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現在、新しい作品に書き直しております
「住民の避難は完了しているな?」
「はっ!既に完了しています」
「そうか…住民が逃げ切るまでこの街でモンスターを押し留めるぞ」
辺境にあるニアバス男爵領は大量のモンスターによって蹂躙されようとしていた
「なんて数だ…」
「不味いぞ、住民が安全な地域に避難するまで持た背られるか…」
「ニアバス様!」
「どうした!」
「一部のモンスターが避難民の方向へ移動しています!」
「なんだと?!」
避難民には兵が100人ついているがとても守りきれない
「ぐっ!アリア…」
「き、来ました!モンスターです!」
「くそ!総員戦闘準備だ!」
「アルベルト君」
「なんですか先生?」
「陛下がお呼びです」
「陛下が?」
王都の学園に通っていたニアバス男爵家の長男である、アルベルトは突然の呼び出しに驚いた
「アルベルト・ニアバスよ。面を上げよ」
「はっ」
「お主には辛い報告をせねばならぬ」
「?」
「ニアバス男爵領はモンスターの襲撃により滅びた」
「なっ!?」
「領都や村は全滅。住民の生き残りも僅かしか居ないらしい」
「父上と母は!」
「…亡くなったようだ」
「そ、そんな…」
「お主の父親は最後までモンスターの進行を遅らせるために戦った」
「……」
「モンスター共は辺境伯を中心とした討伐軍によって討伐された。それもニアバス男爵と兵士達が最後まで戦ってくれたからだ」
モンスターの進行を知らされた辺境伯は直ちに軍の編成を始めたが、ニアバス男爵の奮戦がなければ周辺の貴族からの援軍は間に合っていなかっただろう
「その功績を讃えアルベルト・ニアバスを子爵に陞爵する」
「…有り難き幸せ」
「領地は荒れているだろう、王家の直轄地から新たに領地を与える」
「恐れながら申し上げます」
「許す」
「私はニアバス領を復興したく思います」
「簡単な事ではないぞ?」
「承知しています」
「あいわかった。アルベルト・ニアバス子爵には復興費として金貨5000枚を与える」
「ご配慮感謝致します」
「うむ。移民についても権限を与えるので見事に復興してみせよ」
「はっ」
謁見を終えたアルベルトは