第百二十二夜 ごめんフレアミニは無理になった
いよいよ、明日結婚式
比叡に夕方前乗りして、薬師様の書を張って貰う
バーンと仏力入りまくりの書 但し本人修行中
おっさん心配なのが摩利支天と遊ぶとか言ってた大日様
式場となる本堂で、僧たちを集めて
「帝釈天の教え鍛えを頑張った僧だ 自信を持っていい
明日は何があっても、崩れるな 頑張れ」
と檄を飛ばすおっさん
ほぼ全員が「頑張ります」と答える中
「奥の院の双雲和尚様達が本山に見えないのですが」と訊く僧
お「あっちは、千手様の直接のご指導の最中だ 気にするな」
ざわつく
お「ちなみに興雲寺は十二神将の直接の指導を受けているし
高野は摩利支天 吉祥は帝釈天 だ 安心しろ」
まだざわつく
しかたないと
「ご来臨の可能性が有るのは 大日様のみ 薬師様もまず無い
他も比叡がヘロヘロでやらかすから来ないようにと握れた
大日様にもお願いはしてある やらかされると妾が泣くとな
肚決めて、明日の結婚式 三人だけど 実務を頼む」
「頑張ります」と返ってきて、ホッとして宿坊に戻り
ひろ子さんの膝枕で横になるおっさん
神田が薬師様がまず来ない理由を加藤達に説明している
「おっさんの強烈な引きだ」と言ってるが、放置するおっさん
代表師範の八木の奥様登場
もう、起きる気力もないおっさん
奥様から「今日は本妻さん そのままでいいですよ」
と先制攻撃を受けるが流す
奥「凄い娘をまた隠し持ってましたね お茶を頂きましたが
伸びしろ山盛りで、うちで教えたいとのお願いです
お茶と着付けの教室の先生に困ってまして市井なら」
お「それ、無理 大日様の先約が有る
ちゃんと、お墨付きを頂いてから行かせるから待って」
奥「え」
お「最近さぁ、インフレでさぁ、
大日様のお墨付きがスタンダードなんだよ
もう、三山のお墨付きなんかゴミだよ 気の毒になる
当然、表お茶会認定の茶人なんてのもゴミ」
ひ「そう、私の偽物の三山のお墨付きなんてゴミです」
八木奥、黙る
お「加藤達も神将ごときの納得だと落第だからな
最低でも薬師様 大日様がスタンダード
加藤の武の落ち着きの心 で行けばいける 頑張れ」
美香ちゃんが
「美香ちゃんへ 美香ちゃんのお茶 いいよね 大日が認めちゃう
というウケ狙いのお墨付きですけどね」
「クソふざけて、狙い澄ましてるよね」と爆笑の三人
「それって」と加藤
お「美香ちゃんも圭子ちゃんも阿修羅くらい一人で捻れるぞ
神田なんで、こないだお前らが無視した時に激怒してたら
宮毘羅が敬語になった」
「大日様の検分がある 頑張るように」と他人事の神田
「おっさんは」と栗原
「おっさんくん いい茶だね 大日が認めちゃうよ ハンコ
と更にクソふざけたお墨付き 薬師様に見せれん」
「俺の 神田くんへ がマシに見える」と笑う四人
と 笑えない三人
お「クソふざけてるけど、本物 中本くんもそこまで行かす
いいな、中本くん その後に横浜でお茶と着付けの先生
飾る用のは、薬師様に真っ当なの書いて貰うから
そのへんは安心してくれ」
「そんな、また二人も、表お茶気にまた激震
その上、また一人とか」と震える八木奥
中本くんのための、コジツケての誰でもトイレ計画
居なくなっちゃうけど、それも大日様のみ心
すげぇカッコつけて滑った気もするが、
滑った先に何があるか頑張ってやってみるか と思うおっさん
お「もう一人いるんだわ、十代男子で皆伝までの師範
と言う都市伝説の後輩がいてね
三山のお墨付きの後ろに薬師様達が署名押捺して
大日様のお墨付きも出して貰ってる
そいつには代表師範に立候補させるか迷ってる」
神「忙しくて、栄子さんの着付けに影響したら気の毒、止めたほうが」
お「やっぱり、そこが一番の心配でさぁ やめるか」
神「着付けが縁で出会ったんだ、ちゃんと着付けで恩返しさせないと
文無しで拾ってもらって食わして貰ったんだ
それを放り出して、ズタボロ着付けの栄子さんとかダメだろ」
「じゃぁ、私もひろ子さんの着付けで恩返し」と美香ちゃん
「俺もさゆみ先輩の着付けでに恩返し」と女声の中本くんが続いてしまう
