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第六十四夜 ひろ子さん 神田が間宮さんの膝枕で寝てるんですが

神田くんの仕切りで、順調におっさんの結婚報告が済み

神田くんの音頭で乾杯が行われ、名刺交換後に 柿本教授と瀧本教授の挨拶


かなりおかしな順番だが、これも過去の反省から出来た順番なのだ

最初に乾杯しないと呑めない 名刺交換は酔う前に確実に

挨拶は聞いていなくていいから後で とおっさんが決めたルールなだが

これが好評で、あちこちの研究室で採用されている


順調に仕切っていた神田くんだが、柿本瀧本の両教授が両側をはさまれ

神田が酔い潰されてしまった


「やられたぁ」とおっさん

まだ、合肴が出たばかり 予想外に速い

そして、瀧本教授の独演会が始まった  が、誰も聞かない

「ふう、流石 俺のアポ無しを当然と思うアカデミア 揺るぎないな」

一安心して、温物を食べていると

あれ?


どうなってる?

「ひろ子さん 神田が間宮さんの膝枕で寝てるんですが」

「神田くんのね株が急上昇中なの

 水曜日の瀧本教授達の急襲を難なく熟して名刺交換して

 1セットを余分に貰って私にくれたのを見てね

 出来る男認定となったの

 と言う話を土曜日に話したら陽子さんがね

 「竹内や渡辺さんみたいなのが出てくる前に」って煽ってね

 その場は、それで済んだのだけど

 昨日からの仕切りでカッコいいの連発

 挙げ句に、あのお茶でしょ 口説きに行っちゃったの」

「そうですか、神田がモテた と」


「それにね、同じ年でしょ 私達より条件は大分良いわよ」

「え、分の悪い相手が居ると」

「新任の会長秘書の子たち 年下だしね」

「神田が見抜けれればいいが 舞い上がるとやらかすからなぁ」

と柿本・瀧本教授が神田を担いで間宮さんと一緒に出ていく

戻ってきたのは二人だけ


その二人がおっさん達の前に来て

「神田くんには、いい嫁が出来る」

「良い事をした後のビールはうまし」

この教授たちは、神田の意志は完全無視らしい


「柿本さん、神田に付き合ってる娘とか居たら修羅場が待ってますが」

「フリーなのは確認した」

「半年前に振られてと 泣いていたからな」

「それで、酔潰しに行ったんですか」

「おう、あの美人さんが神田に近づきたそうな顔してたから

 介抱させてやろうとな」


「まさか、部屋に連れ込むとは思わんかった」

「え、間宮さんの部屋に連れ込まれたの」

「そうだと思うぞ、にっこり笑って ご協力有難うございます だったしな」

「美人さんに連れ込まれて、いいじゃないか」

「あとは、おっさん 任した」と無責任な発言を連発して去っていく二人


「あの二人の無責任の後始末は 神田95 俺5 で処理してたんだ

 神田が餌食となると 俺しか居ない ひろ子さん助けてね」

「五人の美人が助けに来ますので、ご安心を」

「なんか、かえって心配になってきた」


ご飯が出る頃


「神田は、明日の朝は間宮さんのベットで起きるのか

 ひろ子さん それはありなの」

「どうかとは思うけど、行っちゃったものは仕方ないですし」

「認めちゃうんだ」

「まぁ、間宮にも幸せになってほしいですしね」

「ひろ子さんの目から見ても、幸せに出来る男と判断されたんだ」


「そうですよ、あなたの横に居たからヘボく見えるだけで

  神田くん単品でよく見れば、頭も良い 胆力もある

  なにより、あなたと違って常識は世間と一致している いい男です」

「えっと、俺には常識がないと言われた気がするんですが」

「そんな事はないですよ ただ、常識のテーブルが、

 世間一般と違う言っただけですよ」


「それなら、このメンバーも同類なのだと思うのですが」

「同類だから、あなたのアポ無しを許し受け入れたのでしょ」

グーの音もでない、ド正論で返され

「そうですか」

と、ビールを飲むしかない、おっさん


水物を食べ終り 昨日と一字一句同じこと繰り返す

「それでは、新婚は、甘い生活をしに部屋に帰ります

  みんさんはごゆっくり、泊まりの用意もしてあります」

しかし、今日は神田の支援がない

「まだいいだろ」とがガヤが飛んでくる

「速いぞ」止まらないガヤ


そこの女将が現れ「恋路の邪魔すると馬に蹴られますよ」と助け舟を出してくれた

それに乗っかり、「お先です」と部屋を出るおっさん達

「女将さん助かりました」と二人でお礼を言うと

「大した事ありませんよ

