8 姫を助けろ!
わたしと宇佐美さんは、どうにか日の入りの前に盗賊たちのいる所へたどり着きました。
盗賊と聞いて、わたしは、マッチョな男の人が10人以上いるものだと思ってびくびくしていましたが、どうやら女の人が二人いるだけのようでした。
でも、十分怖い…まるでわる子が二人いるかのようでした。
「あーら、あんたたちがあのジジイの家来かしら!」
「ジジイとは何ですか!あなたたちが、姫様をさらったのですね!!」
宇佐美さんが盗賊と言い争っていると、どこかから声がしました。
「宇佐美!!」
「あっ!姫様!!」
声のした方を見ると、きれいな服を来た女の人がいました。手首には手錠のようなものがはめられています。
盗賊たちはお姫様と宇佐美さんの間に立ちはだかりました。
「あんたの言うとおり、この娘をさらったのはアタシたちよ!!」
「あんたたち、約束のモノは持ってきたんでしょうね!!」
宝物の入った重たい包みを抱えていたのはわたしでした。
やれるのはわたししかいない…!!
「えぇ…これがお城の宝物よ!!受け取りなさい!!」
怖い気持ちを振り払うように、わたしはお城の宝物をやみくもに振り回しました。
始めのうちは盗賊が宝物を奪おうとしているのが分かりましたが、だんだん盗賊の気配が消えていきました。
気づいたときには、盗賊たちはかなり弱っていました。
「畜生!…おぼえてらっしゃい!!」
「あ、待ってくださいよ、アネキ〜!!……覚えてらっしゃい!」
盗賊たちは森の奥へ逃げてしまいました。
辺りを見回すと、宇佐美さんとお姫様もいませんでした。どうやら、わたしが宝物を振り回している間にうまく逃げてくれたようです。
しばらくして、やっと普段の自分が戻ってきました。そして改めて自分のしたことに驚きました。
「わたし、すごいかも…盗賊に勝っちゃった!」