ひろ子さんと松田さんが下を向く
「ねぇ正樹くん そう言う妾は」と、かおるさんが訊いてしまい
「俺が教えましょうか」と女声の中本くん
「なんで、くん とか 俺なの」と訊くかおるさん
「私の彼氏なんで」と松田さん
「男」と万理さん
「ちんちんは立派だよ」と自由な中本くん
結構な沈黙になる
お「当分うちのゲストルームに泊まり込みだから、着付けに困ったら
美香ちゃん・圭子ちゃん・中本くんと先生がイッパイ」
「でも一番は中本先輩」と美香ちゃん圭子ちゃん
結婚式当日
朝イチ 僧たちの前で、因陀羅に竜王天王に広目天 阿修羅を集めるおっさん
「絶対、変なのを通すな 俺の式の最中は他の応援を求めていいから止めろ
千手様も奥の院に居る 摩利支天は高野だがすぐ来てくれる 頼れ
俺も俺の式と写真撮影が終われば、応援に入る 以上 頑張れ」
と言い残し紋付き羽織袴に着替えにいくおっさん
「いくよ」と白無垢を二人引き連れて本堂での挙式に向かう
笹岡大阿闍梨の気力を振り絞っての読経から始まり
白房の数珠を新郎、赤房の数珠を新婦二人に授けられ
その後三三九度の杯を交わして無事終了していく
写真撮影も完了
ひろ子さんは圭子ちゃんに着付けて貰い五紋の黒長着に
金糸の袋で二重太鼓の昭和20年代以前のコーデになる
美香ちゃんも素早く、ひろ子さんと同じコーデに
おっさんも五紋の黒の長着に祝の角帯にして参列者スタイルになる
四組とも無事終了し、因陀羅大将達を集めて
「ありがとう、無事済んだ 解散」
因陀羅大将が「これを」と筒を渡してくる
「なに?」
「薬師様の書です もうヘロヘロで気の毒で私達が回収しました」
みるとヘロヘロの僧の山 気の毒レベル 祝の席での激怒はないわなと
「流石因陀羅、空気読むわ ありがとう」と流す
京都の天山寮に入ると、真咲さん夫妻を筆頭に財界関西のお出迎え
宴席の床の間に、薬師様の書をバーンと貼るおっさん達
「薬師様が吹き飛ぶ前に書いてもらっといてよかったな
いい書だし、これ相手に文句言ったら竜王に殴らせる」と神田
確かに、今の神田なら天王竜王の二仏相手なら捻れるか とおっさん
「どうだ、竜王 なんか言われてるがやってみるか」と煽るおっさん
「俺、修行してやっていい相手とダメな相手はわかるようになった
神田 やってはダメな相手になった」と竜王
「加藤達は」
「やるならやる」
とか殺伐の会話してたら、関西代表師範の真咲和子さんと代表師範の八木奥が来る
どうやら中本くん争奪戦が関東関西で勃発したようで
おっさん流れ弾を被弾しまくり、流れ弾なので反撃のしようもなく
もうどうにもならないので、中本くんに投げる
「中本くんはどうしたい
横浜
名古屋で山崎土木
神戸
松田さんとよく相談して」と訊くおっさん
「行儀がなってないから、そこは習いたい
でね、真咲さんのトコの優香ちゃんて娘も行儀見習いなんだって
一緒に買い物とか行ってね洋服とか下着を一緒に選んでね
さゆみ先輩と三人で、行儀を習おうって
それとね優香ちゃん 大検取ってね通信大学だって
俺も通信大学に入ってして先輩になるんだ」と中本くん
八木奥 がっかりと凹む
真咲和子さん 狂喜乱舞
「あなた よく優香ちゃんを腹ました」と見事なまで手のひら返し
あの土下座を知ってる全員、目が点どころか目眩
特におっさんは、土下座しかないと追い込んでるので、目眩も強烈
「和子さん和子さん 先日の土下座は」と一番に再起動した神田
「あれは、俺の子かとしょぼいことやったからで
優香ちゃんそのものには怒ってません」と和子さん
皆で思い出してみるが、確かにその場でそこには怒ってなかった
そうれはそうだけど、自業自得の結果でも有るけれど
どうにも、真咲さんが気の毒になる面々
僅かな隙をこじ開ける おっさんの大好きなコジツケ
「おっさんの大好きな無理筋のこじ開け」と栗原
真咲さん完全に下を向く
「今なら、俺のおかげだろって、言えるよ」と真咲さんに囁くおっさん
「そんなミエミエの地雷を踏めと 断ります」と真咲さん
加藤達三人を連れて、離れた席に移動していく
なにやら、ゴソゴソ話をしはじめた