 それより、今日の亭主の方 どちらの方ですか」

「普通の会社員ですが」

「そんな事はないです、うちの旦那も、旦那衆達ですが

 潜り込ませて頂いて、お点前を頂いたのですが揃って絶品と」

「まぁ、俺と一緒に修行してましたから、そこらの師範とかよりかは」

「弥勒様とご一緒に修行された!! また山栄に伝説が」と言いながら去っていった


「ひろ子さん それ程だった」

「あなたを比較対象に出来るレベルにいたの

 また私の師範の免状が紙くずになったわ」

「あいつは、人としての限界点に達してるからな

 もう二歩進めれば天部に手が届くんだが

 神田のお墨付きを貰いに、地童和尚の所に行く必要があるか」


部屋に帰り、どうにも気になるので、興雲寺に飛ぶおっさん

また、黙って地童大僧正の後ろに座る

「今夜は酒臭いのが来たな」と地童大僧正

「結婚報告の宴会でしたので」

「それは仕方ない 用件は」


「神田にお墨付きを与えてほしくて」

「あやつなら、人としての限界に達しての、お墨付きは2年前に出しておる

 吉祥本山も比叡も高野も、納得済みだ

 お墨付きの書状も10枚位出してある」

「なんで10枚も」


「書状のお墨付きの筆頭と順で揉めての

 神田が、それなら順番に10枚でも20枚でも全部書けば、問題解決とな

 それで沢山書いたわ」 

「俺は頂いてないんですが」

「お前は人ではないだろ、人を超えたものを人がお墨付きとか

 おこがましくての それに必要ないじゃろ」

「ひどい 帰ります」


部屋に戻ると「覗きはダメよ」とひろ子さん

「興雲寺の地童和尚のトコだよ 神田のお墨付き貰いに行ったら

 人の限界まで行ったからと、2年前に三山のお墨付きが出てるんだって」

「あなたより速くに」

「俺は人ではないから、より厳しく らしい 妖怪坊主め」

「なら納得ね あなたと同じテーブル 端と端だけど に乗ってるもの」

「まぁいいや、お風呂は行って寝ますか」

と平和に眠る二人


火曜日の朝、おっさん達は平和に朝食を食べていると

秘書室から緊急の話があると電話

ひろ子さんが出るがどうしようないと、おっさんに代わる


「柿本教授と瀧本教授が、うちの大会議室を貸して欲しいと

 社外に貸し出す場合は、役員承認が必要で、取り急ぎ口頭でも良いので

 承認をお願いします 

 9時半から使いたいとのことなので、今から準備しないと間に合いません」

と悲鳴の様な要請 「承認した、正式承認の為すぐ会社に向かう」

「ひろ子さん、着替えとメイクを至急やって、コーヒーとトーストのみ持っていく」

おっさん、ポットにコーヒーを移し、トーストを包んで着替えに行く

ポロシャツにチノパン これで押し切っているので、着替えも簡単

センチュリーに電話したら秘書室からの電話でもうすぐ着くとのこと


朝食を抱えて道路に出てセンチュリーを待つおっさん

「なにがあったんだよ なにをやるのかの理由すら判らん」

センチュリーのリアシートに乗り、山栄に電話すると

鈴木課長が連絡係りで残っているとのこと 繋いで貰う


「朝ゴハンの時に、突然 柿本・瀧本教授が 緊急総会をやる

 場所はおっさんならなんとかする

 緊急連絡網で展開してくれ

 それと、面白そうなやつで、参加してくれそうなやつは15時までに

 山崎まで来るようにと展開しろ

 議題は十二大学共同研究会の発展的解散だ 

 とやり始めて、電話回線が足りないから、公衆電話に出払ってます」

ビンゴ 現状は解った、だが理由がわからない

「有難うございます、待機よろしくお願いがいします」


なんだ、何があった 柿本さんも瀧本さんも会社に来ていてくれよ

おっさんが、柿本瀧本の両教授による奇襲攻撃を受けている頃


目を覚ますと、間宮さんのすっぴんが、目の前 5cmの距離にあり

「おはよう、弘樹くん」と言われ、完全凍結の神田

「今日はね、昨日一昨日の休出と深夜残業でね、会社は休養日扱いなの

 ゆっくりしてて、朝ゴハン作るから」と言われて

 完全凍結して考えることすら停まったままの神田 そのまま意識を失った


ひろ子さんを待つ間、秘書室に電話するもなかなか繋がらない

やっと繋がると新人の若い娘が半泣きの声で

「山崎土木 秘書室です」と応対する

「おっさんだ、何が起きてる ゆっくりでいい 落ち着いて話せ」と言うも

「常務速く来て下さい 炎上してます」としか言わない

ショルダーフォンを持ったひろ子さんが横に座ったので

