私と後輩ちゃん
そういえば、何も言っていないのにいいねをしてくださっている方ありがとうございます。
毎回1いいねあるので、見てくれている人がいるんだなって思えます。
私がマネージャーになってから早2ヶ月。
もう夏休みに入り、来週からは8月になる。
1年生も含めて、皆レベルアップしてきている。
時々ある練習試合でもいくつかセットを取れたりと、かなり順調だと思う。
私もマネージャとして記録を取ったり皆のサポートをしたりと、かなり慣れてきたと思う。
ちなみに最近の悩みは、私の胸がレベルアップし続けている事だったり。
まあそんな夏休み。
今日も練習が終わり、夏の日差しに照らされながら、私と真子ちゃんは家に帰っていた。
最近は真子ちゃんの身長が160cmを超え、私との身長差が8cmを超えた。
そんなわけで、下校するときは私の方が心配されて、家まで送られている。
私としては年下の真子ちゃんの方が心配なんだけど、言っても聞いてくれない。
「あ、もう家に着いたねー」
「そうですね…。」
「ん?どうかした?」
真子ちゃんの方を見ると、少し難しい顔をしていた。
「その、お話があります。」
「んー?どうしたの?」
「来週の花火、私と一緒に見に行きませんか?」
「あー、もうそんな季節かー」
私の住んでいる地区では、どこかの団体が毎年花火を打ち上げている。
それがちょっと有名だったりするんだけど、時間が過ぎるのは早いなぁ。
「いいよー。一緒に見に行こっか」
「はい!」
「それにしても、真子ちゃんから誘われるとは思ってなかったよ。今年も部員で行くのかなーとかおもってたぐらいだし」
「あっ、もしかして迷惑ですか…?」
「んーん、大丈夫。皆自由参加だしねー」
「そうなんですね。じゃあ、また詳しいことはLI○Eで。」
「うん。今日もおつかれ~」
「おつかれさまでした。」
ペコッと頭を下げて、真子ちゃんは家に帰っていった。
んー、楽しみだなぁ。
1週間なんか部活に行っていると一瞬なわけで。
今日がもう花火当日だった。
花火の日は交通機関が混雑するから、部活も無しになる。
先生が帰れなくなるからね。
私は涼しげな普段着を着て、虫除けスプレーを振りかけて、外に出た。
すると、目の前には浴衣を着た真子ちゃんの姿が。
青い浴衣で、髪もセットして、薄く化粧もしている。
身長も高いから、浴衣がよく似合っていて、私より大人っぽいなって思う。
「おまたせ真子ちゃん。すっごく浴衣似合ってるね。可愛いというか、美人というか、とにかく最高だよっ!」
「…ありがとうございます。先輩も可愛いですよ。」
「私は普段着だけどね。真子ちゃんが浴衣を着るって知ってたら、私も浴衣を着たのに」
「…えっ?」
「私もお母さんに聞かれたんだけどね。さすがに後輩と花火に行くだけなのに、浴衣を着なくても良いかなって」
「そう、ですか…。」
「まぁ、また機会があったら着るかもね。じゃあ行こっか!」
「はい…。」
花火の日は、駅前から花火の見えやすい丘までの道に、いくつもの屋台が出ている。
こういう雰囲気は、楽しいから結構好きなんだよね。
私は右手にキュウリの一本づけを持って、真子ちゃんと歩いていた。
「先輩ってそういうのが好きなんですね。」
「まあね。家で簡単に作れるんだけど、こういう雰囲気の中で食べるのが美味しいんだよ」
「なるほど…。あ、先輩。」
「わわっ!っと…ありがとね」
正面から人が歩いてきてたんだけど、全然気付いてなかった。
真子ちゃんが手を引いてくれなかったらぶつかるところだったよ。
「先輩、今日はこのまま歩きましょう。」
「え、まあ別に良いけど」
「先輩は小さいですし、人混みにすぐ流されそうになりますから。」
「小さいって言わないでよ~」
私は真子ちゃんに手を引かれ、丘の方へ歩いて行った。
丘を登ると、既に沢山の人が見に来ていた。
カップルに家族連れ、友達同士で来ている人達も…って。
「紫苑ちゃんじゃん!」
「あ、希未じゃん!来てたのなら何で断ったのよー!」
「ごめんごめん。でも、今年も女バレで来てたんだね」
紫苑ちゃんの隣には、女バレのみんなもいる。
「まあね。希未こそ、今年は断ったから、来てないのか、彼氏と来てるのかと思ったよ」
「彼氏じゃないよ!真子ちゃんに誘われたから、真子ちゃんと来たんだよ。勘違いしないでよね」
「そっか、真子ちゃんと…へぇ~♪」
「え、なんでそんなニヤニヤしてんの?」
「いやぁ、別に~!じゃあ、私たちは邪魔しないように向こうに行くね。真子ちゃん頑張りなよ~♪」
「…はい、ありがとうございます。」
「えっ、別に邪魔じゃないのにー」
私はそう言ったんだけど、みんな別の所に行っちゃった。
別に気にしなくて良いのにね?
真子ちゃんとおしゃべりしていると、どーんっ!と大きな音が鳴った。
「わぁ、近いね~!音も振動も迫力も凄いや!」
「そうですね。」
今年は去年女バレで来たときよりさらに打ち上げ地点に近い場所にいる。
すっごく近くに花火が見える。いやぁ、凄いなぁ!
ふとなんとなく隣を見てみると、真子ちゃんが私の方を向いていた。
「真子ちゃんどうしたの?」
私がそう声を掛けると、真子ちゃんは私の手を持って、こう言った。
「先輩、好きです。大好きです。私と付き合ってください。」




