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第4話 暁誠一

字数がそこまで増えていない? 気のせいです


「……落ち着け……すぐ受けとれば解決……」


 心は急ぎながらも、焦らないよう必死で落ち着く。

 なぜなら……


「なんでこんな状況に限って今すぐなんて時間指定が……!」


*発生中クエスト

()()()中に入りベルトを引き取る。


「ああもう凄い帰りたい……嫌な予感しかしない……!」


 あの詐欺まがいな神のやっていることである、ここまで強調されて帰ったりしたら、良くてフツメン悪くて事故でグチャグチャなんて普通に考えられる。


 ただここまで強調しているのも事実、だからこそ不安しかない現在と言う訳である……いったい誰に説明してるんだ俺は。


「失礼しまーす、制服の受け取りに来ました……」


 イケメンがいた。


 凄いイケメンがいた。


 思わず二回言うくらいイケメンだこの人。


「あこいつが暁誠一なんだろうなぁ」とどっかで言っているが知らない。

 よく芸能人の○○と俳優の□□を足して割った顔って表現があるだろ?


 それで言えば、全ての美形のいいところだけを混ぜて芸術的に設定して割らなかった顔。


 なんで野郎の顔解説してるのか分からないけどとりあえずこいつのオーラが凄い。

 ぇなにそのサラサラな髪の毛。決め細やかな肌、筋が通った鼻、表現拙くて辛いけど俺の語彙どころかどんな美辞麗句重ねても表現無理なんじゃないか。


「……いきなり初対面でじろじろ見て、どうしたの君。」

「……君、凄いイケメンだね?」


 やべぇ、反射的に言っちゃった。ただの不審者じゃん。


「いきなりどうしたの、もしかして不審者?」

「それは悪かった、でも僕が一番驚いてる。」

「へー……ここに来たってことは、君も天之川学園の?」

「新入生さ。君もってことは君も?」

「うん。天之川学園高校新一年、暁誠一。」


 お前か全ての元凶はぁぁぁ!! ……っとなると思ったらそうでもなかった。

 むしろこいつが彼女作れないのかよ、イケメンザマァwwwwと思う位には意外と落ち着いていた。

 ここから下手すれば三年間付き合うのだ、出来る限り印象を良くしなければならない……

 だが、必ず聞いて置かなければならないことが、一つある……



「君にのその人徳を見こんで質問がある。」

「何かな?」


 これを使って失敗した場合ッ、後の人間関係どころか今すぐ宗教戦争となる可能性すらある……ッ!

 だが私はっ、あえてそれを選ぶ!!! さあ、貴様はどちらを選ぶ!?


「きのこたけのこ?」

「きのこ。」

「同志よ!」


※きのこたけのこ…Z社の『きのこちゃん』とD社の『たけのこくん』がどちらが美味しいかと言う宗教戦争(なおただのチョコ菓子)

 やはり私の考えは間違いではなかった……

 きのこたけのこ戦争において同志である限り、人間はかくも美しい友情を見せる……!


 ……えエ□談義だと思った? そう思ったそこの君、ちょっとこっち来て正座。

 俺がそんなことするわけないよ? 何考えてるのかな君は??

 更衣室の方から何か聞こえるが気にしない。


「きのこのチョコは……」

「あの食感が……」


 きのこの素晴らしさについて語っていると、意識の範囲外においていた()()が現れる。



「ちょっと誠一?何話してるの?」

「ごめん綾音。この人とちょっと話してたんだ。」

「私の話より初対面の知らない男が大事なの!?」

「そんなわけない、綾音のことは大好きだよ(友達的な意味で)?」

「…っ、そんなこと言って誤魔化せるわけないから!」


 神様、目の前のリア充爆散させたいのですがよろしいですか?

 こいつが彼女出来ない? な訳ないだろ、じゃあ俺の目の前の光景はなんなんだよ。

 それともこれはあれかお友達だからって言い訳ですが? 今時そんな理由はどこの不倫家庭でも通じませんよ。

 と言うか嫌な予感が当たる所じゃなかった。リア充のイチャイチャ見せつけられるとか俺が一番の苦痛とするものなんですけども。

 もうこいつ彼女いるから良くない?さっさと解放しろよ……呪いからよぉ……


「じゃあ、まず今はいいとするわ。で、その人は?」

「この人は「僕は山田裕介、天之川学園高校新一年です。好きな食べ物はアボカド、所属部は中学ではソフトテニスをやっていました。よろしくお願いしますね。」……だって。」

「……どうも、よろしく。」


 うむ、我ながら渾身の自己紹介だった。

 神のサポート(呪い)で第一人称が僕になっているのはさておき、快活な高校生として爽やかな印象を 与えたはずだ。

これで好感度でも見れたらいいんだけどな。


 ……ま、さすがに出ませんよね。


「どうしたんだい?」

「いや、なんでもないです。そちらの()()の名前は?」


 揺さぶりをかける。あわよくば言質とれればいいんだが……


「彼女は高崎綾音。小学校が同じで、中学に天之川学園に入った内部生。君とも同級生だよ。」

「おや、彼女さんではないので?」

「かっ、彼女……!?」

「はは、まさか。ただの幼なじみだよ。俺の彼女とかお断りだよな?」

「……っ!勝手に言ってろ馬鹿!」


 ……これは何ですか鈍感系主人公ですか? 勝ち気そうな言動してるから言及しなかったが、凄く素材はいいぞこの子。

それとも? ……彼女が出来ないってそういう意味ですか? この鈍感野郎は惚れられても気づかないってか?


「じゃあ、暁……誠一って呼んでも?」

「大丈夫さ。それで、どうした?」

「彼女とか、中学いた?」

「告白は何度かされたけど……俺には釣り合わないし何かのいじめでやらされてたんだろうね、一応きちんと断ったら泣いてたな…」


 そりゃ泣くでしょうよ。ただフラれたならまだしもそれを理解すらされてないってあんまりじゃないか?

 てかお前で釣り合わないとか少なくとも天之川学園に入学出来た時点で頭は保障済みでこの見た目だぜ? 世の中の男に死ねと?


「……爆発すればいいと思う、こいつ。」(小声)

「何か言った?」

「いや何でも。じゃあチョコは?」


 これで全部返却したとか言ったら目の前の敵を殴り倒すしかない……


「去年は貰ってないよ?」

「ゼロと?」そんなまさか。

「いや、全部断った。最初からね。」

「……念のため理由をお聞きしても?」


 多すぎて食えないとか言われたら……その時はその時だ。


「一昨年のバレンタインが酷かったんだよ……髪の毛入ってるようなのがたくさんあったり……変な味するのがあったり……酷いのだと食べた瞬間寝てた……薬でも入ってたのかな……」

「……最後のどこで貰った?」

「校舎裏の人気のない所。卒業する前にって上級生達が渡して来て驚いたなぁ。」


 それヤられる三秒前じゃないですかやーだー!


「その場で食べてって言われなかったの?」

「その時お腹一杯だったから……あの人達必死でちょっと怖かった……」

「……oh.」


 共感は微塵も出来ないが理解は出来たぜ……こいつも苦労してんだな。


「ってか髪の毛なんてなんで入ってるの……」

「事故だよ事故。どうせ全部義理チョコ(と思い込んでる)だろ?」

「え、なんで全部義理チョコって分かったの?」


そう談笑していると、残りの忘れていた後一人の主要人物(キャスト)が現れる…!


鈍感系主人公ってリアルにいたら笑えないよねって話。綾音さんはまた別にソロ作ります。

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