「四人の美人さんを、速攻山崎に向かわせてくれ

 山崎だけでは対応できない事態になっている

 報酬は、あとで神田の茶で饗す」


繋がったままの秘書室の娘に、もう一度、

「ゆっくりでいい 落ち着いて、何が起きてるか教えてくれ」

「私早番だったのですけど、8時前から、受付から

 大学教授とか研究員からの電話が廻され続けて、山崎の最寄り駅だとか

 車の駐車場あるのかとか、訊かれ続けて16名対応した所で

 常務からの電話なんです」

完全に招集が掛かってるな 何がやる気をだしたんだ

「助けて下さい」と泣き声になり


「ひろ子さん 飛ぶわ」と消えてゆく

秘書室のドアを開けながら

「俺宛の電話は全て俺に廻せ、待たせろと言っっていると言え

 問い合わせには淡々と駅名だけ答えて切ってしまえ

 責任は俺が持つ 以上 頑張れ」

30分ほどで、落ち着いてきた


「ふう翌朝の早々からかよ、瀧本さんもやらかしてくれる」

 一人で愚痴っていると ひろ子さんがポットのコーヒーとトーストを出し

 朝ご飯を食べ始める

「もうすぐ4人も到着します 何をさせますか」

「受け付け 全国から新進気鋭の教授や学士修士博士たちが集まってくる

 電話の感じだと癖の強いのばかりだわ

 コーヒーを呑ませて大会議室まで連れてってくれ

 ここもいつ再炎上するか判らんし 

 瀧本さんか中谷さんかが来るまでは動きが取れん」


「瀧本教授達三名が受付に、常務室に通しました」と泣いてた娘が伝えてくる

「ここは任した 駅名だけ言って切ってしまえ と俺が言った言え

 俺宛の電話には 遅い と言ってます と言って切ってしまえ

 以上 がんばれ」


「行きましょう」と歩き出すおっさん

「凄いですね、パニックになってる娘達を落ち着かせて

 立て直して、進めさせる」

「責任が自分にあると思うから、大変になる

 俺に責任を投げれると思えば気も楽になり、動き出せる」


「おはようございます 瀧本さん やらかしてくれましたね

 うちの秘書室の若い娘が泣いちゃいましたよ」

「おはよう、それは悪かった」

「貸し二つで」

「仕方ない

 今日は、十二大学協同研究会の解散式と

  日本土建研究会の発足式をやる」

「やる って、また言い切ってますけど 神田もいないし大丈夫ですか」


「え、神田くんいないの」

「昨夜、美人さんの部屋あての車に放り込んだのは、誰か知ってますか」

「柿本だな」

『おいおい、無責任にもほどがあるわ』と大声に出てしまったおっさん

「間違ってないが、恩師に向かってのその言葉、借り一個返却な」


それで、済むんでしまうの 非日常がまた始まった とひろ子さん


「あかん、俺だけじゃなんともならん

 ひろ子さん 間宮さんと連絡取って、神田を連れてきてと

 お代は、下呂でも喜楽でも鳥羽でも、好きな所2泊3日で交渉して」


「神田も呼びます うちの大会議室のキャパが300 入りますか」

「収まると思う」

「そのエビデンスは」

「ない 俺の感だ」

「その感が外れまくって、何時も神田が尻拭いでしたが」

「そう言う事もあった」


「朝イチから、うちの秘書室がパニックになるレベルで

  問い合わせが殺到してますが」

「立ち見まで入れれば」

「ごめんなさい は 瀧本さんがやってくださいよ

 神田なんて、美人さんとの甘い生活を引き裂かれたんですからね」

「柿本と中谷と三人で頭を下げる」

「約束ですよ」


秘書課の女の子が、B全紙とマジックと書道セットを持ってきたので

「瀧本さん 書いて」

「なんて書くんだ」

「運の悪い人は立ち見です と書いて 下に三人の署名を それを5枚」

瀧本柿本中谷の三人で書いていく

「さすが書道の段持ち きれいですね」と中谷教授を褒めるおっさん

「悪かったな」と瀧本柿本組


「よし出来た 玄関と受付と会議室入り口2箇所と 壇上の演台に貼っといて」

と女の子のお願いするおっさん

「演台にもですか」と返されるが

「そこに貼らんでどうします 責任は、この三方が取ります」と返す


10時 じわじわと研究者達が集まってくる

春日さんまで来てくれたので5人の応援を得て、秘書室も通常業務を熟せてる


様子見と神田待ちで、受付に居るおっさんとひろ子さん


神田と間宮さんも到着してくる

神田に引き摺られて受付横の来客応接室にはいるおっさん


今宵も深けたようで 

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