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第八十六夜 バカボンやるぜ

バスに戻る十人 一致してたか子さんの年齢に触れない で結束はしたが

かおるさんと栗原が「裏切り者多数」と愚痴を垂れる

間宮さんが「お茶でも裏切り者多数」と返す

それを言われると男衆は全員、黙るしか無い

黙って、成り行きを見守る男衆


「茶も着物も、俺とおっさんは現し世でも、加藤達は天上界で死ぬほど修行した

 それを裏切り者と言われる筋はない」と神田が正論で返す

「栗原くんはやらかしだけど、ひろ子さんとかおるはねぇ

 ちょっとかわいそうで」と万理さん


「でも、ひろ子さんはお婆ちゃんにおんぶ抱っこでやってきたツケ」と厳しい陽子さん

おっさんピコーンと起死回生の一言を放つ

「着物も着れない代表師範はない 陽子さん 代表師範へ」


「そう言われてしまうと、そうなってしまいますわね」と真咲奥

「今から頑張ってもしれてますから」剣崎奥


一気に、顔が明るくなる、ひろ子さん

やらかした、となる陽子さん


「でも、位はひろ子さんのほうが上なんだろ」と加藤が抗戦を試みるが

「三山のお墨付きは同じ、師範の中の差はなくなっている」とおっさんに軽く潰される

おっさんは、ひろ子さんの味方なのだ

やらなければならないなら、最大限の支援はする やらねくてよければそっちに行く

そもそもが、五師範と永観和尚のやらかしでのお墨付き

地童和尚の「お手並み拝見」との声が聞こえそうな案件だし


「それでいいんですか」とたか子さんが問うが

「この暑いのに袷の着物を持ってくる時点で」とおっさん

「それは仕方がないです」と折れていくたか子さん


お「とは言っても陽子さんも、俺達や三山に慣れていたから崩れなかっただけ

 代表師範としては未熟 今3つの修行が要ります」

真奥「五茶人と三山に崩れた私達に慣れろと言われますか」

お「その通り、慣れれば八木奥も真咲さんも崩れない

  一人づゝなら佐々木にも栗原にも崩れは少なかった

  しばらく通って五茶人に慣れて頂き、

  三山再チャレンジ 何時でも何度でも呼びますよ」


加「集合場所は、鈴鹿と袋井か」

お「それじゃあ丸理解りだろ 白子と掛川だ」

佐「全然、カモフラージュにもなっていない」

神「せめて松阪と舘山寺にしとけ」

好き勝手言ってるおっさんたちを、仕方ないと見つめる二人の師範


陽「どうなるかと思ったけど、二人共助けてくれるのね」

ひ「うちの人だから」

陽「真一くんの抗戦を軽く潰した時は、どうするのかと思ったわ」

ひ「最後の最後は助けに行く が うち人の信念ですから」


「この話は、五師範が揃ってから、キチンと話をします

 幸い、今日は五師範が揃う 他の幹部も呼べばいい

 必要なら家元も呼べばいい 筋を通して話をしましょう」とおっさん

「家元は腰の調子が悪いらしいから」と神田

「お前のせいだろうが」と返すおっさん


真奥「嫁は助けると」

お「一番大事な人ですから

  やれるなら頑張って貰う、無理無茶なら庇いますよ」

真奥「無理無茶と」

お「今日のような催しに、二部の名古屋帯に三分の帯締めでは」

沈黙する関西勢


剣奥「真咲さん ここは一旦引きましょう

   誰の顔も潰さず、撤退してくれてます

   抗戦して誰かの顔を潰すのは得策ではありません」

真奥「ですね、関東との話し合いになりますが

   弥勒様達五茶人と三山はひろ子さん達に着いていますから」

「そうです、五茶人と三山が誰に着いているかを思い出してもらいたい」

と神田がダメ押しをする


お「とは言っても、ひろ子さんの着物美人は見たい」

栗「かおるさんの着物美人も見たい」


真奥「選り取り見取で、着付けの先生は選べますよ

   娘や息子の嫁用に誂えて無駄になった着物も山ほどお譲りしますし」

剣奥「二人共、五師範の弟子 なので師匠からの譲り受けで

   家紋違いは突っぱねれますら、どれも着れますよ」

遠奥「着物は季節で柄も制限されますから、二十四節句が変わるほど要りますけど

   五師範からの譲り受けなら揃います

   おっさんの着物美人が見たいも通年で見れますよ」


陽「なんか、明後日の方向で決着がツキそうだけど、ひろ子さん大丈夫」

