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第7話




ピピピピピ!ピピピピ!ピピピピ!



…………もうそんな時間か。大学あるし起きるか。



今日は大学がある日だ。



ダンジョン探索者はBランク以上になると大学を中退する人が多くなる。


まぁ、わざわざ大学に行かなくても普通の人の何倍かは稼げるのだから。 



でもなんだかんだ大学生活を謳歌したいという気持ちもあるため大学に行っている。



さて、今日の朝ごはんは…適当でいいか。



パンとジャムを塗って……っと。



いただきます。

んー朝ごはんにはちょうどいい甘さだ。脳が活性化されていく。ふぅ、ご馳走様でした。

 


さて、歯を磨いたらいくか。




◇◆◇




ダンジョンができたからといっても一般人からすればあまり接点がなく、探索者達がなんとかしてるんだろうなっていう認識しかないので、大学では俺が『修羅』ということに気づいている人間はほとんどいない。



多分Aランクになってニュースになっても芸能人の不倫の方がニュースが盛り上がると思う。



「お〜。おはよー」

「おはよう。ハア、八神が男じゃなくて女だったら告ってたのに」

「冗談でもやめてくれ」



いきなりぶっ飛んだことを言ったこいつは田中彼方だ。上から読んでも下から読んでも

「たなかかなた」だから本人曰く

「親は絶対狙ってた」とのこと。



で、でもいい名前だと思うけど。



「あー今日は一限から三限まであるのか」


「そうなんだよねー。まぁ終わったら帰れるし」



今日は珍しく一限から三限まである日だ。



今まで一限だけだったり一限と四限とかだったから結構だるい。



まぁ終わればダンジョン潜れるしいいか。



じゃあ授業が終わるまで頑張りますか。





◇◆◇◆◇◆




「では来週小テストを行うので各自準備をしてきてください」



ふぅ〜終わった。意外に長く感じたぞ。隣にいる田中に関しては寝てるし。


あ、起きた



「やっと終わった〜!帰ったらどうする?」


「ダンジョンに行こうかな」


「またダンジョンか…ダンジョンってそんなに稼げるのか?俺も一様受かってはいるけど、なんか荒くれ者しかいないイメージなんだが」


「それはファンタジー小説の読み過ぎだよ。荒くれ者というか、失礼な人はいるにはいるけど基本的にある程度の常識は持ってるから。稼げるかって言ったらピンからキリまでだね。でも俺は一応Sランクだから将来困らないぐらいは稼げてるけど」 


「なら今度連れてってくれ!遊びすぎて金欠なんだよ〜。このままだと女の子もやってこなくなっちまう!」


「ハア〜。流石ヤリ◯ン。そんなことだろうと思ったよ。でも防具と武器買うお金はどうすんの?」


「………拳で‼︎」


「ダンジョン教会から武器を借りれるからそれを使おう」


「おう!頼んだぜ‼︎」




ほんとに大丈夫か。こいつ。





◇◆◇◆◇◆




早速友人である田中とダンジョン協会にやってきた。



そしていつも通り鈴木さんのいるカウンターへ行く。



「鈴木さんこんにちは〜。あの時は奢って下さってありがとうございました」



「いえいえ〜。また今度行きましょう。それで、今日は何を………?」



「友人とダンジョンに潜ろうと思いましてね。まだ試験が受かっただけらしいので彼の護衛というかそんな感じです」



「うっす!初めまして!田中彼方です。よろしくお願いします!」  



「八神さんにも友人がいたんですか…っと、鈴木です!こちらこそよろしくお願いします。ていってもだいたい八神さんが教えてくれるので僕の出番は素材を売り捌くことぐらいですね、まぁ一応全ての探索者にルールがありまして、 

まず第一に



『ダンジョン内で人を殺してはいけない』




第二に『モンスターを他の人に押し付けない』

 


第三に『ドロップ品は奪わない』ですね。故意じゃない場合でもある程度のペナルティが課せられます。



まだまだありますが基本的に初心者のうちはこれだけ守って貰えば十分です。



ルールを破る場合は探索者の資格を剥奪されます」

 

「まぁ、流石にそんなことはやらないだろうから大丈夫です、わかったか田中?」


「流石にそんなことはしない!それに小遣い稼ぎができればいいしな!」


「てことで何か初心者のクエストってありますか?」


「ああ、もちろんありますよ。ではこのクエストはどうですか」





〜ホーンラビットを5体討伐〜


依頼主 ダンジョン協会


ホーンラビットを5体討伐して魔石を持ってくればクエストクリア!ツノを落としたら相場より高く買い取ります!


報酬 『初心者用の木刀』




「あー懐かしいですねこのクエスト」


「確か八神さんは50体は狩ってきてませんでしたか?」



確かに言われてみればそんな気もする。あの頃から戦闘欲があったのか。



「ま、マジか八神。50体ってそれモンスターがいなくなるんじゃねえの?」


「また再スポーンする。ていうかダンジョン試験でやっただろ?」


「もう随分前だから覚えてねえよ!」


「あはは…。まぁたまにそういうことを忘れてしまうこともありますからね」


「あ、鈴木さん。ダンジョン協会の武器を貸してもらうことできますか?」


「田中さんのですね?田中さんは何がいいですか?」


「八神は何がいいと思う?」


「まぁ無難に長剣がいいんじゃないか?」

「おけ!じゃあそうするわ!」


「…一応このクエストが終わったらダンジョン協会の練習場でどの武器が自分に合うかしっかりやるんだぞ?探索者は武器に命を預けているからな」


「八神さんがいうと言葉の重みが違いますね…」


「わかってるよ!じゃあ行こうぜ!」


そういうと、田中は先に歩いて行った。やれやれ。


「すいません鈴木さん」 


「いえいえ、元気のある若者を見るとこちらも元気になりますからね」


「ハッハッハ。そう言ってもらえると嬉しいです。では俺も行ってきます」


「大丈夫だとは思いますがお気をつけて〜」


さて、一応友人だからな。サポートするか。




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