真咲さんの信頼度は加藤達がおっさんより高いようだ
「でも和子さん ちゃんとお墨付きを貰ってからね」と釘を指すおっさん
「着付けだけでも、うちの先生になれますが」と遠藤千里さん
「それも着付け師とかの資格要るし まず茶の修行
その後、実務経験は遠藤さんの所で詰んで着付け師もお願い」とおっさん
「理解った、まず茶をがんばる 常務のトコで泊まり込みで頑張ればいい?」
「それでいい それで大日様と握ってる」
「うふふ楽しみです」「たのしみ」と大日様と摩利支天
自由を仏にしたらこの二仏に、自由な女体の中本くん
「大日様 摩利支天 薬師様への説明は任せます
俺は 大日様のみ心のでしか回答しませんので」
「うふふ、それいいですよ 摩利支天にやらせますので」
そして帰っていく大日様
この時点で座敷で意識が有るのがおっさん一派と和子さんのみ
「今のは」と和子さん
「大日如来様と摩利支天 中本くんを教え鍛える仏様です
どうです、明日から真咲本家で預かって毎日のご来臨とか」と神田
「それは、心臓が持ちません いまでもドキドキです」
もう、意識の回復とかは控えの人に任せて、集まって呑んで食うおっさん一派
「地童のクソ坊主が宮毘羅に毎日教えを受けてるとかで
泣きが入ったと 凌雲和尚が言ってきたが」とおっさん
「こっちは大日様の直撃を毎日のように喰らってのるに、ふざけるなだよな」
思い出してかなりのご立腹をしたが 気を取り直して
「どう、おいしい」と中本くん達に訊く神田
「美味しいです」と中本松田組
「和子さん 時々は美味しい店に」と神田
「お任せを 関西の美味しい店を覚えてもらいます」
「だってさ、教え鍛えを終えれば 行儀見習いの一環で美味しいもの」
「それは嬉しい 頑張る 真咲さんお願いします」と二人
「よかったよ、八木奥が意識飛ばしてて 荒れ放題になるトコだった」とおっさん
加藤、松田さんに「女同士の人」と訊いてしまう
「うんとね、さゆみ先輩に責められるのが好き」と自由な中本くん
「ちょっと」
「いいじゃん、聞いてる人少ないし
入れるもだけど入れられるのが好き さゆみ先輩なら好き」
かなりの衝撃発言をさらっと言われて困惑する一派
「BLの最強版」と由美子さん
女性陣が集まって密談
中本くんも引き込まれて密談
松田さんも引き込まれての密談
和子さんも加わっての密談
「神田 ついていけないから呑もう 加藤達も呑もう」
「そうだな、無理は禁物 呑もう 加藤達も」
と五人で離れて呑んで食う
「食べ終わったのでさゆみ先輩と寝ます」と自由な中本くん
「おやすみなさい」と松田さん
ひ「もう異次元よ」
美「でも、薄い本の世界ですよね」
圭「うんうん、そうそう」
由「それもかなりマニアック」
万「実在するとは思わなかった」
陽「体型もおっぱいも本物 声も女声」
ひ「でもアレは立派だったわよ」
「え、見たの」となる
ひろ子さん答えれずに、美香ちゃんが代わりに状況を説明
「まぁねぇあれが制服のフレアミニで来たら疑うわ」と女性陣納得
かおるさんが「正樹くん ごめんフレアミニは無理になった」
「なんで」と栗原
「あれに横に並ばれたら、そんな地雷原にはいけない」とかおるさん
「タイトミニが似合うとかも言ってたぞ」とおっさん
「今日、ミニはタイトもフレアも買いましたよ
もうショッピングが楽しくていろいろ買いました
ウェストが細くて実測で55 もうサイズで種類がないの
でも胸とお尻は大きいの 胸が凄くて70のGとかで形もいい
もうサイズがなくて大変」と空爆をする和子さん
よく判らないおっさん、ひろ子さんに「細いの、大きいの」と訊いてしまう
が返事がない 下を向くのみ
やらかしたと 感じ取った所で 美香ちゃんが
「私56で、70のF 私より細くて大きい」と下を向く
圭子ちゃんも下を向いたと思ったら、女性陣全員下を向いてた
かなり重い空気になったのが理解ったおっさん でも道が開けなく黙る
栗原が「寝ようか」と言って道を開いてくれて
動き出せた面々
「ひろ子さん 初日は正妻で」と閨に入っていく
今宵も深けたようで