ひ「ヤバイかもしれない」

陽「着物は大丈夫な私から 頑張れひろ子さん」

ひ「その他人事感満載な応援をありがとう」


「正樹くん 修行ついでに女の着物の着付けもやってきて」とかおるさん

お「向こうだと下着もないし、モロで栗原がやらかすぞ」

神「おっさんは現し世で、下着姿の半裸の女性に耐えたからな」

それは事実だが、ひろ子さんと付き合う前だし、今言わなくても と思うおっさん


「今は、下着って言っても和装用、色気も何もないわよ」と万理さんの助け舟

「そうよね、胸も潰して腰も詰物で になるし」と由美子さん

お「チャレンジャー達は、崩れを直してもらう前提で来てまして

  エアロビクス用のタンクトップにスパッツでした」

由「脱ぐ気満々の準備万端 で脱いだらそれ 気の毒」

陽「でも、モテたんじゃない」

お「それが、着物のお直しの先生で 手を出さない協定が結ばれて見るだけに」

陽「生殺し」


栗「しかし、なんでそこまで脱ぐ必要があるんだ」

お「着付けの半分は、長襦袢の衿、衣紋で決まる」

「半分は大袈裟ですけど、それが出てくるとか」と着物組が声を揃える

お「着物も着れない、生徒さんの立て直しも出来ない 

  そんなお茶の師範はない だから栗原とひろ子さんは頑張れ」

か「私は?」

お「かおるさんは、お客さん、他の皆や師範達の名人に着付けて貰って

  茶が飲めればとりあえずは充分、のんびりでも許される」

か「そうなの、それもありなの」

遠奥「関西の茶会では、足袋から簪まで一式用意して着付けもお任せを」


神田がなにか考え始めたので、待ちになる

「おっさん、女性の長着って流行り廃りはあるのか」

遠奥「基本ありません ただ、裄丈が長くなる傾向はあります」

神「なんで」

遠奥「昔は着物で家事してましたら、長い袖は邪魔

   今はお出かけ用とか何もしない前提 洋服と同じ長さに」

お「でも、今日みたいにレストランで食事とか、

  短いほうがやらかさない

  お茶においても、短いほうがやらかさない」


神「サイズは」

遠奥「かなりアバウトで大体身長と同じ身丈ですが

   長ければおはしょりで吸収しますし、

   短ければ男性と同じで対丈で着ても問題はありません

   後は身幅 これもかなり融通が利きます」


神「着物を頂く上での一番の問題は」

お「家紋だな 家紋が無ければ年上から年下、先輩から後輩にで通せる 

  家紋つきだと頂く筋がないと ただ貰っただけでは格好が付かん

  なので、今日のひろ子さんは

  お世話になった 五師範に更にお世話になりお借りします

  なので家紋は五師範の家紋となります

  という筋で押し切る」


神「筋かぁ

  例えば、真咲さんの箪笥に眠っている着物を、由美子さんが貰うのだと

  紋さえ入ってなければ、ただ貰っただけでOK

  紋があるとややこしい」

お「その通りだ なにかこじつけて筋をツケないと」

神「これがさぁ、五茶人に慣れるためとかで、京都あたりで真咲さん達に

  俺が茶を振る舞って、書の一つも書いての、返礼で頂いたのを由美子さんが着る

  だと、どうなる?」

お「ちょっと弱いなぁ と言うか 神田のが強すぎる

  基本、祖母から孫にとか、師から弟子にの、お下がりの筋が一番通る」


神「なら簡単じゃん 五師範からのお稽古は受けてる 師から弟子へはOK

  俺が返礼で茶を振る舞う 同時に五茶人に慣れていただく

  五師範にも変な負担は掛けず、箪笥で寝ている着物を出して頂く

  当然、良いものだろうけど、寝ているもの

  色々気を使われるより、俺達も嫁連れて行って、嫁の着物の一枚二枚貰って

  それで済ませれれば行きやすい」

真奥「それだと、これなかった三井さん達から私達がひがまれます」

剣奥「私も一条の奥様とかから」


一見解決したように見たが、急速に面倒くさくなる


「嫁さんたちに師と弟子の関係が出来て、寝ている着物を

 譲る事が出来れば問題解決

 新たに作るのはダメの徹底をして貰うのが前提


 栗原のとこは二人で 関東着付け合宿

 五師範以外で、急先鋒に立ちそうな奥様を集めて面倒を見てもらう

 急先鋒に立つんだ、着付けは教えれますよね

 着付けも教えれなくては、門前払いで

 

