第五十三夜 プレデターを見に行くってどうです
部屋に戻ったおっさん ひろ子さんが先に風呂に入ったので一人で入る
風呂上がりにビールを呑み一服
膝枕で半寝のおっさん
「どうでした」
「帝釈天のチョンボのせいで老僧が一人死にかけた」
「それで助けられました」
「うん、着いた時点でだいぶ寿命は削られたけど、着いてからは食い止めた」
「月曜日の比叡 大丈夫ですか」
「大丈夫でしょ 予定通り作務衣と浴衣で行きましょう
ひろ子さん 明日のリクエストはありますか」
「半日は貴方を膝枕で寝かしたいですね お疲れでしょ」
「じゃ俺のリクエスト TS熊山言って25の話をして
お昼は、例の川魚屋でうなぎを食べて
プレデターを見に行くってどうです
夕方帰ってきたら、浴衣のひろ子さんの膝枕でゆっくりしたい」
「それに乗ります あとで上映館調べておきますね」
寝落ちしたおっさん そっと枕を入れて布団引き転がして寝かせるひろ子さん
日曜日 TS熊山で25と再会するおっさん ルーフにマジックで
「スズカフル 8月4日 2分33秒4」と大書きする
「どうする もう少し鈴鹿とかサーキット走るか」と熊山さん
後「私はサーキットがイイですね 一度乗ってみたいですし」
藤「俺も乗ってみたい」
お「お二人に言われたら、そうなっちゃう」
後「このイナゴでバックストレートの2つ目で吹けきるって
どんなけスプーンの脱出速度が速いんだ」
お「スプーン出口で15%位のスリップ率で抜けてますからね
ツキのいいエンジンと素直な足だから出来る技です」
藤「リーフの限界をスリップ率でカバーするとか鬼か」
そこへ、壮年の紳士が入ってくる
お「おや蟹江さん どうしました」
蟹「ちょっと相談なんですが」
お「ここで相談する意味がある?」とあからさまに嫌な顔のおっさん
蟹「ここで相談しないとダメなんですよ」
「????」となる四人
蟹「式が10月15日 披露宴が10月29日に完了しますよね」
お「仲人の鬼の計画ならそうなってます」
蟹「翌々週の水曜日に関東東北主催のお茶会が仙台の南の方であるんですよ」
お「その心は」
蟹「来て頂きたいのですが、取引できるものがね それでここなんですよ」
まだ理解できていない四人
蟹「SUGOってあるじゃないですか 木金の2日間 クローズドでライセンス不要
コースは抑えれますけど、メカとかはここじゃないと話が出来ない
きて、走りませんか もちろん、三方も一緒に」
四人して椅子から落ちる
お「そのコース料って」
蟹「お茶会の亭主を一日やって頂ければ」
「ククク熊山さん」と吃るおっさん
「おおおっさん、茶会の亭主とかをやれ」とこれも吃る熊山さん
蟹「その場合、こちらのお店の費用は如何程ですか」
熊「頂いている資金でまだ足りますので」
蟹「そうは行きません、それは関西中部のお金
我々、関東東北のお金で来て頂かないと、見積もりをお願いしますね
この森山がこちらの窓口になりますので」
森「電話番号が変わっていますので、手書きです 私まで連絡を頂きたく
あと参加人数もホテルを取りますので」
「では、おっさん色良い返事を待ってます、失礼します」と出ていく蟹江さん
黙っていたひろ子さんが「あれ嘘だらけ」と言い切る
「え」となる四人
ひ「関東東北のお茶会が予定されているのは本当ですが
元は金曜日 水曜日じゃないです
場所も石巻でした
よくもまぁ、昨日の今日で変更しましたね、凄い決断力ですね」
森「さすが、元会長秘書よくご存知で」
お「それって、俺を呼びたいがためだけ?」
ひ「それ以外になにかありますか
来週には笹岡阿闍梨 永観大僧正のお墨付きも頂ける
肩書や看板ではなく、茶は絶品 家元とか呼んでヘボいお茶なら
