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甘くて苦い少女たち  作者: 戸塚夢葉
第二章 沖縄でラブラブバトル!
17/25

沖縄の絶景-皆の想い

もう時間は4時を回っていた。

いくら調べても、何の手がかりもない。

「本当にあるのかよ.....」

もう30人以上の人に聞き込みをしたが、誰も「知らない」「聞いたことない」としか答えられなくて、あるのかどうかさえ疑わしい現状だった。

祐樹と大輔も同じで、まったく情報はなかった。


オレは、無意識に海へと向かっていた。

今の海は、夕日が差し込みとても美しかった。これ以上美しい海なんてあるのかと思うほどに。

「これじゃないのか....?」

だけど、何か違う気がする。この海のことだったら誰でも知っているはずだ。

やはり、ずっと歩いたり調べたりしていると心身ともに疲れがくる。

オレは、溜息しか吐いていなかった。

やる気を出させるために、頬を両手でバチンッと叩く。痛かったけど、優奈たちが味わった痛みはこんなものじゃない筈だ、と自分に言い聞かせて再開する。だけど、もう時間はあまりなかった。

もう少し調べよう、と思って1時間、2時間と時間が過ぎていく。

辺りはすっかり薄暗くなってしまった。時計は7時を回っている。

すると、まだ遠くだが船がこちらに戻ってくるのが見えた。

「ここでラストだな....」

船は遠くで気づかなかったが、近くに来るとかなりの大型でここなら情報があるかもしれないと希望を抱く。中から一人の青年が出てきて、オレに気づいたようで「どうした少年?」と声をかけてくれた。

「あの、沖縄の海に絶景が見られると聞いたんですけど、何か知りませんか?」

うーん、と言ったが「すまないがわからないな」と言ってしまった。

「そうですか....ありがとうございました」

ちょっと待ってくれ!と呼び止められた。

「オレはまだ沖縄で漁を始めたばかりなんだ。だからオレはわからないけど先輩達ならわかるかもしれない」

オレの心にまた希望の光が一筋差した。

「本当ですか!?お願いします!」

「おう!じゃあ、ついてきな!」

オレが連れて行かれたのは、倉庫のような場所で中はかなり広かった。たくさんの漁師がなにやら仕事をしている。中に入ると、潮のにおいが鼻を刺した。

入ったとき、視線を感じたが青年が事情を説明してくれた。

「僕は、沖縄の絶景を探しています!海にあると聞いたんですが何かご存知ありませんか?」

倉庫に響き渡るように大声で言った。だけど、返ってくる返答はやっぱり今までと同じで「知らない」や「わからない」「聞いたことない」というものだった。

またか.....と思ったが一人、年配のおじさんが「俺は知ってるぜ」と言ってくれた。

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