表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ローグライクな美少女勇者がモブキャラ高校生の俺を攻略しようとしているのですが  作者: はんぶる
モブ高生は不本意にも脱エキストラを果たす
14/17

第十四話 こうして四旭嗣は転入生を知る

ついに陽キャラ集団登場!

「さん……にー……いーちっ!」


 キーンコーン……。

 四限の終わりと同時に昼休みの開始を告げるチャイムが鳴り、(あずま)旭嗣(あきつぐ)は数学の呪縛から解き放たれた。


 問題演習の途中で鐘が鳴ってしまい、眼鏡の教師が渋々号令をかけるや否や、パーマのかかった暗い茶髪の少年は振り向いた。


「いやぁ、解放されたわー! 食堂行こーぜ、食堂!」


「お前、チャイムが鳴る前にカウントダウンしてただろ」


 後ろの座席に座る少年、(つじ)月路(つきじ)は呆れた様子で溜息をついた。


 彼らは学校内トップの知名度を誇る【ナンバーズ】のうちのふたりで、”ある意味で”陽キャラに相当する人間だ。


 学年問わずその名前を知らない人はいないどころか、部活などを通して他校でも有名ときている。


「だって因数分解ってパズルみたいでむずいんだもん」


「お前それ、一年生の教科書持ってきてるんじゃないのか……?」


 真っ直ぐな黒髪を目の高さで切りそろえた色白の肌をした月路は、旭嗣の机の上で開いて直立している教科書を指さした。


 スマホを隠すための防壁として構えられたそれは、授業で指示されていたページは開いてあるものの、まるっきり違う単元の問題が並んでいた。


「あ、ホントだ」


「一年生の範囲で躓いてたのかよ。今俺らがやってんの三角関数だぞ? マジでお前よく進級できたよな」


 教科書とルーズリーフの分厚い束をまとめたバインダーを机の上でコツコツ揃え、月路はそれらをサブバッグに丁寧にしまった。


「お前だって人のこと言えないだろ。数学いつも平均以下なんだから」


「その代わり、国語は満点だから。それに俺は私文行くから数学はいらないの」


 立ち上がるなり旭嗣はワイシャツの袖まくりした部分の形を整え、月路はポケットに手を突っ込んだ。


 そこへクラス中からやってきた男子生徒が彼らに声をかけ、自然と大人数のグループができた。

 同じ集団であるものの、それぞれで好き勝手話しながらふたりを囲むようについて行く。


「そう言えば、海空とは飯食べなくて大丈夫なの?」


「今日も友達と屋上で食うってさ。なんか手作り弁当交換し合うのハマってるらしい」


 そこで後ろを歩いていた山崎がふたりに声をかけた。


「おいあれ、噂の一年生だぜ?」


 歩く先に見えたのは、なにやら揉めている三人組だった。


 欧米人の凹凸がはっきりとした造形を持つ美少女転校生と、もうひとりは二年生の間でも密かに人気の音那詩シヲリ。


 あとのひとりは……いや、気のせいか。

 どうやらふたり組だったようだ。


 あんなどこの馬の骨とも知れない男がふたりの連れのわけがない。


「え、マジ? あれが一年の転校生?」


「いいよなぁ帰国子女。異文化交流してえ」


「言い方きめぇ、いやマジキモすぎ」


 山崎と井島が後ろで笑っているなか、旭嗣は静かだった。


「どうした? 旭嗣」


「……いや、別に。それより急ごうぜ、俺味噌ラーメン食べてえ」


 そういう彼の視線の先には、口いっぱいになにかを頬張る可愛い少女が立っていた。


 歩きながら食べたら行儀が悪いだとか、あまり一度に詰め込んではかっこ悪いだとか。


 そういうことを気にせずに無邪気に食を楽しむ少女の幼い要素が、四旭嗣の目に眩しいくらいにキラキラと映っていたのであった。


* * * * *


「まったく……あれは『机の上に落ちてる』んじゃなくて誰かの飯だから、さっきのパンみたいに勝手に頂戴するのはNGな?」


 頭痛がする時のように眉間を指で摘んでいた生徒Bは、呆れた様子で勇者に教え諭した。


「まぁ床に落ちてるものを食べるのもちょっと健康に心配だけど……。というかハイラちゃん、周りのビニールも食べちゃったの?」


「そうか、やはりあの透明のやつは食用ではなかったのじゃな?」


 そういうと、勇者は口に手を突っ込んでさっき食べて飲み込んだはずのビニールを綺麗に引っ張り出した。


「お前、どう身体を魔改造したらそうなるんだ……?」


 生徒Bはヘビを彷彿させる勇者ことアブノーマル・ガールの奇行に呆れていた。


 ヘビは卵を丸呑みにすると後から殻だけ綺麗に吐き出すらしいが、人間でそれができるのは手品師か胃腸炎患者だけだと思ってた。それはただの嘔吐。


 この勇者、学校なんかに野放しにしてないで一度研究所かなにかで解剖してもらった方がいいんじゃないか?


「我がもといた場所では、落ちてるパンを拾って食べるのは当たり前じゃぞ? 出発前に商人から買うこともできたが、初期装備の鞄は容量が少ないからの。道中での補給は日常茶飯事なのじゃ!」


 このように、この勇者の口からは毎度のようにローグライフゲームの設定のような話が出てくる。


 なにお前、ローグライクな勇者なの?

 まぁなんにせよ、そんな興味ないので早く故郷へ帰ってほしいところだ。


 そうこうしているうちに、三人は混み合う学生食堂に到着した。

どのように展開させるかもう少しよく練りたいので、今回の投稿はこれだけです。

明日はもっと話数準備できるよう頑張るので、よかったらブックマーク登録してお待ちください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