うちの人の方が、30倍はマシ と判断したんでしょう」
森「実は、昨日の茶会の噂が一斉に飛びましてね
来なかったものからは大失敗との後悔の弁
居たものは、初陣を頂いたと鼻高々
お墨付き云々よりも、おっさんのお茶
解る人には解る、極上 となってまして
三井と八木と蟹江が標的ですわ 抜け駆けしたって
大野が大激怒 なんとかしろって 蟹江さんまたとばっちり」
熊「にしても、SUGOだって専有すりゃ600は掛かる 2日で1200
値段交渉しても1000 ウチだって見積もり出せは100は超える」
ひ「茶碗一個で1000万の世界ですよ 茶碗一個で済む話です
それに家元呼んでも500とか掛かる
1000なら釣り合いが取れる、今超絶話題のうちの人のお茶となる
SUGOって確かメンバーの系列ですから親会社から
専有を取りに行けば、時間もあるし動きやすい
なにより、それでうちの人は動いちゃいますから」
森「ひろ子さんの読みよりも事態は深刻でして」
ひ「え?」
森「ほっといたら、SUGO5日間だったのを2日間で抑えて貰いました
山崎だってそうそうは抜けられては困る人材
おっさんもそこまでだと来ない ってね」
お「正解 5日間は流石にもう無理 茶会と行きの移動で4日間なら
行っていい? 土曜日は仙台でデートしましょうよひろ子さん」
ひ「仙台でのデート 魅力的ね」
お「はい」
ひ「サーキットに気を取られて、いい加減なお茶はダメですよ」
お「いえいえ、SUGOを走らせてくれる菩薩様の方々を相手にお茶を点てますから
昨日比30%UPの慈愛の心になります」
ひ「これが通ると、お茶会がサーキットの近くに限定されるわね」
お「森山先輩 この茶会は正式に
財界大野派関東東北から招待状が山崎届くんですよね」
森「内諾が得られれば、三井本人がお届けに上がります」
お「三井本人って軽く言ったけど、No2ですよね」
森「そのNo2が抜け駆けで、初陣を楽しんじゃったから これがまた大変で」
お「うっわぁぁぁ じゃぁ蟹江さんは?」
森「当然、非難轟々でも仲人の件でまだマシ
八木が一番悲惨 上は大野 古山から攻められて 下からは突き上げられて
お「俺の力じゃなんとも成らん」
森「そこで茶会ですよ SUGOに来てもらえると内諾が取れればかなり和らぎます
さっき店に入る時に蟹江の足が震えてたの見えませんでした?」
お「いや、車のことでイッパイだったから」
森「大野から絶対内諾とってこいと」
カチンと来たおっさん
「天王竜王、跋折羅は軍勢引き連れて 付いて来い」と 消える
森「おっさん どこへ」
ひ「大野会長のトコだと思うわ
うちの人、下の者の使いって嫌うのよね
仕来りに沿った、先触れとかは全然OKなんだけど
それ以外は、用があるなら本人が来いってね
そして、下の者に「約束を取りつけて来い」が最大の地雷なの」
森「展開しときます」
大日本開発 大野会長宅
跋折羅の軍勢7000に取り囲まれ、居間に居た大野は
前に天王・竜王 右後に跋折羅、左後に帝釈天を従えた
おっさんに「用があるなら本人が来い」と言われ「はい」と返事をする
「用はなんだ」と訊いても失禁して話にならず
「帰るぞ」と消えるおっさん達
TS熊山に戻るおっさん 帝釈天付き
「いきなり 付いて来い でしたけど何だったんですか」
「呼んだ覚えはないが」
「いえいえ、須弥山中に聞こえましたよ 四天王はビビって動けず
私が来ました」
「ちょっと切れたからな」
「1万年は風下ですから何時でも呼んでくさい では」と消える帝釈天
「また、派手に行きましたね 軍勢とか」と森山先輩
お「力には力を ですよ」
