第十七話: 新事実
色々とアスラ・ベリアルから聞いた。魔人とは…とかベリアル家は…とかなど。
どうやら魔人は、第一次世界血戦時に魔人が建国したヴァロバーノ公国での防衛で特に活躍したんだとか。
今でも調べれば当時の事が出るらしい。当時、戦争に参加した魔人が一部生きているらしく、魔人は大体300歳で死ぬらしい。その血戦が起きたのが
大体、280年前にあったんだとか。それで、ベリアル家はというと、各国の商品を扱う商家なんだとか。昔は戦いに長けた一家だったそうだが、
第一次世界血戦の後は、「これからは、力ではなく、頭で戦う時代だ!」と、戦いを捨て商いを始めたらしい。
それでアスラは戦いがしたい!と言って家を出たらしい。いわゆる家出だ。
「ところでマルネ。そこの子は?」
「あの…私、女です。名前はアテル…です」
「あ、そうなの。ごめんなアテル。ところでマルネ。流石に世界四大宗教は知ってるよな?聖騎士団もいる…」
「え?なに?初めて聞いたんだけど…」
「ええ!?まじかー…マルネ。もういい。この際教えてやる」
そう言ってアスラさんは教えてくれた。四大宗教の事を。
まず、バルバ王国や、他の人間の国、一部のエルフの国の人たちが信仰しているのが、“ルミナ教”。本部はバルバ王国の“聖都 ルミナーレ”に
あるらしい。
次に、アスラさんの住んでいたヴァロバーノ公国や、他の魔人の国、一部の人の国の人たちが信仰しているのが“ 夢幻教“本部は忘れたらしい。
ちなみにアスラさんは何処の宗教も信仰していないらしい。
そして三つ目、初めて聞いた単語だが、主に、竜人、魔人、人、エルフ、ドワーフなどの国の人たちが信仰しているのが、“アトゥム教”本部も例によって忘れたらしい。
そして最後、この世界に住んでいるほぼ全ての種族が信仰しているのが、”タウレント教“である。本部は何処にあるのかが明かされていないらしい。
知っているのが各宗教の教皇のみらしい。
「どうだ?分かったか?これが世界四大宗教だ。他にも宗教はあるが、とりあえず有名なのがさっき言った四大宗教だ。
宗教絶対に入らなくてもいいが、少し人には距離を置かれる…それでも俺は神を信じたくはない。いるとは思うが信仰はそこまで乗り気では
ないな俺は」
どうやらアスラさんは宗教は嫌いらしい。深く聞きたいところだが事情があるんだろう…と思いぐっとこらえた。
「ところで、マルネ。お前…もう一人仲間がいるんだよな?そいつは何処にいるんだ?」
「ああ…クルのことね。夕方に“精霊の癒し”前にて集合だよ。まだ昼過ぎた直後だから後…数時間後だね。
ところでさ、アスラ。今日なんでこんなに人が多いの?」
僕はずっと心に残っていたのをアスラに言った。
そしたら…
「バカ。お前今日は新年明け前の前夜祭だぞ?何バカなことを言っている?お前今までどうやって生きてきた?」
「ああ。そうなのか。もう新年明け前の前夜祭か。親を探していたらすっかり忘れてt…」
アスラが僕の口を塞いだ。
「ああ。そうか。……悪かったな」
「いいや。大丈夫だよ」
アスラはどうやら結構いいやつなのかもしれない。ついさっきまではただ単にうるさい熱血漢だと思っていたが、
こういうところはしっかりしてんだな…と思った。アスラが突然立ち上がった。
「ここはこれからどんどん人が多くなる。談話室行こや。それに…アテル…だっけ?魔法学園行きたいんだろ?なんで分かるかって?
魔法学園に行っていたからだ。フハハ…ちなみに俺の年齢は17だ。もう天才と言われ卒業したんだよ」
「え?でも本には例外とかそういうの書いてないよ?」
「そうなんだ!でも魔法学園はきつーいけど強くなれるぞ。基礎体力、基礎魔素保有力の向上、扱える魔法が増える…
まあ俺は基本三年以上かかるところをたった二年で!卒業できたぞ。自分の場合数少ない者だとたたえられたな。もしかしたらアテル。
お前も二年…いや一年半で終わるかもな!」
そういう話をしつつ食堂を出て、小広間購読室から食堂に飛んだように「談話室行きたい!」と強く思い目を瞑った。
うん…もう驚きもしない。例のごとく談話室と書かれた前にいた。
そこで空いていた席に座った。
「マルネ。俺はアテルと話している。お前はまだ調べたいことあるんだろ?安心しろ。俺はアテルを襲いやしないよ」
「マルネ…大丈夫。この人…アスラさんと話す…」
「分かった。んじゃアスラ。たアテルの事頼んだよ」
僕はしばらく考えた。何を読もうと。しばらく考えた。アテルが魔法学園で強くなる。クルは拳で騎士団ワンパンとかいうチート腕力…
一方僕は嘘つきジジイの刀魚とブラックベアを仕留めたくらい…僕には剣がある。剣の扱い方を強くするのはないのか…と思っていた。
ビューーーーと何かの物体が風を切る音がする。音がする方向を向くと本が飛んできていた。しかも二冊。僕は慌てて手を出して受け止めようとした。見事に受け止めたが腕で塞いでも痛い。イテテ…と思いながらも飛んできた本を見てみた。
一冊は“剣の魔術 総集編”で、剣に魔力を込め剣に魔術を込めて使うようだ。
二冊目は“剣初心者必見!おすすめの迷宮総集編!”と書かれていた。
僕はとりあえず、“剣の魔術 総集編”を開いてみた。
ページをめくると、そこにはいくつもの技が書かれていた。炎剣、雷剣、水剣、風剣……。
どうやら剣に魔力を流し込み、魔術を付与することで威力を高める戦い方らしい。剣に魔力を流すことで、炎をまとった剣になったり、
雷をまとった斬撃になったりする。
「なるほど…だいぶ強いなそれ…僕も使えればな」
思わず小さくつぶやいた。さらにページを読み進める。そこにはこんなことも書かれていた。
“一部の魔剣は、魔力を込めなくても状況に応じて姿を変える。そのような剣のことを魔剣という。
魔剣は剣自身が使用者の身体の情報、周りの魔力の動きを剣自身が判断し、臨機応変に姿や形を変えるものである。
これは普通の剣に魔術を込めても再現不可である。”
と書かれていた。
炎の場所では炎の剣に。嵐の中では雷の剣に。
しかし、そのような剣は現在ほとんど現存していないらしい。
「魔剣か……」
もしそんな剣があれば、かなり強いだろう。
僕は少しワクワクしながら、さらにページをめくった。しかし魔剣の例としてなーんか見覚えのある剣が描かれていた。
「この短剣俺の腰についているものだ…まさか…俺の剣は“魔剣”…なのか…?」




