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甘くて苦い少女たち  作者: 戸塚夢葉
第一章 変わらなかった日々
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いつも通りの日々.....のはずが!?

夏休み。それは普通の高校生なら遊んだり、部活で過ごすだろう。オレみたいに家業をする高校生はどれほどいるのだろうか。別に嫌ではない。むしろ楽しい。だけど、さすがにオレでも遊びたいと思うときはある。せめて、1日だけでも皆と楽しく過ごしたい。それを、思い切って姉さんに伝えてみた。

「いいよ」の一言で終った。

「えっ?店はどうするの?」

「そんなの私に任せときな。高校生は遊べ」

驚いた。まさかこんなに簡単に了承してもらえるとは。でも、姉さんが仕事してオレが遊ぶのは何か申し訳ない気がする。ん?まさか、遙姉さんはこの気にゲームする気じゃ....。

顔がめっちゃニヤけていた....。

「姉さん!ゲームはほどほどにね!」

わかってるよ、と言って自分の部屋へ去っていった。

オレも学校へ行こう。



教室に入ると、「和也君!」と言う声が聞こえた。

「なんだよ。また優奈か...?」

振り返ると、茶色いショートヘアーの女の子が立っていた。少なくとも優奈ではなくこの人物は優奈の親友の川崎恵がいた。

「なんだ。恵か。何か用か?」

恵は、ちょっと顔を赤くして言った。

「あの、...その.....」

こんな感じで沈黙のまま。

そこに、優奈が現れた。

「早く言っちゃいなさいよ」

優奈はニヤけながら言う。

「和也君は夏休み空いてるかな?」

驚いた。これが運命と言うやつか。さっき、休みをゲットしてすぐに用事ができるとは。

「少しだったら空いてるよ」

「じゃ、その....海にでも行かない?」

海?これはヤバいだろ....オレは思春期だぞ。女の水着なんて見たら....

この考えを見通したのか、優奈がこう言った。

「恵一人で行かせるわけにはいかないわ。私も行くから」

別に着いていきたいわけじゃないんだからねッ、と付け足してね。

そこへ後ろから、祐樹が現れた。

「お前も行きたいくせに」

ば、ばか、んなこと言ったら....

「死んで生き返ってまた死ね!!!!」

踵落しがキレイに決まる。

やっぱりこうなると思ったよ....

地面に這いずりながら祐樹が言った。

「オレ達も行くぞ....」

そう言ったら、体つきのいい男が出てきた。

「俺たちも暇でな。男三人というのもアレだしな」

もうオレは入ってることになってるのか。

この男は、笹川大輔。

空手と柔道を嗜む、武道男だ。

でも、心は優しくてオレの親友でもある。

「ちょっとアンタ達!勝手に決めないでよね!!」

そんな怒ることでもないだろうに...

「なぁ、コイツらも一緒じゃダメか?男一人ってのもアレだしさ」

そう言ったら恵も共感してくれた。

「そうだよ!人数多いほうが楽しいし!」

二人に言われ、仕方なくと言う感じだが優奈もOKした。しかし、優奈は、

「でもさ、男3人女2人よ?これじゃ人数合わないじゃない」

誰か、誘えそうな人を考えてみる。

頭に浮かんだのは紫苑先輩だった。

あれから、何度かお礼に行き今では結構仲がいい。それに、あの人は後輩から慕われている最高の先輩だった。

「もう一人はさ、先輩でもいいのか?」

この言葉に、優奈と恵は驚いた。

「誰なのよ!」

「紫苑先輩」

もっと驚かれた。というより仲がいいことに驚かれた。

「コイツはついに先輩にまで手を出すか。この裏切り者ォ!」

この一言から、優奈がキレてオレのほうに寄る。

「和也ーーーーー!!!」

「ち、違うって今のは祐樹の嘘で....」

なんて言ってるうちに優奈のパンチで吹っ飛ぶ。

「まあ、許してやってくれ。祐樹は和也に嫉妬しているのだ」

してねーよ!と祐樹は言うがな。

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