森「全部でどれくらいるのですか」
お「各神将がそれぞれ7千、総計8万4千の眷属夜叉だな」
森「そんなに」
お「帝釈天の所と阿修羅の所を合わせればもっとだ
他にも居て総計はわからん」
お「SUGOは行くので、予定を、お願いします」とTS熊山を出るおっさんたち
森「お茶会行くんですか」
お「熊山さんに行くと返事したし、蟹江さんの顔は潰せないしね
なにより、森山先輩がぶっちゃけてくれて、裏まで話してくれた
そんな、森山先輩の顔も潰せない」
ひ「ほんとはSUSO行きたいだけでしょ」
お「ひろ子さんとの仙台デートも重要です」
ひ「あら嬉しい 手を繋いで歩きましょうね」
お「はい」
森「そう言う会話は、二人きりの時に 俺が一人身で禁夜の街なのも知ってるだろ」
「それは失礼しました 頑張って竹内を落として下さい」とひろ子さん
川魚屋で鰻を食べながら
ひ「もう、あなたの弱点を着いてきましたね 速いわね」
お「弱点って」
ひ「地位も肩書も無意味 暴力から圧力を掛けたら、文字通り地獄に行かせた
動かすにはどうしたらいいか 鈴鹿でワイルドカードを切った
ならば、最初から用意して呼べばどうなる と やってみる
今頃、関東東北の秘書室はデスマーチ 日程変更に場所変更でね」
お「それは悪い事したね、秘書さん達にもお茶を振る舞わないと」
ひ「関西のお茶会も11月にあるの 今の予定が京都
鈴鹿とか白子に変更になったら確定ね」
映画館への移動中、電話が掛かってきて、ひろ子さんが受けてる
電話が終了して「関西のお茶会は、松阪に変更らしいわよ」
続いて電話が掛かってくる 「関谷さんよ」
お「もしもし、昨日は初陣の見届けありがとうござます」
関「なんの、礼を言われるまでのことはしとらん
美味しくお茶を頂いただけじゃ
それでな、美味しくと言えば松阪牛だ
直接行って頼みたいのじゃが、来週は行脚 再来週は仕事であろう
すまんがこの電話でな」
お「いいですよ、要件は」
関「11月の関西財界の茶会の場所を京都から松阪に変更した
鈴鹿から近いし松阪牛も一緒に食いたい 約束もあるしな
今年の幹事の一人が儂 突き上げが激しくてな
茶会で亭主を頼みたいがための変更じゃ
弥勒様が来てくれるなら、場所変更なぞ小さい事で収まった
弥勒様個人への報酬は鈴鹿フルコース2日専有
これだけ余裕がある平日なら、それほど掛からんしな
もちろん、TS熊山さんなどの費用もな
別途山崎への補償は関西財界から行う」
お「思いっきり、ぶっちゃけましたねwww
そういうの大好き 乗りますわ」
関「弥勒様には、嘘はいかん 正直にぶっちゃけるのが一番と勉強したのでな
日程などはひろ子さんに伝えた上で 正式な招待状は
関西トップの真咲が山崎の社長に届ける よいかな」
お「若僧の茶ですよ そこまでしますか」
関「なんの、弥勒様の茶を飲んで解らん者は先がない と言われておるぞ」
お「昨日今日で ですか」
関「関東も動いたであろう 関西は儂が抑えて真咲が理解してくれたでの
任されるのも任すのも、お互い様で、こうして電話しておる
そうそう、忘れるとこじゃった
一条の三人も夫婦で招待じゃ そこも真咲が挨拶に行く」
お「関西のほうが一枚も二枚も上手ですね」
関「それとな、先触れで遠藤というのが、真咲が行くと言って廻る
財界初心者での経験を積ませるための行脚じゃ
重々言ってはおくが、重圧もある、やらかすだろうが見逃して欲しい
お「これまた、ぶっちゃけて そこまで言われたら、はいとしか言えない」
関「先程の関西が上手の件、関東がやらかしたか」
お「地雷踏んでくれたので
天王竜王跋折羅に帝釈天まで引き連れて説教に行きました
跋折羅の軍勢に囲まれて失禁してましたよ」
