あのチビどもは親戚なんでないのかい?
祖母は幻覚で子ども達や男性をよく見る。
幻聴・幻覚は薬の服用で頻度を減らすことができると言われています。お医者さんに相談すれば薬を出してもらえるので、服用の管理が出来る環境ならストレス軽減の一助になると思います。
ただし実際に幻覚で人や動物が見えても、頭がおかしいと思われたくなくて黙っている場合や薬嫌いで自分からは飲まない場合もあるようです。私の祖母の場合、薬も医者も大嫌いで、引き蘢りで家から出たがらなかったのですが、最近は薬を飲まなければと考えるようになっています。
さて、幻視についてです。介護書などではレビー小体型認知症という症状に記載されています。一人でいるとき、薄暗いときに見やすいとあり、私の祖母も週に1度以上は幻視に戸惑っているのをカメラで確認しています。実際はもっと多いでしょう。
実際の例を紹介します。
・居間のちゃぶ台の上に子どもが乗っている(カメラで確認済み)
祖母が居間の椅子に座っていて、4メートルくらい先のちゃぶ台に子どもが乗っているのを見つけて驚きます。「あぁ、たまげた。たまげた。おやおやおやおや。あんた、ここはよそのおばさんの家だよ」しばらくすると幻視の子どもがちゃぶ台の料理に鼻を近づけて顔をしかめたようです。祖母は「あんたそれ、唐辛子臭いんでしょ?そうなんでしょ?」と笑います。それから祖母は幻視の子どものことなど気にもしないでちゃぶ台の脇を通り、台所に移動し振り返るとその子どもはいません。「あらあらあら、急にいなくなっちゃってそんなんしたら私、ご飯とか炊いたのどうすればいいのさ。いやご飯はあげないからいいんだけど、どうすればいいのさ。」
・タンスの横に男の人が座っている(本人談のみ)
特定のタンスの横にいつも同じ男性が座っていたり、立っていたりするそうです。(でも、いつも見るわけではないんだよ?とのこと)その男の人がすごく悲しそうな顔をしていて、涙をぼろぼろ流して祖母を見るそうです。祖母は「あなたにも家族がいるんだから、お家にかえりなさい」と何度も説得したようです。お土産に桃缶を用意したが、幻覚の男は桃缶を持っていかない。仕方が無いから玄関に置いておいたら、無くなったから持って行ったんだろうと思った。でもしばらくしたら玄関の靴入れの中に返して寄越した。「だから私はその男の家の人(近所の人)に無理シャリ押し付けてきたのさ」。
※祖母はその幻覚の男が近所に住んでいると信じていて、その設定の家の女の人に桃缶をいきなり押し付けたようです。詳細不明。
祖母は家の中に入ってくる人=親戚 だと思う節があり、「あの人はどこの人だい?」とわりと頻繁に電話などで聞いてきます。もちろんそんな人はいないのですが。