第ニ回百物語

１６、同窓会

うちが同窓会へ行った時の話や。

ずいぶん昔の話やけど、中学生の頃に、死にはった同級生がおってな。まあ、その子の命日に合わせての同窓会っていうことやな。最初にその同級生に献杯して、それからいろいろと飯食ったんよ。酒も飲んで、飯も食って、昔話に花を咲かせた頃、ふと周りを見回してみるとな、他の人たちも、いろいろといろんな話をしてるわけよ。その中で、一人、なんとなくぽつんとお酒を飲んどる奴がおったんや。うちがその子にちかよって、話してるうちに、だんだんと他も話に入るようになってな。

それでや、最後の段階でお別れする時、うちが最初に店の外に出て、それから親友を待っとったんやけど、ふと見てみるとその子はおらんかったんや。

数日後、娘がうちの中学校のアルバム見たいゆーから見せてみたら、その子が、さっきの同級生やったんや。みんなおるから、ちょっと混ざりたかったんやろな。