関「大野のバカが 正直に自分で行けと言っておいたのに」
お「まぁ、次回”は”ありますから それでは遠藤さんをお待ちしております」
関「よろしくな」
と電話は切れる
「すぐに真咲さんに繋げてくれ なるべく早くな」という間に
真咲の方から電話が掛かる
関「真咲さんか、関西は快く受けて頂いた
茶を楽しめそうだが関東が地雷を踏んだ」
真「踏むとどうなるかは解ってるはずだが 大野のバカが
先日の片道切符を忘れたか 関谷の往復切符が慈悲だと理解しないと」
関「今回も慈悲で 次回”は”ありますから と
真咲さんからも、厳重注意をお願いしたい」
真「 は か、その次はないわけだ
話を変える
こちらの用件は、天台の異変は気がついてるか だ」
関「いえ、なにか」
真「天台の月曜の予定は全てキャンセルされいる
昨夜遅くに急にの出来事だ
僧が一斉に本山に向かっている
誰かが集めている こんな事は笹岡阿闍梨でも無理だ」
関「まさか双雲様が動いた これ以上は電話では無理なので」
真「では京都で落ち合おう 今から動けるか」
関「京都なら比叡も近い 泊まれば明日本山に行けます
その予定でお願いします
できれば関西で集めれるだけ集めて本人の目で見ていただくのが」
真「解った 天山寮なら行けるが最悪雑魚寝を覚悟しろよ」
関「理解りました 関西の柔軟性を発揮しますよ」
3時間後 京都 天山寮 大広間にて関西財界の16名全員が集まっていた
「真咲だ 集まってくれるとはな ありがたい」
「関谷だ これから言うことは何度目かもだが、もう一度でも何度でも言う
弥勒様と接する時は、正直に ぶっちゃけて 本人が話す
何も特別なことはない 普通に接すればいい
これを地位が邪魔をする
初心に戻れとの、弥勒様の慈愛の対応だ
下の者に、確約を取ってこい は地雷だ それを大野が踏んだ
夜叉の軍勢に家を取り囲まれ、
天王様・竜王様・跋折羅大将様に帝釈天様まで従えた
弥勒様に「用があるなら本人が来い」と説教された」
真「帝釈天様まで、弥勒様の軍門に下ったのか」
関「なので、儂を通すか、ここの来ているトップが自ら動くように
以上だ なにか質問はあるか」
「遠藤です 関西のお茶会は」
関「儂がぶっちゃけて、正直に 予定変更して呼ぶから来てほしいと
話をしたら、快く受けてもらえた
弥勒様は呼び名だが、まさしく菩薩のお茶だ 楽しむがいい
その為の、準備苦労は厭わんが、協力はして欲しい」
遠「理解りました、関西が一致団結して応援します」
真「遠藤、他人事みたいに言っておるが、お前も当事者だそ」
遠「はい?」
真「俺の先触れとして、関係各所を廻ってもらう
もちろんアポとりから、任す」
遠「え?」
関「先触れで、遠藤が行くと伝えたら お待ちしております とな」
遠「それは、弥勒様に直接合う ということもあり得ると」
関「弥勒様に 直接会うのがメインだ 顔を覚えてもらえ」
応援すればいいから、直接の当事者になった遠藤さん
「がんばります」としか言えない
関「そう、固くなるな 先程の注意点に沿って動けば問題ない
弥勒様は、正直なものには心が広い」
それって、調子こくと関谷さんや大野会長ですら「説教される」訳で
ぐるぐる廻る遠藤さんであった
真「気楽にやれ それが一番だ しかし、それほどの お茶 か」
関「お開きの挨拶で ”若輩者の粗末な手前”と言ったら
お茶の心得のある師範クラスから猛反発
ひろ子さんにあれは止めさせてと」
真「なんでだ、定型文だろ」
関「定型文ですが、あのお茶 をそう言われたら全員免状返納ですから」
真「そう言う事か それは凄いな 楽しみだ」
今宵も深けたようで




