難誘導灯を壊して蛍光灯を外した。
(手に入れたぞ? これで何をするんだ?)
『よし、持たせた煮汁は三本あっただろ? 一本はお前の血を混ぜて回復薬にしちまったが……その蛍光灯を割って中にある粉末をペットボトルの煮汁に入れて混ぜろ。蓋を閉めてきっちり混ぜるんだぞ』
?? ますます意味が分からん?
(おい! ちゃんと説明しろよ?)
『細かい説明は省くが……要は蛍光灯の中に入ってる水銀が欲しいんだよ。その水銀と俺の煮汁が混ざれば強力な睡眠薬が出来る。お前には効かんが……窓枠にでも流し込めば中の三人はすぐにオネンネだ』
おい?!?!
(ちょっと待て? それ宮野さんは大丈夫なんだろうな?)
『心配すんな。眠っちまうだけで身体に害はねえ』
マジかよ……こいつの葉っぱっていったいどうなってんだ? そんな薬があったら泥棒でも誘拐でもやり放題じゃないか!
『おい……お前何か失礼な事考えてないか??』
(いや……お前って怖い植物なんだな〜と……)
『おいおい、おれは錬金術における究極の魔法薬の原料で……宇宙の知識の根源と言っても過言じゃない存在だぞ? これくらい出来て当たり前だろ?』
(見た目は根菜類だけどな)
『うるせぇ! 根菜類って呼ぶんじゃねえよ!』
いつも読んで頂き誠にありがとうございます。
今回少しだけ根菜類の実力の一端が明かされました(笑)
彼は今後も大活躍の予定なのでご期待下さいm(_ _)m
そして……読者の皆様へお願いをするのは恐縮なのですが……
もし少しでも興味を持ってもらえましたなら……
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