 ひろ子さんは関西と中部で着付け合宿 急先鋒の三人づつで教えてもらう


 これを五師範が揃った段階で俺から提案する」

神田、力技の提案


「今から、八木奥に電話しとくわ」とおっさん

「俺達の意向は」と栗原が問うが

「合宿は、かおるさん の希望」と神田がド正論で返す


電話を横で聞いて、なんか詰められてる気がするひろ子さん

電話が終わったおっさんに

ひ「私は」と訊く

お「ひろ子さんは、師範として最低限の着物知識と着付けが急務

  幸い、遠藤さんが一名入る やらかさせなかった奥様

  着付けの修行と共に、しっかり親交を深めてもらいたい

  その間、ご主人は趣味のお店か、我々が白子で饗すから」

ひ「なんか逃げ道が一瞬で3つくらい塞がれた気がするわ

  しかも、白子って鈴鹿じゃない」


真奥「遠藤さん ご指名ですって」

遠奥「有り難いことです 本当に主人の古い車の御縁で」


加「栗原のトコとひろ子さんの為だ、関東関西 式までに廻るぞ」

真奥「それは、こちらの心の準備が間に合いません

   五茶人揃われての振る舞いとか腰を抜かします」

加「お礼で出来るものと言えば、茶を振る舞うことしか」

佐「あとは、恐怖を支配する悪魔 だよなぁ、これはあかんし」

真奥「その、恐怖を支配する悪魔 関西は主人で一本化

   既に頂いております」


「大井松田を過ぎました、まもなく厚木で東名から降りまして

  江ノ島に向かい、お昼となります」ガイドさんの案内


田舎者の十人 

「江ノ島だって」

「ちょっと手を繋いで散策したいね」

「繋ぐ繋ぐ」

と盛り上がる

「となると、和服ペアが映えるね」

「だな」


良平さんペアが視線を集める


「知っていれば着てきたのに 絶対映える」と残念がる神田

「着流しで良ければ、積んでありますよ 奥様の絽や紗の訪問着や小紋も

 帯から足袋・草履まで 柳行李 四つ積んできました」

「え」となる八人

真奥「娘と婿 息子と嫁 作ったのに全く着ない がっかりで」

神「それはお借りしても」

真奥「お気に入りになればそのまま着て帰って頂くつもりでしたし

   ひろ子さんや栗原さんの着付けは三人でやりますので」


和服で江ノ島散策 俄然盛り上がる

お「ちょっとまて、鼻緒が馴染んでないとあの坂は足が死ぬ」

神「そうだけど、江ノ島ヨットハーバーをチラッと散策位なら」

陽「途中で置いていく訳には行かないし、その案で」

万「後は着替え場所 小林の手腕次第ね」

剣奥「うちの林原も先乗りしております」


「葉山 15時がリミットだから逆算すると ガイドさん

江ノ島で過ごせるのは何時までですか」

「渋滞込みで13時40分には江ノ島を出発です」

「今が11時 ほんとにヨットハーバーを散策でリミットだな」


藤沢市内の個室座敷のある和食店で昼ゴハン

しっかり食べて、座敷をお借りしてのお着替えタイム

男物だけでも10着以上ある

一番着丈の短いのは、栗原が来ても短い

「バカボンやるぜ」と丈の足りない着物で胸に近い帯位置

「これで訪問着バリのひろこさんと手繋いで歩けば」

「また、全力でネタを振りに来てる」と三人

栗「意味が判らん」


加「男着物は丈は踝下ちょうど、帯は腰が基本

  天才バカボンのバカボンはあえて丈足らずで胸に帯で皮肉ってる」

佐「そのバカボンの手繋ぐ相手が、着物美人のひろ子さん

  バカボンパパを連想させる」

神「完全に踏み外しに行ってる おっさんだから出来る」

「そう言う着方もあるんですね」と感心する良平さん


「今は、ない」と三人に断言され凹む良平さん

「たとえ、良平さんが凹んでも、間違った着付けは教えられない

 確かに昭和初期とかまでの子供は、あのスタイル

 でも現代昭和の成人男性ではやらない」と真面目な神田

加「おっさんと同じ枠に行きたいのですか 良平さん」

佐「その場合は、その枠の扱いになりますが」

良「それは、恐怖しか感じません 違う枠でお願いします」更に凹む良平さん


神「おっさんは放っといて栗原を着付けないと」

三人で360度見ながら、サクッと長襦袢と着流しを着付け

加「ちょい丈が長い 他のに着替えてみよう」

神「あ、更に長い が上半身の筋肉とかこれがいい感じだ」

佐「借りもんだからな、俺だと3cm足りないけど暑いからこれでもいい」

神「応急処置で、巻き込んで腰紐で止めるか」

加「やったやった、宮毘羅様の口利きで借りたのが長くて」

佐「俺は、寸足らずで、練習だからとそのままやった」

と三人相談 


「腰紐貰ってきて 長いやつな」と神田

取りに行く佐々木

「ほい腰紐」

「巻き込んだのが、見えないように」と幅が広めの帯を締める

「ほい、栗原 出来上がりだ」と三人

栗「すげえ、あっという間だ」

神「出来るのが三人いるからな シワとかは見て即時直しが出来るしな」


着流し五人とバカボンが一人出来上がった



今宵も深けたようで

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